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世界最大の育成システムナダルアカデミー

私が子供の頃、ニック・ボロテリー・アカデミーは次世代テニスの到来を告げるものだと噂の育成システムでした。まるでテニスのNASAです。

’80年代初頭から終盤の選手(ジミー・アリアスやアーロン・クリックステイン)の“発射”はやや期待外れでしたが、第二世代であるアンドレ・アガシ、第三世代のマリア・シャラポワは大成功。グルであるボロテリー氏のカリスマや広大な敷地の充実した施設、アカデミー出身の選手たちが繰り広げるパワー・テニスの迫力、すべてが世界一でした。

一方、スペインのサンチェス・カサルやイタリアのボブ・ブレットなど、欧州のアカデミーは身の丈サイズでした。マラト・サフィンやスベトラーナ・クズネツォワらトップ・ジュニアも通っていましたが、アメリカのそれと比較すればビジネス的にはあくまで小規模です。

ボロテリーのアカデミーは、IMGに買収されるとさらに知名度と実績をあげていき、ついには日本から錦織圭という貴石を見つけ磨き上げました。

しかし、創設者ボロテリー氏もいまや86歳、さすがに情熱と体力が永遠に続くわけではありません。いまではジュニア選手のスカウティング面でかつての圧倒的な支配力を失っている印象です。

ナダルの地元でのビジネス戦略。

実際、トミー・ハースと錦織以降、同アカデミーで育った選手が男女問わず大きな大会を制した例は見当たりません。東欧から優れた女子選手が次々と登場するなか、テニス・アカデミービジネスは新しいブームを迎えているのです。そこへ乗り出したのはある若きスペイン選手の家族でした。

現在、年収およそ34億円(フォーブス誌「世界で最も稼ぐスポーツ選手ランキング2017」より)のラファエル・ナダルは、レアル・マドリーと同様にスペイン・スポーツ界の高級ブランドです。

彼の巨大な売り上げを地元のビジネスに還元する方針は、当初からラファエルの父セバスチャンのビジョンにありました。14世紀から地元マヨルカ島の名門であるナダル家は、観光業やエネルギー業に投資し、現在はバレアレス諸島のドンになりました。しかし、その野望はなお満たされず、グローバルなビジネス戦略を抱くようになります。キーワードは「世界最大の育成システム」でした。

積極的にアジアツアーに参戦した理由。

スペインの東、地中海に浮かぶマヨルカ島東部の都市マナコルは人口4万人の小さな町です。世界一のテニス・アカデミーを目指す場所とはとても思えませんが、必要な条件は揃っています。隣のイビサ島が欧州観光のメッカである理由と同じく、マヨルカにも1年中暖かい日差しが降り注ぐのです。フロリダに負けない最高のテニス気候ですね。

敷地はバレンシアやバルセロナのアカデミーよりはるかに大きく、施設も指導者もトップ・クラス。言うまでもなく、今やアメリカよりスペインの指導者の方が世界的に高い評価を受けています。アメリカテニス協会の強化本部長もスペイン人ですね。

ボロテリー氏に似たオーラを醸し出すのはラファのコーチで叔父のトニー・ナダル。彼がアカデミーのボスです。トニーはナダルを史上最強のレッドクレー王者に育て上げるとともに、自身のテニス・アカデミーを建てるべきだとラファに訴えかけました。

シーズン終盤となるとナダルは他の選手の倍は疲れているはずですが、積極的にアジアツアーに参戦していた理由はこれです。2016年に開校したナダル・アカデミーのPRに他なりません。莫大な人口を抱える中国とインドへの宣伝を徹底的に行いました。

アカデミーのコートはほとんどハード。

残念ながらトニー氏とナダル家は 日本の子供たちを視野に入れていなかったのか、大規模なPRは行いませんでした。そもそもいまの日本は、若い世代があまり海外へ出ようとしない時代。海外の育成システムに飛び込むとすれば、エリート・ジュニアだけなのでしょう。

彼らの多くはいまもIMGアカデミーを選ぶ傾向があります。実はナダル・アカデミーのほとんどのコートはレッドクレーではなくハードです。赤土王者らしくないと思われますが、ハードはATPとWTAツアーの主流のサーフェスだから仕方がありませんね。

