「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 マドリード」(スペイン・マドリード/5月6日~13日/クレーコート)の最終日、決勝で第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)と第5シードのドミニク・ティーム(オーストリア)が対戦。6-4、6-4のストレートでズベレフが勝利し、優勝を決めた。試合時間は1時間18分。
ズベレフはデニス・シャポバロフ(カナダ)を、ティームは第6シードのケビン・アンダーソン(南アフリカ)をそれぞれ準決勝で倒しての決勝戦となった。
両者は過去に5回対戦しており、ズベレフから見て1勝4敗、特にクレーコートでは0勝2敗となっている。クレーコートを得意とし、準々決勝で「クレーキング」の異名を持つラファエル・ナダル(スペイン)を破ったティームだが、昨年からめきめきと力をつけてきたズベレフの方がティームの力を上回った。
第1セット、ティームのサービスゲームから試合は始まった。ズベレフは、第1ゲームでティームのミスとダブルフォルトによってブレークに成功し、ラッキーなスタートを切る。その後は両者ともに一歩も譲らぬゲームが続き、お互いにキープを続けていく。そして第1ゲームで得たリードを守り切ったズベレフが6-4で第1セットを先取した。第1セットでのブレークポイントは、両者を通じて第1ゲームの1本のみという、非常に拮抗した試合展開となった。
第2セットもズベレフが第1ゲームでブレークに成功してリードを作る。そしてここからズベレフはティームに1本もブレークポイントを与えることなくキープを続けていく。最後はティームのショットがリターンアウトとなり、ズベレフが第2セットも6-4で取って優勝を決めた。
ズベレフは今大会に出場するのは2年連続2回目。昨年はベスト8止まりだったが、今年は全試合ストレートで、しかも相手に与えたブレークポイントはわずかに1本だけで、それもセーブしており、ほぼ完璧ともいえる優勝を果たした。そしてこの勝利は、ズベレフにとって自身8回目、クレーコートでは4回目の優勝となる。
マスターズ3回目の優勝となるズベレフは試合後のインタビューに「信じられないくらい嬉しい。言葉になりません」と答えた。また「先週の『BMWオープン』もクレーコートで、そこでも優勝しているし、そこでのいい感触がこの大会にもあったような気がする」とコメントした。そして次戦となる「男子テニスATPワールドツアー マスターズ1000 ローマ」については、「ディフェンディングチャンピオンとして、とにかく頑張ります」と答えた。