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孫の信頼を勝ち得た日

水曜日、曇り。
近くに住む二男の嫁が体調不良でいるから、なにか電話があったらよろしくと二男からケイタイがあった。
何時も当てにしているあーちゃんは夕方まで留守なのだ。ぼくに直接電話することはめったにないから心配になって車を走らせると、途中ですれ違う。長女を幼稚園迎えのバスに送っての帰りだ。顔色悪く元気がない。病院まで送りますよと言って部屋で待っていた次女を乗せて近くの病院へと向かった。2時間ほどかかり、病院には遊ばせるところはないと、困惑顔でいうのだ。I氏には何時もの10時からの約束は断っていた。時間は十分あるが、まりあちゃんとの二人だけの時間は自信がなかった。しょっちゅう遊びには来るが玄関を上がっての挨拶と帰りの挨拶くらいで、ぼくにはほとんど近寄らずに二階であーちゃんといろいろ遊んでいるのだ。じいちゃんと遊ぼうと言ってもあーちゃんがいいと言って全くうてあってくれず、それをいいことにぼくは努力を怠っていた。
まりあちゃんを横の座席に乗せて病院を出ようとするが後追いする様子はない、家に帰ればあーちゃんが待っていると思っているかもしれない。家へ帰るのはヤバイと考えた。公園に行こうというと「うん」と笑顔。
「元気の森」と甲板のある公園が家から少し離れたところにある。ゴルフのミニコースの一部を活用、周囲にウォーキングコースのある広い草むらと、ところどころにどんぐりの木などがある。そしてぽつんと一か所幼児向けの滑り台をメインとした遊戯施設がある。
ぼくは嫁が用意していたおむつ、着替え、飲み物、お菓子などが詰め込まれた手提げを提げて、解放されたかのように草むらをよちよちと歩いて行く孫の後ろを追った。なだらかな起伏んある草むらをどんぐりの木の下ではどんぐりを探し、銀杏の木の下では黄色の葉を手にし、棒切れがあればそれを拾ってチャンバラの真似事をして、水道の飲み口では何度もコックに手を当てるが水を出すことは出来なかった。

公園をほぼ一周したところで小さなタンポポを見つけて、息を思い切り何度も吹きかけて種をとばした。最後に遊戯施設でしばらく遊んでいると元気良さそうな園児がやってきたので、あわててその場を離れたのだった。小一時間たっていたので孫を車に乗せた。そして残りの時間をテニスコートでつぶそうと思った。

コートへ着くとちょうど3番コートでI氏とHI氏のシングルスのたけなわであった。車から降りるとANAi氏と鉢合わせ、孫を見つけるとびっくりの表情で車に戻ると孫向けのお菓子を手渡してくれたのには驚いた。
シングルスのコートサイトへ行くと、驚いたように親しくしているおばちゃん二人が駆け寄ってきた。目線を合わせて孫に質問する。孫は直立不動で立っていた。「お名前は」「shinoda マリア」「何歳ですか」「にさい」としっかりと言ったのにぼくの方が驚いていた。えー、こんなにしっかりしているのだと。感心した。まりあちゃんはお利口だったのだ。まさに知らぬが仏とは・・・・。
何時までも直立不動にしているまりあちゃんへ、ここへ座ったらと横に座らせるとやっと落ち着きを取り戻した。
しばらくテニスの試合を見学していた。ぼくが拍手するとまりあちゃんも一緒に拍手した。おばちゃんからお菓子を貰った。手提げの中のジュースやお菓子を食べさせて、もうそろそろと、おいとまして病院へと走らせた。まりあちゃんンは知らぬ間に眠っていた。やっと病院へ着くと気の毒そうに先生が忙しくてあと1時間半くらいかかるという。
車の中で眠っている孫のおむつを取り替えてもらってから、もう家に帰るしかないと思った。それから孫は車の中で1時間半は十分に眠っていた。ケイタイが鳴った。診察が終わりました。ぼくは急いで車を走らせた。病院へ着くと嫁は外で待っており、車のドアーを開けるとまりあちゃんは目を覚まして満面の笑みを浮かべていた。
ぼくは2時過ぎコートへ出かけて軽くテニスをして戻ると、あーちゃんが戻ってから孫二人が来たらしく、じーちゃん大好き大好きといったらしい。さあ、これからが大変になりそうだ。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ていちゃん 19:46 | 2件のコメント