朝7時15分からNHKBSの3チャンネルで、昔NHK朝の連ドラでやっていた「ごちそうさん」をやっています。
アンさんがお母さん役をしていて、かっちゃんという次男が海軍の料理人になりたいのですが、なかなかお母さんからオッケーが貰えないのです。
お母さんとしては、息子を戦地に送りたくないのは当然ですよね。
その様子を見て、朝のストレッチをしながらも涙している私ですが、うちの親はどうなっているのでしょう。
かわいい一人娘をまだ16、17の時に平気で海外へ出すとは!
そりゃ私だって子供の頃からの夢だったので、海外へは行きたかったですよ。
でも、親に押し出されなければ、きっと1人ではいかなかったと思います。それはそれは寂しかったのです。
父は「もう少ししてからで…」と止めてくれたのに、母はやる気満々で私を海外へ押し出しました。
ヒューストン大学へ行った時も、フレンチジュニア、ウィンブルドンジュニア、カナダジュニアと回って、そのままヒューストンに入りました。
フレンチジュニア3位、その時メダルを貰ったのですが現在行方不明。ウィンブルドンジュニアはベスト8。カナダジュニアは優勝でした。
すごく不安な気持ちのままヒューストン空港に降り立ちましたが、そこにはそのまま4、5年間お世話になるヘルドマン夫妻が迎えに来てくれていました。
グラディス・ヘルドマンは女子のWTAの基礎となった女子のプロツアーをゼロから作った女性です。MR.ヘルドマンはシェルオイルの副社長でした。
すごいお二人が18歳の私のために空港まで迎えに来てくれたわけで、今考えればすごいことです。
しかし反面、ヘルドマンご夫妻にそれまでうちの両親が会ったのはたった一回。
初めて日本にグラディスが女子プロのツアーを持って来た「東レシルックトーナメント」(今の東レパンパシフィックの前身です)の最中に、私のテニスを神宮外苑テニスクラブに見に来てくれ、その時にうちの親と初めて会っただけ。
その時に「ヒューストンに来て、勉強とテニスをする気持ちはあるか」と聞かれて私は夢見る高校生でしたからすぐ「はい!」。父がせっかく口ごもってくれて「ちょっと考えさせていただいて…」と言ってくれたのに、母が「是非お願いします」と言って、話がまとまってしまったのです。
まあ、今となっては母に感謝ですが、もしかしたら起こっていた最悪のことを考えると、ひどい親ですよね。(笑)佐藤直子