5月27日に開幕する全仏オープンテニスを前に、日本テニス協会強化副本部長でWOWOW解説者の松岡修造が元世界ランキング4位の伊達公子とともに特別番組「松岡修造×伊達公子が語る!錦織圭・大坂なおみ グランドスラムへの挑戦」(WOWOW)に出演。ポジティブで明快な“修造節”を炸裂させた。
■ 「錦織選手には“崖っぷち大好き”になってほしい」
昨年夏の右手首負傷から復活した錦織に関連し、2人はケガからの復帰についてトーク。「(最終的には)自分自身の脳を『大丈夫』と思わせる」と語る伊達に、松岡も「俺はもう勝手に『できる!できる!』というしかなかったですよ」と修造節で自身の経験を振り返った。伊達もうなずき、「本当に『きょうは絶好調!』って思って戦っている選手は限られていると思います。みんな体のどこかに不安を抱えている」と選手の気持ちを慮った。
グランドスラムで勝ち上がるための絶対条件は?の質問に、伊達は「(トーナメントで有利な対戦カードを引き寄せる)運と、1週目の体力温存」と回答。
2週間かけて行うグランドスラムでは、ベスト16以上に勝ちあがらないと2週目を戦うことができない。そのため松岡も「よく聞けよ!こういう話ができるのは日本で錦織圭と伊達さんしかいないんだ!」と興奮気味。5回目の全仏オープン本戦に挑む錦織に向け、伊達が「ケガを絶対しない。それができれば、彼は持って生まれたものがあるから」と語ると、修造節がスイッチオン!
「錦織選手に言えることは、“崖っぷち大好き”になってほしい。崖の状態にいていいんですよ。なぜなら、この状態になるに決まってるから。ケガもあったし、クレー(土の)コートだし、相手みんな強いですよ。そういう状況が大好きってなれば、どんどん進化する。だって、崖っぷちの『崖』の中には『圭』がいるわけですから。崖っぷち、だーい好き!」
と、最後は自身の名言を集めた日めくりカレンダー「まいにち、修造」の言葉も引用し、熱いエールを送った。
■ 大坂には「キャンドルの炎を消すな!」
時速200kmの強力サーブを武器に持つ20歳の女子プロテニスプレーヤー・大坂なおみの話題になると、松岡はVTR明けから「なおみ!やりました!」とハイテンション。日本勢女子で初めて四大大会に次ぐグレードの「WTAプレミア・マンダトリー」であるBNPパリバ・オープンで優勝した大坂に「こんな快進撃は世界の選手でいなかったと思う」と最大級の賛辞を贈った。
大坂の全仏オープン制覇に必要なものは?の問いに、伊達は「空間の使い方」と回答。自身の豊富な経験を踏まえ、「クレーのコートでどうやって空間を、高さや角度も含めて広く使うかという戦い方ができれば、彼女のテニスの幅は広がる」とアドバイスした。
続いて、同じ質問に松岡は「なおみキャンドル」と安定の珍回答。伊達が苦笑しながら「わかんない。その心は?」と問うと、「なおみさんは、輝きを出しているときは間違いなく世界一ですよ。ただ、このキャンドルを(メンタル面で)消すことが多いんです」と持論を展開。
「絶対この炎を閉ざしちゃダメですね。消さずにずっとなおみキャンドルで行けば、崩せませんよ」と語り、伊達に「ノーコメントで(笑)」と受け流されていた。
最後は、まもなく始まる全仏オープンに向けて伊達が「クレーの上でのテニスの面白さというものを、クレー独特の試合運びを楽しんでほしいなと思います」とメッセージし、番組を締めくくった。
2人のわかりやすいトーク内容と松岡の独特のセンスで語られる熱い言葉に、インターネットでは「なおみキャンドル…ふざけてるようだが的を得てる。さすが修造さん」「全仏オープン、がぜん見たくなってきた」といった声が上がっている。
WOWOWでは、「全仏オープンテニス」を5月27日から連日生中継するほか、開幕前日の26日夜7時からは特別番組「錦織圭・大坂なおみ 世界の頂点へ!全仏オープンテニス開幕直前スペシャル!」(WOWOWプライム・無料放送)も放送する。
(ザテレビジョン)