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☆幸せ革命、新しい家族☆

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☆幸せ革命、新しい家族☆

6歳のある日の事、知らないオジサンが夜に来て、

母と一緒にタクシーに乗せられ、那覇という街に連れていかれた、

そして2階建てが3軒も繋がった大きな汽車みたいな家に連れて行かれた、

大通りに面した一番目の家は、ブロック建ての4角い家、

次が沖縄瓦の家がくっついていて、その後ろにトタン木造の2階建てが、

無理やりくっつけられてるような家だ、

 

『今日から、此処がお前の家だ、適当に寝れ!』って言われた、

暗さに目が慣れてくると、4畳半ぐらいの木で出来た大きなベットがあり、

その中には、5人ぐらい寝てて、とりあえず、右端が空いてたので寝たら、 

時間が経つにつれ、こちら側に転がって来て押しやられ、

20センチの柵を乗り越え、ベットの下に落とされた、

『ここでは、生きていけない』と思った、

 

翌日朝に皆に紹介された、長女道恵(12歳)次女貴野(10歳)

長男譲(8歳)3女妙(4歳)4女明里

ヒーローが次男6歳で、2歳違いで並んだ、

姉2人、兄1人、妹2人、そして、この日、知念から玉城へと姓が変わった、

 

今までノンビリ暮らして居たから、生活の変化が大変だった、

朝ごはん、トースターからパンがポンと飛び出した瞬間、

姉達がさっと取り、食べ終わるまでついて行けない、

待ってると兄が、『俺はウインナーが好きだから、俺の人参と交換だ、』

とか言って、皿の上からかっさらう、

 

皆が食べ終わって、パンを取りジャムをつけて食べようとしたら、

一番下の子の手が、テーブルの下から伸びて、パンを食べる、 

3女の妙だけは、ヒーローと同じくノンビリした性格だったので、

2人がいつも取り残されていた、

 

兄の譲はイタズラ好きで、物陰に隠れては、『ワッ!』と脅かす、

またクチュクチュを泣くまでやる、お前は弱いからと、

喧嘩相手を探してきて戦わす、構ってくれてるって思ってるみたいだけど、

自分にとっては恐怖でしか無かった、長女は物心がついてる年頃だったので、

お母さんは、産んでくれた人以外認めたくない態度だった、

 

新しいお父さんは、ヒーローがお母さんと話ししてると、

『お前は、自分の子だけ大事にして!』って怒鳴られる、 

これが一番辛かった、自分が居なければ怒られずに済むと思うと、

家に居る時間が少しずつ少なくなってきた、

カテゴリー: テニスコーチ, ヒーローテニススクール, 玉城 弘 | 投稿者ヒーロー 23:46 | コメントをどうぞ

☆幸せ革命、初めての商い!☆

☆幸せ革命、初めての商い!☆
その事件の後、ヒーローは糸満に一緒に住むことになった、

母は、午後から夜まではお店の手伝いで働いて、午前中は、米軍の払い下げから、ワシミルクって言う練乳をケースで仕入れて、頭に乗せて売り歩いていた、それでも24缶を売り切るのに、1週間以上も掛かっていた、

ある時、暇そうにしてるヒーローを見て、『一緒に来る?』て言われ大喜び、お仕事発レビューでした、そこで思ったのが、連れて行かれて母の足でまといになったら、二度と一緒に行けない気がして、常に前を歩き、
お客さんを見つける、

井戸端で洗濯してる人を見つけると『何してるの?』って聞く、『洗濯だよ、坊や何歳だい?冷たいお水を飲みに来たのかい』って言うと、『4歳だよ、お母さんがミルク売ってる』って話をしてる所で母が追いつく、

『うちの孫も、坊やと同じ歳ぐらいだし、買って上げようかね?』なんて言ってくれる、

1週間で、3箱も売れるようになった、『ヒーローが一緒に行くと良く売れるね~』って笑った、新しい箱を仕入れる事に、母はカマボコを買い、半分に切って食べさせてくれる、これが美味しいんだよね、

そんな生活が1年続いたかな?お金が貯まり、ひと坪ほどのかき氷屋さんを開く、糸満は漁業の町だから氷はいっぱいある、夏は売れるけど、冬に向かって売れなくなる、

冬は布団の打ち直しの店をする、夏に向かって売れなくなる、
店って、あるだけで信用なんだよね、毎回ころころ変わったら、
信用は積み上げられない、母は焦っていた、この頃の口癖は
『お前を一流の大学に行かせられるのなら、
猿の代わりに自分が実験台になっても構わない。』だった、

子供なりにプレッシャーを感じて、一生懸命勉強した、5歳までには、足し算引き算、簡単な掛け算、絵本なども読めた、

ヒーローは父の記憶も、思い出も無いし、母が居るだけで幸せだった、
そのまま生活が続いてくれる事だけを願ったよ。

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カテゴリー: テニスコーチ, ヒーローテニススクール, 玉城 弘 | 投稿者ヒーロー 07:38 | コメントをどうぞ