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殺されるかと

殺されるかと、不用意な一言を悔いたが、ハンベエの殺到して来る足音は聞こえない。「もし命が惜しいなら、俺の前に二度と顔を見せるな。次は容赦はせん。」代わりに聞こえて来たのは、意外やちょっと間延びしているかと思うほど穏やかなハンベエの声音だった。男は振り向きもせず、急ぎ足に去った。ビッコ引き引き、血を流しながらだが。「ハンベエが見逃すなんて真似珍しいね。むやみやたらに人を斬るのは止めたんだあ。」馬の下に戻ったハンベエに馬上からロキが言った。「ただの伝令だ。殺したら、ドブスキーって奴に俺の伝言を届けられんからな。別に情けをかけたわけじゃねえ。しかし、俺だってむやみやたらに人を斬っ” 您是否一直在猜測為什麼您的皮膚永遠 多くの女性が直面する課題の1つは、職場に適した化粧を選ぶことです 美麗可能是您外觀上必不可少的部分,但了解它併購買正確的產品可能會很棘手“てるわけでも無いぞ。斬っていい人間とそうでない人間の区別はつくつもりだ。」「でも、王女様を斬り殺しそうになった事もあったでしょお。」「ふむ。」馬の背に乗りながら、ハンベエは少し考え込む表情になったが、直ぐにロキに言い返した。「だが、ロキの大事な王女と斬り合う事はもう無いから心配するな。」「本当に大丈夫う?」「大丈夫だ。俺が抜かなきゃ、王女は斬り付けて来れるような人間じゃないと気付かせてくれた奴がいたからな。」「成る程、確かにその通りだあ。」ロキは何が嬉しいのか、ニコッと笑った。「アカガネヨロイのドブスキーか・・・・・・。」ハンベエは呟くように言った。これは独り言らしい。「それ誰?」「さっきの連中に俺の命を狙わせた奴らしい。今ゲッソリナを荒らし回ってる野盗共の親玉らしい。手下が五千人とか言ってたな。」「ハンベエ大丈夫?」「ふふふ。」 少し心配そうに見上げたロキにハンベエはくすぐったそうに笑った。「何笑ってるの?」「いや何、随分と世間って奴はこのハンベエを退屈させないでいてくれると嬉しくなったのさ。」「でも、恐ろしい悪人達なんだろお。」「おいおい、ロキ。俺が、いや俺やロキがこの間まで誰と戦っていたのか忘れたのか。ステルポイジャンだぜ。比べたら、野盗共の五千人や一万人、屁でもないだろう。」ハンベエはさもおかしげにロキに笑って見せた。「でも、ステルポイジャンはゴロデリア王国の大将軍でそれなりにまともな人だったでしょう。今回の連中は道理も糞もない悪党達だから。」ロキはやはり心配そうである。悪党ね、ロキの言葉でハンベエの頭に浮かんだのは、ハナハナ山にいたドン・バターやタゴロローム軍入隊直後に出くわしたルーズの顔であった。「ふん、ちょっとばかりの悪党に怖じけづいてやるわけには中々行かないなあ。何せ、テッフネールやステルポイジャンと命のやり取りをした俺達だ。」「良く考えたら、とんでもない奴等と戦ってたんだあ、オイラ達。」「そういう事だ。アカガネヨロイのドブスキーって奴が数を頼んで向かって来るってんなら、反って好都合。本隊はまだだが、ヘルデンやレンの部隊がいる。一発で蹴散らしてゲッソリナのゴタゴタに一気にケリをつけてやる。」不敵に笑うハンベエであった。その表情をロキはいつもながらやれやれの事だと見ていたが、ふと小首を捻った。「ハンベエ、此処に来てからの暴れ方もそうだけど、何か急いてるみたいだよねえ。何かそんなに急ぐワケでも有るのお?」ボソッとロキが言った。ハンベエはロキをちらりと見て、少し迷ったようだが、「俺はな、ロキ。ゲッソリナの秩序がある程度回復したら、お師匠様と暮らしていた山に一度帰ってみようと思っているんだ。」と答えた。「ええ。」「何せ、ガストランタから『ヘイアンジョウ・マサトラ』も取り返したし、届けにも行きたいしな。」「そうなんだあ。」「・・・・・・会えるのかなあ? フデン将軍に。」さあな。既に今生の別れを済ませているお師匠様と俺だ。それにお師匠様が山に帰ったとは限らない。九割方望み薄かもな。」この若者にしては湿っぽい口調だった。ロキはロキでいつもならオイラもハンベエについて行く、と言いそうなものなのに、今回はそれを言い出さない。ロキの今までの言動から見れば、将軍フデンに会いたくないはずは無いのである。が、この時ロキはその事に一言触れなかった。ハンベエは一人で行くに決まっていると察しているのだろう。図々しいように見えて、目鼻が利き、空気の読める事油断のならない少年である。

「会えるといいねえ、ハンベエ。」

カテゴリー: 未分類 | 投稿者laurie6479 01:40 | コメントをどうぞ