では、「何が調子が悪かった?」「何故調子が悪かった?」
または、厳しい言い方をするならば、「調子」では無くて「力」が足りなかったのではないのか?
スポーツというものは、自己との対話がとても大切です。
「調子」という言葉はとても曖昧な表現であり、どこか自己との対話を避ける都合の良い言葉とも言えます。
仮に調子が悪いというならば、調子を上げる為に何をしなければならないかを整理しなければなりません。…
確かに日毎に体調は異なり、優れていないこともあります。場合によっては、どこかしら廻り合わせが悪く、運が無いような日もあります。
しかし、現実はそれらを言い訳にできません。
ジュニア自身もテストや試験を通じて、本当は「調子」という言葉が都合の良い言葉だと薄々気づいているはずです。
もしかしたら、分かっていても自分の気持ちを守るために「調子が悪かった」という強がりと似た解決策を選択しているのかもしれません。
ただ、ミスや敗戦の理由を「調子」という言葉で片付けることなく、冷静に「今の自分」と向き合い、分析・対応が出来るようになることは、テニスの上達だけでなく、人間力を高めることになるはずです。
苦しい場面や失敗後ほど、人としての真価が問われることが多いです。
学生スポーツの本来の目的は、社会勉強と人間育成である限り、スポーツを通じてどんな状況でも冷静に自己との対話の出来る精神力を養っていって欲しいですね。