2015年男子ツアー最終戦、ATPツアー・ファイナル。
「ショックは大きい」と、初戦ジョコビッチ戦で1-6,1-6といい事なく惨敗した錦織圭はつぶやいた。
しかし2回戦、ベルディヒには、途中でラケットを折られながらも、7-5,3-6,6-3で勝ち、通算1勝1敗とした。
錦織はこの勝利で今季も通算54勝を上げ、昨年のマークした年間自身最多勝(54勝14敗)に並んだ。
昨年の今頃に比べてメディアを騒がす大活躍はないが、2年連続ATPファイナル出場と54勝は凄い事だ。
19日(木)にはラウンドロビン最終戦でフェデラーと対戦する。
フェデラーはジョコビッチの23連勝を止めると共に、通算2勝0敗とし、準決勝進出を早々と決めた。
最終日に錦織がフェデラーに勝ち、もしジョコビッチがベルディヒに敗れる大波乱が二つ起きると錦織の準決勝進出が決まるのだが、確率は低いと言わざるをえない。
「フェデラーはツアーの中で一番尊敬し、好きな選手。
昨年の初戦ここで対戦し負けているので、リベンジしたい。」と最終戦にかける錦織。
準決勝進出できるかどうか?そんな事はどうでも良い、
錦織圭対フェデラーのガチンコ勝負を楽しもう!!!!
<<ラケット折られながらのベルディヒ戦 詳細>>
〇錦織圭 7-5 3-6 6-3 ●ベルディヒ
2-2、ベルディヒサーブ、の第5ゲーム、
40-15から錦織はデュースに持ち込み2度ブレーク・チャンスを掴む、
しかしベルディヒは4度のデュースの末にキープした。
5-5、ベルディヒサーブ、
15-40とブレーク・チャンスをまた錦織は掴む、
ベルディヒはデュースに持ち込む、
2度目のデュース、なんとここでベルディヒはダブルフォルト!
このセット5度目のブレーク・ポイントを生かし、遂に相手サーブを破った!
7-5、63分の激戦の末に第1セットを取った。
第2セット
いきなりベルディヒのサーブを破り、サーブもキープ、2-0とする錦織。
ところが、2-1からのサービスゲームを落とす。
最後のポイントはダブルフォルト、にわかに展開が変わり5ゲーム連続で取られ2-5。
「2-1まではいいテニスができていたのに、
こんなに勝負の流は変わるのかというくらい変わった。」
冷静な錦織らしくない苦悩のバタバタのテニス、
第9ゲームはベルディヒにラブでキープされ3-6で落とす。
ファイナル・セット
第2ゲームで15-40と錦織はブレーク・チャンスを掴むがベルディヒがキープする。
3-3、30-30、錦織のサーブ、
錦織のフォアのボレーはネットコードにあたりネットを越えでくれない、30-40と大ピンチ!
決められそうなポイントもあったが、錦織は必死に体を伸ばし、粘りに粘る、
最後はベルディヒのミスで助けられデュースに持ち込む、
錦織らしい粘りを発揮している。
次のポイント、錦織はサーブを打とうとしたが、ラケットをじーっと見つめている。
集中の儀式かと思われたが、ベンチに走り出し、ラケットを変えた!
なんとこのラリー中にラケットのフレームにひびが入った、ラケットが折れてしまったのだ。
「ポイント中に折れたのは初めて、折れたのは気がつかなかった」と錦織。
こんなハプニングの中、錦織はキープし、4-3とする。
3-4、ベルディヒのサーブ、ダブルフォルトで0-30、
錦織はこのチャンスを活かし15でブレーク、5-3!!
サービング・フォ・ザ・マッチはサービス・エースも1本決めラブでキープ、
2時間23分の激戦の末6-3でファイナル・セットを取り勝利した。
ATPツアー・ファイナル
試合スケデュール&結果
<<スタン・スミス・グループ>>
1 ジョコビッチ 1-1
3 フェデラー 2-0
6 ベルディヒ 0-2
8 錦織圭 1-1
<<イリー・ナスターゼ・グループ>>
2 マレー 1-1
4 ワウリンカ 1-1
5 ナダル 2-0
7 フェレール 0-2
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(記事&写真 塚越亘 by Wataru Tsukagoshi CanonEos7D)