北中米のテニス・ジュニアたちが大勢通うフロリダのIMGアカデミー、欧州のジュニアを目当てにするナダル・アカデミー。この二大勢力に加わった新たなプレーヤーが、フランスのムラトグルー・アカデミーです。

クレー34面、AI分析つきコートも。

2017年、同じ地中海の南仏ニース近くにオープンしたこの育成システムのカリスマ・オーナーは、女子テニス史上最強の選手であるセリーナ・ウイリアムズのコーチとして知られるパトリック・ムラトグルー。早くも欧州のスター選手が通う場所となり、モナコからノバク・ジョコビッチが、この春にはアンディ・マリーもここを拠点にしました。

クレーとハードコートが34面あるほか、 最先端AI分析システム付きのコートが8面、陸上トラックが4面、近未来的なジムや映画館も備えています。ナダル・アカデミー同様にキャンパスがあり、ジュニアたちは施設内で勉強できます。

ムラトグルーが勝負するのは教えの質です。そもそもフランスでは、テニス連盟がテニス・スクール(ジュニア以前の年齢の子供を指導)の指導者まで厳しく管理していますが、ムラトグルーはそのコーチたちの才能を生かすため、マンツーマンというアプローチを貫きます。テニスの技術と体力を指導するのは当たり前ですが、メンタル・トレーニングこそフランスの強みかもしれません。

「日本でオフィスを開きたい」とも。

パトリック・ムラトグルーはトニー・ナダルと競って中国とインドの市場に進出し、現地スカウトも雇っています。親日家であるパトリックは、「日本でオフィスを開きたい」と私に伝えてきましたが、そのためには彼のアカデミーを本拠地にする日本選手をアンバサダーとしてリクルートする必要があります。

錦織と大坂なおみ、さらにダニエル太郎もフロリダにいて、杉田祐一はイタリアでトレーニングすることもある。ムラトグルーのアカデミーをもってしても、彼ら日本人トップ選手を勧誘する決め手には欠けるかもしれません。

テニス界の先駆者だったIMGアカデミーに立ち向かう、欧州の新勢力ナダルとムラトグルーのアカデミー。三つとも大きなビジネスを軸に、看板選手になれる次世代のエースも育ててあげなければなりません。その両方の目標を達成するには、やはりアジアのポテンシャルは無視できない。そのアジアのテニス先進国である日本では、TOKYO 2020をきっかけにテニス協会が育成システムの構造改革を進めるはずです。

日本の次のエリートの留学先はフロリダか、それとも地中海か。今やこの三大アカデミーがテニス界を牽引する時代です。

 

 

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TOKIO謝罪会見 全文言

TOKIOの山口達也(46)が強制わいせつの疑いで書類送検され起訴猶予処分となったことを受け、メンバーの城島茂(47)、国分太一(43)、松岡昌宏(41)、長瀬智也(39)が2日、都内のホテルで会見した。

松岡、城島、国分、長瀬の順番に登壇し全員が黒のスーツに黒のネクタイ姿でそれぞれ深く頭を下げた。冒頭で城島が被害者、家族に「本当に申し訳ありませんでした」と謝罪すると、20秒間に渡り4人は頭を下げた。続けてファン、スポンサーなどへ謝罪の言葉を述べ、4人は再び頭を下げた。「今回の山口の件におきましては、私たちメンバー全員深く受け止めております」とし「事件発覚後、時間がありましたけども、一刻も早くこのような形でTOKIOとして謝罪と自分たちの思いを発表しなければという思いがあったんですけれども、事件発覚後、5人集まったのが30日の夜でした。その中で5人で話し合いまして、そこで山口達也の口から出た言葉がTOKIOを辞めます、という言葉でした」と30日の話し合いの席で山口がTOKIOを脱退することを伝えたことを明かした。

