5月31日(日)、パリ、フランス。
フレンチ・オープン4回戦で錦織圭がロシアのベテランガバシビリを6-3,6-4,6-2で破り8強になった。
全仏での日本男子選手としては1993年の佐藤次郎以来、82年ぶりの8強入りだ。
歴史をひも解くと佐藤次郎は準々決勝で同年世界2位のフレッド・ペリー(英国)を破り4強になっている。
全仏での8強以上は:
佐藤次郎:ベスト4、1931年と1933年
沢松和子:ベスト8、1975年
伊達公子:ベスト4、1995年
4強入りをかけた準々決勝は現地2日(火)に行われる予定だ。
対戦相手は地元ソンガ、地元の大声援を受け、第4シードのベルディヒを破り6-3,6-2,6-7(5),6-3で破り8強に上がってきた。
対戦成績は錦織圭の4勝1敗!と有利だが。
オーダー・オブ・プレー
パリ現地時刻(時差-7時間)
<<錦織圭4回戦詳細&インタビュー>>
〇5)錦織圭 6-3 6-4 6-2 ●T.ガバシビリ(RUS)
ガバシビリは74位、30歳、遅咲きのプレーヤー。
しっかりとしたストロークは攻撃力があり、1回戦で第11シードのロペス、2回戦で錦織の友達モナコ、3回戦でロソルなどを破るなどして16強になっている。
風が強く雨が降ったり、止んだり、大変な状況だ。
錦織のゲームで始まる。
いきなり、錦織のフォア逆クロスウィナー。
セカンドもよく跳ねて、このサーブなら打ち込まれないぞ。
1-0キープ。
ガバシビリの第2ゲーム、
錦織のリターンの反応が良くて、ガバシビリのバックミスを誘う。
2-0ブレークアップ。早々といい出来だ。
ガバシビリの第4ゲーム、
錦織のフォアスライスとバックスライスのディフェンスがすごい。
その後、すぐにバックダウンザラインウィナー。この切り換えも見事!
ガバシビリは2重にも3重にも4重にもいいボールで攻め続けないといけなくなるのだ。
やっと1ゲームをキープ。(錦織3-1)
錦織5-3、第9ゲーム、
時速188キロ、センターへのサービス・エース!
6-3で錦織。33分。とてもいい調子だ。
第2セット
錦織はトントンと中に入ってくる、とどこに打つかわからない。
相手はコース読めない。
その上錦織は速くて、返球のコースは深くて厳しくて確率がいい。
ガバシビリのフォアは音が鈍く重い。
重そうなボールだ。
1-1、ガバシビリの第3ゲーム、4回のデュース。
連続ダブルフォルトで2-1ブレークアップ。
再三のプレッシャーに耐えかねたガバシビリは自滅する。
ここまでに持って行くのが錦織の強さだ。
錦織の第6ゲーム、
錦織のバックダウンザラインウィナー。外から回して入ってくるよ。すごい!
5-1キープ。
ここでナント錦織はベンチに戻った。
主審に「違うよ!」と言われてコートに戻る。
恥ずかしい~!!顔を覆う錦織。お茶目だなあ~!
これが影響した訳ではないだろうが、錦織の第8ゲーム、
ダブルフォルト2つ。
ガバシビリのバックダウンザラインウィナー。
今日一番のショットだ!
ガバシビリのリズムが良くなってきたぞ!気をつけて!
5-3とブレークされる。
やや心配だったが、錦織5-4、サービング・フォ・ザ・セット、
169キロサービスセンターエース。
ラブゲームキープ6-4で第2セットも奪う。
第3セット
錦織のフォアダウンザラインからスマッシュエース。
1-0と早々とブレークスタート。
錦織の第4ゲーム、デュースコートでサービスセンター3本。
以前の錦織ならワイドにアングルをよく打っていたが、力がついてきたのか?ここに打つ。
3-1キープ。
ガバシビリの第5ゲーム、
セカンドを回り込んでフォアダウンザラインリターンエース。
4-1ブレーク。
ガバシビリの第7ゲーム、
マッチポイントが2つあったが、ガバシビリは良いファースト・サーブで逃れる。
5-2、サービング・フォ・ザ・マッチ、
最後はサービスセンター。今日の一番いいコースへ打ち込む。
わかっていても、フォアリターンが返せず、6-2。
ストレート勝利!
