ミスターTです。
大博士)このーっ、ハァハァ…
大博士が相撲をとっているようですが、かなり苦しい態勢です。
大博士)誰や!このデブは!ハァハァ…
工藤平次)すまんなぁ、コイツはデブで寡黙な漢で。
大博士)なんや、平次か。誰や、このデブ、知ってんのか?
話に工藤平次が入ってきました。
工藤平次が話を始めました。
工藤平次)コイツは、帝丹学園高等部でアメフト部一番の漢である北沢航(きたざわこう)だよ。
北沢航)彼が、チェンさんですか?
大博士)北沢、いや、そのデブ、有名なんか?平次。
工藤平次)帝丹学園には野球部もサッカー部も無い代わりにアメフト部があるんだ。俺はそこでは裏方役だったけど、帝丹アメフト部の漢といえば俺らの代では北沢だったんだ。
大博士)フーン、ポジションはどこやねん。アメフトはかじったことないからわからへんねん。
北沢航)僕は帝丹学園中等部でタッチフットやってて、高等部に上がってからアメフトに転向したけど、まぁアメフト部では最初からOL(オフェンスライン)だったよ。
大博士)OL…そうやから、デブやったんか。
工藤平次)しかも北沢は2年からアメフト部の漢の象徴である73番をつけていたんだ。
北沢航)そう。最初の頃はOLでもいろいろやってたけど、2年になるちょっと前に監督から“今期から卒業まで1本目の左タックルは北沢で行く”って言われたんだ。で、高校、大学、そして今の草リーグでも僕のポジションは左タックルなんだ。
工藤平次)帝丹学園アメフト部の左タックルは漢の象徴、中でも1本目の左タックルの背番号は73番で漢の中の漢がつける特別な背番号なんだ。
大博士)フーン、ワシはアメフトは知らんが、かなり有名やったんやな。
北沢航)高校大学と女からはモテなかったけど(苦笑)、大学でも最終的に1本目まで行けたのは“僕たちOLの5人が頑張るんだ”って言う意識が高かったからなんだ。
工藤平次)さすが、漢だ。
こうして日々世界征服に向けて突き進むDチーム。そんな中、チームの行く末に難題が待ち受けていた。果たして、Dチームの運命は?
ミスターTでした