【写真】黒ネクタイを締めて沈痛な表情の4人

さらに城島は「その言葉は5人の話し合いの中で自然と出たというものではなく、本人はもともとその決意を固めていたようで、途中から自分のカバンの中から退職願、辞表を取り出しまして、それをリーダーである私に託してきました」と明かした。「本人も憔悴しきっている中でメンバーそれぞれいろんな思いを抱えて5人が集まったんですけども、そこでどうすべきかTOKIOの今後の活動も含め、山口の処遇も含めどうすべきか。いままで自分達が考えやってきた部分があったんで、5人の話し合いの中でどうしようかという部分があったんですけど、正直、なかなか、山口の憔悴しきっている姿を見た時に、やめてくれとは言えない私達がいました。ただ、TOKIOとしてやっていかなければならないこと確かにあります。今後、私達の音楽活動、山口の処遇を含めどうすべきか答えが出せなかったことは事実です」と結論は保留していることを明かした。

その上で「今日この会見でできることはまず、被害に遭われた方、ご家族のみなさまにTOKIOとしてメンバーとして山口の責任はみんなの責任だと思っております。全員で謝罪会見を開かせていただくのがまず、そこが一番優先じゃないのかという結論に至りました」と会見を開いた意図を説明していた。

会見には、テレビカメラ40台、カメラマン100人、記者200人が詰めかけた。

ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長(86)は1日に「弊社所属グループTOKIOのメンバーである山口達也が起こしました事件により、被害を受けられましたご本人様、並びに今までご支援を頂いておりましたファンの皆様、関係各位の皆様には多大なるご迷惑とご心配をお掛けして参りました。ここに改めて深くお詫びの念をお伝えさせて頂きます。本日、山口達也に不起訴処分が下されましたが、山口が起こしました事件の事実並びに事の重大さには変わりございません。弊社としましては、ことの重大さを真摯に受け止め、全員がそれぞれの立場で信頼回復に全力を尽くす覚悟です。 TOKIOのメンバーもそれぞれが23年の時を重ねて今の場所に立っています。彼らが、まず何をすべきか、これからをどうしていくか、彼らが考えて決めていくことを受けとめます。私自身はすべての所属タレントの「親」としての責任を負いながら今後も彼らが“ひと”として成長できますよう、支援し続けて参る所存でございます」と謝罪のコメントを発表した。

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生産性を上げる方法とは

生産性を上げるためのツールといえばまず、アプリケーションなどのテクノロジー系ツールを思い描くだろう。残念ながらアプリケーションは、生産性を大きく向上させるための方法ではない。実際のところ、テクノロジーは時間を節約するよりも浪費する場合の方が多い。以下に、私がお勧めする13の生産性向上方法を紹介する。いずれも、テクノロジーは不能だ。

1. 戦略の明確化

思い描く大きな目標や、成功に向かって起こすべき行動に対する明確な考えを持つことは、生産性向上への第一歩となる。これには、自分がすべきでないことの把握も含まれる。真の戦略の明確化は、コンパスと同等の役割を持つツールで、進むべき方向に関する情報や指針を教えてくれる。つまり自分の北極星になるのだ。

しかし、戦略の明確化は、事業に関するものが全てではない。個人的な目標もまた重要だ。よって、雇用側は従業員の経歴以上のもの、従業員側は給料や肩書き以上のものを見据えるべきだ。

2. 「今」を見据えた明晰な思考

自分が何を、どんな方法で、どの程度、誰と共に、いつまでに達成しようとしているかを常に明確に把握していれば、生産性を最高に高めることができる。一瞬一瞬に明晰な思考を持っていれば、自信を持って仕事を始め、集中力を維持し、飛躍できる。

3. コミットすること

長期または短期の目標や、その目標の大きさにかかわらず、目標達成を気にかけなければ生産性は落ちる。目標達成を決意するか、代替案を見つけるかのどちらかだ。曖昧な態度や、努力するふりをするのは、大きな時間の無駄になる。

私は大学在学時、最終学年の秋学期を休んだ。休み明けに大学へ戻った時、あまりに多くのことが先延ばしされていたことにショックを受けた。私の新たなスタンスは、やるかやらないかのどちらかだった。その中間では意味がない。周辺をつつきまわして時間を無駄にするくらいだったら、その時間を使って遊ぶ方が良い。

4. 「ノー」という言葉

「ノー」は、先ほどの1と2に反する要望を断るために使うべき素晴らしい言葉だ。罪悪感を捨て、本当に重要なことに集中しよう。

5. 「ノー」と言う勇気

「ノー」という言葉は、使う勇気さえ持てれば素晴らしいツールとなる。自分の気を散らすものに対して「ノー」と言えないと、問題を自ら招いてしまう。人は時々、勇気や自信を持てないこともある。

