月別アーカイブ: 2016年8月

出って行うんだけど

「押し付け…」
押し付けて渡しては贈り物とは言わぬだろうに…
本当にこの女人(ひと)の考えは読めぬ

「それで、俺への褒美はどうなりました?」

その蝋燭の乗った皿を俺に渡しつつこの女人(ひと)は言う
「そうなのよね~、チェヨン何が良い?」
その、人より大きな目を此方に向け言う。

貴女に対して邪な考えを持っている男を前にそんな風に云う貴女Amway安利は天才的な遊女かはたまた何の考えも持たぬ考えなしか。

「夜に女の部屋に上がり込んで男が思う事などお分かりでは?特に俺は何度も貴女に不埒を働いておりますが。」

唇など何度奪ったのかもう分からぬし、抱いた事だって一度では無い
「このように、贈り物まで貰って、貴女の気が俺に有る内に貴女をまた抱きたいと思ってる事は知ってると思いますが?」

しかもこの薄黄色い光は貴女をとても可愛らしく映す

先程から抱き締めたくて、その着物も全て剥ぎ取ってしまいたくて、それを止めるのに苦労していると云うのに

「その…それは、贈り物に一緒に入ってるの…」
そう言って寝台に腰かけ俯く

暗闇に蝋燭の光が揺れる
揺れた時に見えた貴女の頬が赤く染まる。

あぁ、それでか。

何時もなら騒がしく、部屋の中でもバタバタ走ったりして居ると云うのに
何で遅くなっただの、待ちくたびれたどうにかしろだのと言うて来そうなものなのに今日は何も言ってこず…

俺の前で緊張しているのだ。
何度も一つになっていると云うのに…

「…じゃあ、俺への褒美はこれで…」

そう言いながらあの人は私に口付けて来る。でも本当に軽く。
直ぐに離れて言う。

「これで、結構。」
「え?良いの?これで?」
「もっと、激しいのが好みですか?」
そう言うと首が捥げるほど振る。

「今日は贈り物を堪能します。くれるのでしょう?」
「やっぱりもうあげるの、止めようかな。」
そう言って俺の横をすり抜けて行こうとするのを腕を持って止め、そのまま寝台に投げる。

「もう!乱暴は止めて。」
「乱暴など、往生際悪く逃げようとするからです。」

手に持っていた蝋燭の乗った皿を横の机の上にゆっくりと置き、上着を脱ぎAmway呃人つつ寝台の上に横たわった人の上に跨って話す

「俺への贈り物なのだろう?俺の好きにして良いのでは?」
「…贈り物だけど、優しくしないともう二度とさせてやらない。」
キッと俺を睨みつけながら言う様が心を揺さぶり煽る。

「貴女だって欲しくてたまらない癖に。」
そう言いながらヨンはウンスの口元を見て欲しそうに呟く
その唇が自分の物と触れ合うその直前にウンスは言う
「優しくしないと、嫌いになるから…」

開いた口に舌は滑り込み直ぐに絡め取った。
その形を確かめるように、その舌に付いた蜜を吸い尽くすように舌は動く。
唇は離れたり隙間無くくっついたりしながら暫くお互いの出す音しか聞こえなかった。

それでもヨンの手は動いていて着物を脱がしにかかる。
腰ひもを取るのも面倒になり着物の襟を大きく開く
その頃に口元は解放されて息が乱れてはいるものの、ヨンは一言言った。

「分かった。」
その一言だけ言ってまた二人は声も無く絡み合って行く。

その夜遅く、また雲が出てきてしんしんと雪が降りだした。

二人が気が付くのは明日の朝、外に出てから。
医仙が起きて来るのはきっと昼頃。
夕刻、外からウダルチの人の声がする。
あの、今日初めて見たウダルチの声だ。

「医仙様、夕餉が届いた様です。入れても宜しいですか?」
この時間は扉は開いているので其処から覗けばだれが持って来たか判る。

覗くと何時も朝餉を持って来てくれるあの娘が膳を持って来ていた

「珍しいのね。何時もは朝餉の当番なのに。」
するとこの娘さんは膳を私の前に置き話しに答える

「夕刻からの担当の者が急に休んでしまって…医仙様にはご迷惑をお掛け致します。」
「いや、私は持って来て貰うばっかりだから…」
目の前に茶の入った茶器を置いて、何時もならこれで部屋から今日は呼び止めてみた。

「そう言えば、貴女、今日怒られたりしなかった?」
そう言うとその娘は少し驚いた様な顔をした。

「いえ、…そのようなこと何もございませ安利傳銷んが?何か私が粗相を致しましたか?」
そう話すその娘の顔がなんとなく蒼くなったように思う。
「粗相なんてしてないわよ。ただ、…」

カテゴリー: 未分類 | 投稿者passioncool 19:05 | コメントをどうぞ