この荒れた天候をものともせず、勝利。
期待を背負っていたにも関わらず、集中力を見事に保った。
錦織のコントロールとコース、
ダウン・ザ・ラインに沿って打つショットの深さと確率は段違いで美しかった!
(レポート/森下泰 写真/佐藤ひろし)
錦織のインタビュー
「やりづらいシチュエーションだったが、問題なかった。
久々に待機して、雨が降ってきて、球が重くなったりしたので、より集中力を高めないといけない場面があった。
1つのゴールを達成したので、次からはドンドン強い相手が来てタフになる。
今までのいいテニスをしていけば、優勝までチャンスはあるので、しっかりやっていく。
5-1でベンチに戻ったのはただの事故です。(笑)
サービスは風もあり、球も重く、スピンをかけた。おかげで確率を上げて行けた。
サービスはほぼ良かったと思う。最後は少し入らなかったが・・・。
全仏8強、この大会では初めて来たが、驚かなくなっている。
まだまだ、100%体力に余裕がある。これが自信になる。
ベスト8だと言う感じはない。
昨年からクレーの戦い方を変えている。クレーでのひらめきを覚えた瞬間もある。
クレーでもウィナーを取っていける。
自分のテニスが良くなった。取り組みが良かったので、クレーで勝つきっかけになったと思う。
次のツォンガはフレンチの応援はすごい。
不得意な相手ではない。サービスとフォアがいい。
クレーでは対戦した記憶がない。
最初の数ゲームが大事だと思う。感じながらやりたい。
82年ぶり!?正直実感がないです。すみません。
髪切ったとは女性に聞くような質問ですね?昨日、会場で切りました。
短いのはいい。気合を入れ直した。浮ついていた気持ちがあったので。(笑)」
<<準々決勝>>
1)N.Djokovic(SRB) vs 6)R.Nadal(ESP)
3)A.Murray(GBR) vs 7)D.Ferrer(ESP)
5)錦織圭 vs 14)J-W.Tsonga(FRA)
2)R.Federer(SUI) vs 8)S.Wawrinka(SUI)
<<4回戦>>
〇1)N.Djokovic(SRB) 61 62 63 ●20)R.Gasquet(FRA)
〇6)R.Nadal(ESP) 63 61 57 62 ●J.Sock(USA)
〇3)A.Murray(GBR) 64 36 63 62 ●J.Chardy(FRA)
〇7)D.Ferrer(ESP) 62 62 64 ●9)M.Cilic(CRO)
〇5)錦織圭 63 64 62 ●T.GABASHVILI(RUS)
〇14)J-W.Tsonga(FRA) 63 62 67(5) 63 ●4)T.Berdych(CZE)
〇8)S.Wawrinka(SUI) 61 64 62 ●12)G.Simon(FRA)
〇2)R.Federer(SUI) 63 46 64 61 ●13)G.Monfils(FRA)
<<3回戦>>
〇5)錦織圭 w.o. ●B.BECKER(GER)
<<2回戦>>
〇5)錦織圭 75 64 64 ●T.BELLUCCI(BRA)
<<1回戦>>
〇5)錦織圭 63 75 61 ●P-H. MATHIEU(FRA)
男子ドロー
西岡良仁、ダニエル太郎予選を勝ち上がり本戦入り!
男子予選ドロー
奈良くるみ、土居美咲1回戦勝利したが
女子ドロー
クルム伊達残念ながら敗れる
女子予選ドロー
クルム伊達組 ダブルス32強
女子ダブルスドロー