 

気を散らすものは容赦なく「削除」

6. 削除ボタン

生産性が上がるかどうかは、削除ボタンを容赦なく迅速に使えるかどうかにかかっている。削除すべき良い例は、自分の戦略上の目標と関係のないメール、二度と見返す可能性のない書類、時間を無駄にするアプリケーション、生活を乱す雑務などだ。ボタンでなく資源ごみ入れやくずかごを必要とするものもあるが、私の言いたいことはもう分かってもらえただろう。

7. カレンダー

いわゆるToDoリストよりも、カレンダーの方がはるかに良い。一日のマスが小さいものを選べば、一日の内にできる量について自分をだまさずに済む。ToDoリストが問題なのは、現実とかけ離れていること。1日には24時間しかないことは誰にも変えられない事実だ。

8. 何も置かれていない広いテーブル

あなたのデスクには、過去のプロジェクトやこれからのプロジェクト、やるべき事や懸念事項が散乱している。紙の山が周囲の視界を遮り、パソコンの画面は開いたアプリケーションの数々で占領されている。生産性を高めたいなら、広いスペースを作り、現在進行中のプロジェクトに関連する必要最低限のものだけを置くべきだ。

9. 小型のメモ帳

作業スペースの横に、小さなメモ帳を置いておく。自分の気を散らすアイデアなどをここに書き留めることで、いったんそのことについて考えるのをやめて、後に取っておくことができる。

10. 消音機能など、自分の邪魔をさせない仕組み

生産性向上に集中力は欠かせない。思考を遮られるたびに、自分がどこにいたのかを思い出し、遅れを取り戻さなければならない。自分自身が原因となるものを含め、邪魔はできる限り避けること。携帯電話は片付け、通知機能はオフにすること。

11. しっかり睡眠を取る

ほとんどの人は睡眠時間が十分でない。恐らくあなたもそうだろう。睡眠不足のまませかせかと働くと、生産性が高まったと感じるかもしれないが、実際にはただ忙しいというだけ。睡眠は十分にとろう。

12. 定期的な運動と賢い食事

睡眠だけでは足りない。運動と食事も同じように重要だ。生産性が高いのは、次のどちらだろう? 無気力で、体が痛み、弱々しく、疲れ切った人か? それともエネルギッシュかつ健康で、熱意ある人か?

13. 規律

本格的に取り組む前に、その瞬間に関する明晰さを持つためには、規律が必要だ。今に関する明晰さがなければ、迷いが生まれ、手探りで当てずっぽうになってしまう。そうなると時間の無駄だ。

以上の13の方法を使い、明晰さやコミットする能力や集中力を得られれば、生産性を劇的に高めることができる。

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テニスより解説の才能 松岡修造

テニスプレーヤーの松岡修造さんと、昨年9月に現役を引退した元プロテニスプレーヤーの伊達公子さんが1日、東京都内で開かれたWOWOWのテニス番組「松岡修造×伊達公子が語る! 錦織圭・大坂なおみ グランドスラムへの挑戦」の収録後に会見。松岡さんは「(私の)テニスの才能は正直言ってね……。結果を出したように見えてますけれど、テニスを終わったあとの流れ(解説)、そういうもののほうがテニスより才能あると思っていますから。全仏で力を出したいと思います」とアピールした。

【写真特集】松岡修造と伊達公子 がっちり握手も

 WOWOWテニスアンバサダーとして生中継番組「全仏オープンテニス」にも出演する伊達さんは「グランドスラム(世界4大大会)はテニスの頂点で、誰もがこのタイトルを欲しいと思って戦っている。選手を引退した今、テニスの好きな人、テニスに興味のない人が、どうやればテニスに興味を持ってくれるかという視点を置きながら、(解説に)入っていければ」と話した。松岡さんとの共演について聞かれた伊達さんは「あのペースについていくのは大変。いつ何が来るか分からないので、心構えをしても驚くことが多い」と笑っていた。

 「グランドスラムへの挑戦」は、日本テニス協会強化副本部長の松岡さんと、元世界ランキング4位の伊達さんの対談のほか、大会の見どころ、錦織選手のコーチのマイケル・チャンさんのインタビューなども放送される。

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