昨日試合が終わって引き上げていると、同じ75で隣でプレーした人が話しかけてきた。 松本から来たというので九州の熊本ですというと、ねんりんで戦いましたね長野県ですよと言う。夕食の時うんぬんというので記憶が蘇ってきていた。
チームで長野の練習を見学してここには勝てそうだと楽観視していたら負けてしまった。70男子は勝ったが期待の60女子が逆転負け60男子も負けて悔しい初戦を失い、おかしくなっていったのだ。
だけど問題は今日の試合。彼が第一シードを破ってしまったのだ。ハプニングと言えば失礼になるが、それに近い出来事だったのは本人も認めていた。
フォー決め、上の山の2試合は9番、10番コートに2番目の試合でほぼ同時始まった。松本のnakamurashiは大病を患い1年ほど前にテニスに復帰してリハビリで試合に出ているというのを真に受けていた。第一シードの試合ぶりは格好良かった。帽子からパンツまで模様入りで揃えファーストは63で取っていた。
ぼくは53でリードしていたが55と追い付かれていた。隣のコートを気になっていたとは言い訳で、相手は粘り強く抵抗してきた。人工芝の砂がほとんどなくなってバウンドが早く手こずっていたのだ。でも75でなんとかものにした。
セカンドは4041とぼくのペースで進む、隣を伺うと様子がおかしいのだ。第一シードは帽子を脱ぎすて必死の構えに見えた。友人とおぼしき彼がずっとリードしていた。62で取りそしてファイル10ポイトのタイブレークに突入していた。
ぼくは62と粘りを振り切って勝たせてもらったが、内容はスコア以上に厳しかった。ながい長いジュース2回、あれを落としいればどうなっていたかと思う。
9番コートネットごしの握手の様子がおかしい。タイブレークになれば第一シードが有利だと思っていた。ノーシードの病み上がりにまさか、「第一シードを相手にファイルまでよく頑張りましたね」は必要なくなっていた。
ぼくは彼に言う言葉を探したか見つけ出せなかった。奥さんがやさしい目で応援していた。
笑顔を絶やさず話しかけてくれたおぼしき人は、ぼくよりひとつき遅くの誕生だった。
あすはおぼしき人と準決勝を戦うはめになった。
別れ際、「明日は口をききませんから」というと、にんまりえみを浮かべて奥さんと何処かに消えいった。