金曜日
街で元の部下と一席。
今年の年賀状の一枚、会社でバンドを一緒に楽しんだ元部下の内容は熊本地震で全壊してみなし仮設で暮らしています。という内容にショックを受けたがかぼそい年金暮らしのぼくには何もできない。しかし脳裏から離れないので思いきって昼休みに電話してみた。
十年ぶりの会話、少し口ごもる変わらぬ声、驚いていた。なつかしさがこみ上げたがありきたりの話で携帯だけ聞いてまた後でときっていた。だがぼくは後で電話することが出来ずに気になりながらも打ち過ぎていた。
震災から一年目がやって来てマスコミや世間が騒がしくなって、彼のことを思い出していた。せめて後で電話すると言ったことをあやまっておこうと電話するとぜひ一緒に飲みましょうとくいさがってきた。現役と年金暮らしとは別世界だからとかたくなになってみたが、それならぼくの家の近くでいいです、飲みましょう、それならいいでしょうと言う。近くに大きなショッピングセンターあるので捜せばあるかもしれない、がぼくの行きつけの店などあるはずもない。
それならぼくが街まで出かけるから店を予約して連絡してくれと頼んでいた。それが今日だった。後日一緒にバンドしていたM君いいですかと言うからノーとは言えなかった。一対一じゃと思ったかもしれなかった。役員のU氏にもという、多分彼は来ないだろうと思いながらもどうぞといった。そしてサプライズでもう一人とも言った。
連休前で「ここさ」オープンもあり、にぎわっているアーケード街を進み二つ目の通りを右折すると目的のビルがあり地下へと降りて行った。若干遅れて到着すると4人が待っていてくれた。2時間過ぎたので帰ろうとするとまだいいでしょうと言う。結局3時間余りいろいろと話し、していた。
ぼくはこんなことをしてもトラウマは消え去ることはないと知りつつも、不思議な気持ちで饒舌になっている自分がいた。少しだけ胸のつかえを吐露することが出来たかもしれない。
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