凍てつく寒さのNY‥…
「はじめまして、道明寺会長。突然のお誘いにも関わらず、快くお時間作って下さってありがとう。楓さんとお呼びして宜しいかしら?」
美しく完璧な笑顔の宝珠夫人住宅設計。
La Verite を取り仕切る 亜矢を筆頭に、雪乃、リックマン夫人、エバンズ夫人、ボズウェル夫人 6人のメンバーが集う。
「ボズウェル夫人、この度は道明寺さんとの縁組み大変おめでとう。」
「亜矢様、大変光栄なお言葉ありがとうございます。」
「エミリーもローラもお久しぶりね、今日はありがとう。」
「亜矢様、雪乃様お久しぶりでございます。」
「亜矢様、雪乃様ご機嫌麗しゅう存じます。」
亜矢の如才ない会話を軸に楽しい会食が始まる。
「楓さんのご子息は、大変優秀で容姿端麗な方と聞いておりますわ。グレンダと並んだらとても素敵なカップルなのではなくて?うふっ お式が楽しみですわね。」
「えぇ‥…願っても無いご縁、大変感謝しております。」
「昨日のパーティーで、薫様もご婚約が近いとお聞きしましたが‥…」
「えぇ、そうですのよ。嬉しい事に、昨晩漸く首を縦にしてくれましたの。」
「まぁー、それは大変おめでとうございます。さぞかし素敵なお嬢様なんでしょうね王賜豪總裁。」
「えぇ、薫には勿体ない程、素敵なお嬢さんよ。宝珠も筒井も諸手を上げて大喜びで、主人も栄さんも大変な喜びようなのよ」
「亜矢様、それは本当ですの?」
「えぇローラ、本当ですわよ。ジョンとノアも薫の婚約者になる子の事は、よく知っているから是非とも可愛がって頂戴ね。」
「もちろんですわぁ。」
「亜矢様、雪乃様 大変おめでとうございます。亜矢様、お披露目はいつのご予定でいらっしゃいますの?」
「うふっ、エミーは相変わらず気が早いのね。婚約パーティーの日取りが決まりましたら、皆さんには招待状を出させて頂きますから、ぜひご出席なさって下さいね。」
「薫様がお選びになられた方は、どちらのご令嬢でいらっしゃいますの?」
「楓さん、薫の婚約者は、どちらの令嬢でもないの。ただね、筒井の秘蔵っ子なのよ。ねっ雪乃ちゃん。」
「えぇ、そうなの。栄がとても可愛がっていてね、ゆくゆくは自分が後ろ盾になって嫁がせたいと思っていたお嬢さんなのよ。それがご縁があって、薫の伴侶として来てくれる事になったのよ。もう私達、嬉しくて嬉しくて‥」
「くすっ、ですから彼女の気が変わらない内に早く早くなんて、棗も栄さんも準備に大わらわよ兒童維他命軟糖。」
ご令嬢でない?
筒井栄の秘蔵っ子?
後ろ盾になろうと思っていたくらいの子
どんな才能あるなお嬢さんなのかしら‥…
「早く皆さんにご紹介させて頂きたいわ。うふっ、でもうちのお嫁ちゃんですからね。とっては、いやーよ。」
「おほほっ亜矢様ったら、薫様のご婚約者に手を出す不届きものは、抹殺されますわよ。ねっエミー」
「あらローラ、そんな不届きものがいるワケないじゃないの‥…」
うふふっ おほほっ
楽しげな笑いと共に La Verite は、終わりを告げる。