「ずっと夢見ていたことがようやく叶ったような
不思議な瞬間だった。」
2005年のローランギャロスで
19歳2日の若さで初優勝を果たしたナダルは
コートに倒れたときの感情をそう表現した
私がナダルと出会ったのは
2006年の初夏だったから
このときのナダルを知らない
だからナダルのこの時期の動画をよく見る
ナダルと同じレフティーのプエルタとの決勝戦
トニは自信満々でナダルをコートに送り出した
「お前は最悪の事態を潜り抜けてきた。
ローマ、モンテカルロ、バルセロナで優勝し世界ランクも5位だ。
負けるはずがないじゃないか。」
ナダルは黙って頷いていたという
6-7、6-3、6-1、7-5
ナダルは逆転で栄光を掴み取った
「家族と抱き合うまでは涙はどうにか我慢できた。
でも家族全員が喜ぶ姿を見ているうちに
自分がやったことの大きさがだんだん分かってきたんだ。」
その晩は内輪でお祝い会が開かれた
ナダルは叔父のミゲルにこう言っている
「グランドスラムのタイトルは凄いでしょう?
でもね、ミゲル、僕はこれでいいなんて思ってないからね。
もっと、もっと、強くなりたいんだ。」
その前の年の2004年のローランギャロス
ナダルはケガで出場できなかった
けれど会場には足を運んでいた
滞在中にカルロス・コスタにナダルは
こんなことを話したという
「スザンヌランランコートと1番コートを結ぶ通路を
歩いていたときのことだ。ラファは僕に突然こんな事を聞いてきたよ。
(カルロス、僕がどうして今年、
故障してプレーできなかったか分かるかい?)
何も答えないでいるとラファはこう言ったんだ。
(僕はまだここでお呼びじゃないんだ。まだ僕の出番じゃないから
故障したのさ。勝てる時が来なければ僕はここで
プレーしちゃいけないんだよ。)
あんまり真面目な顔だったので何も言えなかった。
そんなこともあったから次の年にラファが実際にプレーして
優勝してしまった時その時の言葉を思い出して鳥肌が立ったよ。」
そしてナダルは今でも変わらず
努力と向上心を失わず
第一線で活躍している
アカプルコまで
あと1週間と少し・・・
ナダルは私の夢と希望
VAMOS!! RAFA!!