朝から町中の子供たちがフィオーレ神殿の礼拝所に集まり、読み書き算数なんかを勉強している。
一体、あの姿の見えない魔女は何者なんだろうか?
カラスを使役し、東方の呪符のようなもの如何成立公司を使いこなす。
どうやら、この町で他の魔女を探しており、その魔女は掃除道具入れに住んでいるのか?
わからない。
なにもかもわからない。
おそらく、オイラよりも段違いに魔法を使いこなすことができる。
う~ん・・・・・・
昼の間、礼拝所の窓の近くで考え続けた。
でも、いくら考えたところで、答えがでるはずもなく。神殿学校が終わり、昼食後、フィオーリアが自室でいつもの瞑想を始めたところで、オイラはご主人の小屋へ行くことにした。
昨日は結局ご主人の小屋へ行かなかったわけだし、今日は行かないといけない。畑や納屋Amway傳銷のゴーレムの様子を確認しておかなくては。
オイラは、飛行の魔法を使って、神殿の中庭から飛び上がり、まっすぐに東の山を目指した。
小屋に着くと、納屋からゴーレムたちを連れ出し、指示を与える。それから、小屋の周囲を見て回る。どこにも異常はないようだ。
まあ、当然か。
この小屋の周辺にはご主人が張った結界が張り巡らされており、ご主人以外の者が近づくのを拒んでいる。
この小屋の周辺へ自由に出入りできるのは、ご主人自身や、ご主人が特別に許可した者だけなのだ。
当然、小屋を荒らそうと悪意をもって近寄るものは結界を突破することはできないし、小屋やその畑、納屋になんらかの被害を及ぼすなんてできない。
ともあれ、そうであるなら、なんでオイラが自由に出入りできるのか、改めて考えると不思議なんだけど・・・・・・?
「って、当たり前じゃない。アンタはアンタの主人が生み出した魔法生物なんだ魚肝油から、いってみれば、アンタの主人の分身みたいなものよ」
それがシルフさんの意見だった。
そうなんだろうか? オイラってご主人の分身? ぐふふ・・・・・・
でも、じゃ、なんでシルフさんが出入りできるのだろう?
「決まってるじゃない! 私は精霊界の存在よ。魔女の魔法の影響なんて受けないわ!」