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日本で国際大会を開くには?その2

ミスターTです。

以前、日本で国際大会(ATPチャレンジャー80格)を開くには、賞金やホスピタリティとして1,000万円以上の資金が必要という話をしましたが、じつは日本で国際大会を開くにはもう一つ大きな壁があることをご存知でしょうか?
今回はそれについて話をしたいです。

結論から言うと、日本のテニスコートの45%を占めている砂入り人工芝コートをハードコートやクレーコートにしない限り、国際大会のうちチャレンジャー格以上の大会は開けません。

これは、ATPやWTAがコートサーフェスはハードコート、クレーコート、グラスコート、屋内カーペットコートのいずれかで行うことがATPやWTA各大会の条件になっているからで、砂入り人工芝コートではITFが運営するトランジション・ツアー大会(女子では一部のサーキット大会も砂入り人工芝コートで行われるが)しか開催できないのです。

ここで疑問。なぜ砂入り人工芝コートは依然多く存在し、そして無くならないのでしょうか?

一つ挙げられるのは、ソフトテニスとの絡みで、ハードコートではソフトテニスの試合ができない規定があるということが理由としてあるようです。

日本ソフトテニス連盟が試合会場として認可するコートサーフェスはほとんどが砂入り人工芝コートで、あとはクレーコートでしか試合を開催できません。例外としてインドア大会では体育館のフロアを使うのですが、基本的には砂入り人工芝コートで試合を開催します。

つまり、この砂入り人工芝コートの問題を解決しない限り、日本で国際大会を開くことが難しいと言えるでしょう。

ミスターTでした

カテゴリー: 過去の企画たち | 投稿者ミスターT 20:01 | コメントは受け付けていません。

チャレンジャーツアーは何処へ行く

ミスターTです。

来年からテニス界は大きな変化が起こりそうです。

ATPは、来年からATPツアーの下にあたるチャレンジャーツアーの改革案を打ち出しました。

改革案は、ドロー数が32から48に増えること、そして予選出場者を含めた全ての選手に賞金が出ることなどが柱となっています。

となると気になるのが国内におけるチャレンジャーツアー大会の事情です。
現在、国内では2月の京都チャレンジャー、その次の週の慶應チャレンジャー、11月の神戸チャレンジャーの三大会が開催されています。しかしながら、まだまだトランジション・ツアー大会(フューチャーズ大会)を足しても大会の数は少ないので、この改革案が及ぼす影響が計り知れない状況です。

思えば、昨年限りで豊田チャレンジャーが開催終了したことから、大会の数は変わらなくても規模が小さくなっている感がします(今年新設された松山フューチャーズは賞金規模でいくと豊田チャレンジャーの半分でした)。

はたしてチャレンジャーツアーは何処へ行く?

ミスターTでした

カテゴリー: ミスターTの今日の一言。 | 投稿者ミスターT 00:00 | コメントは受け付けていません。

トランジション・ツアーをどう思うか

ミスターTです。

さて、男子のITFフューチャーズと女子のITFサーキット大会(一部)が、来年からトランジション・ツアーとして開催されることが決まっています。

そのシステムを掻い摘んで紹介すると、男子の場合、賞金総額15000ドルのフューチャーズ大会(今年の国内大会の例で言えば、亜細亜・早稲田・甲府・つくば・柏・昭島の各フューチャーズ大会)のすべてと、賞金総額25000ドルのフューチャーズ大会とATPチャレンジャー大会(松山・軽井沢のフューチャーズと京都・慶應・神戸のチャレンジャー大会)の一部に従来のATPポイントではなく、ITFエントリーポイントという新たなポイント制を採用し、そのポイントを貯めてツアー大会やATPチャレンジャー大会に参加するシステムです。(女子もシステムはほぼ同じ)
つまり、今までフューチャーズ大会を主戦場とする選手たちは、そこで勝ち上がっていく中でATPポイントを稼ぐことがツアー大会に参加するための道でしたが、来年からは、ATPポイントを稼ぐためにまずはITFエントリーポイントを稼ぐことになり、実質的にはツアー大会へのハードルが高くなるのではないかと思っています。

わたくしにとって、国内で行われる国際大会(フューチャーズ大会、チャレンジャー大会)が少ない中において、従来のフューチャーズ大会からトランジション・ツアー大会にシフトすることは、並大抵ではないリスクが伴うのではないかと思います。
ただ現状では、プロ選手であっても国内のフューチャーズ予選にかかるかかからないかという選手が多い中で、今回の新たな流れに乗って新規大会の創設を目指す風潮があってもいいと思うのですが、それがなかなか広がっていきません。

この件については詳細な情報がわかったときに改めて紹介します。

ミスターTでした

カテゴリー: ミスターTの今日の一言。 | 投稿者ミスターT 19:11 | コメントは受け付けていません。