ミスターTです。
大博士と渥美寅次郎が話をしています。
渥美寅次郎)チェンがなぜ世界征服なぞ考えたのかね。
大博士)寅さん、ワシはどうしてもワシら小動物が何不自由なく過ごせる世界を作りたいんや。世界征服なんてそのものには…
その時。
?)暇か?
小鳥がやってきました。大博士は苦虫を噛み潰したように言いました。
大博士)またか。万年走ってばっかでチームの反則王が。
?)酷いなぁ。こう見えてもサッカー部だったんだよ。
ミスターT)その小鳥は誰なんだ?
渥美寅次郎が答えました。
渥美寅次郎)コイツは、鬼神達(おにかみたつし)言うて、チビのくせにサッカー部だったんだよ。
大博士)だからアイツは体格がモノ言うサッカーは向かない言うたんやけど聞く耳持たずで高校3年間ずっとボール触るの禁止やったよな?
鬼神達は言いました。
鬼神達)そんなことはなかったよ。ただ、試合中自分がボールに触ったら、自分以外の部員は全員連帯責任でグランド走らされてたのは事実だよ。
ミスターT)サッカー部は厳しかったんだね。
大博士)そりゃそうや。ワシらテニス部の部室の隣がサッカー部の部室で、ワシらが着替える時にはいつもいつも隣から鬼神の悪口ばっか聞こえたんや。
渥美寅次郎)で、高校出た後なぜかアイスホッケーをやり始めたらしいよな?
鬼神達)高校出たら就職する予定だったのに、大学のスケート部から『あの走りっぷりが欲しい』って言われて言われるがまま入ったんだ。
大博士)そしたらまぁ水を得た魚のように生き生きとアイスホッケーをやっててビックリしたわ。
思い出話が尽きない中、鬼神達が言いました。
鬼神達)ところで、何で僕がここにいるかわかる?
大博士)またスポーツドリンクたかりにきたんやろ?
鬼神達)ゆくゆくは世界征服したいって高校の頃からホイミンは言ってたんでしょう?
渥美寅次郎)何じゃい。世界征服なぞしてどうしたいんだね?
鬼神達)世界征服なんて今後は口が裂けても言わないで!それを言いに来たんだ。
大博士)ハ?オマエはホンマにクズやな。第一…
渥美寅次郎)でも達坊の意図を汲んでやれよ。
大博士)意図?なんや。
鬼神達)ホイミンが世界征服に執念を燃やしているのは百も承知だよ。でも前にピーターやデラックスファイターが倒されたけど、まだ懲りないのかい?下手したら、ウチらのせいで母校の看板に泥を塗るだけだよ。
大博士)オマエは知らへんのか?ワシらの高校がポンコツ財閥に潰された話を。
鬼神達)そりゃそうだけど…でも、また地雷踏み抜いたら今度こそマズいよ。何せ愛と正義を怒らせたら生きて帰れないから。
渥美寅次郎)あぁ。またいつか世界征服はできる気がするから、一旦アタマ冷やそうぜ。チェン。
大博士)そやな…(苦虫を噛み潰す)
岐路に立ったDチーム。果たして明日はどっちだ?
ミスターTでした