金曜日
6時の目覚ましで起き二階でペダルを踏みながらテレビを見ていると、突如、錦織がファイナルへ突入したとのアナウンスにびっくりして1階へと駆け降りた。
テレビには録画中の赤のランプはついていない、忘れていたのだ。急いでテレビをつけると、錦織VSモンフィスはファイナルセットの終盤、圭43のリードでサービスを苦戦していた。そしてブレークされて44と振出し戻る。キープしていれば53と勝利は掌中にあった。
55から モンフィスキープして56、そこで圭のサービスでタイブレークを期待していると、何とラブフォーテイとスリーマッチポイントを与えてしまっていた。フォアのイージな逆クロス2本ミスしてからショットに迷いが見えた。
やはりここまでかとぼくは思った。1000は遠くに見えたが、そこからの踏ん張りがすごかった。モンフィスは疲労困憊のしぐさだが観衆の応援を受けて、届きそうな禁断の果実に必死に手を伸ばしていた。届きそうで届かずもがく苦悩の表情が痛々しかったが、プレーが始まると別人になっていた。
まさに奇跡のばん回でジュースに持ち込み、そこでも2回のマッチポイント、計5回のマッチポイントをしのいで66のタイブレークに持ち込み、会場のボルテージはいやがうえにも上がっていた。
モンフィスのサービスから始まり01 11 圭ミニブレーク21 31 32 42 コートチェンジしてモンフィスミニブレーク43 振出しに戻るが、圭ミニブレーク2回モンフィスドロップショットの失敗して53 そして63 そこで圭は1本目のサービスでもぎ取り73で2時間半近くの試合を終えた。フォアのウイニングショットをクロスに決めると、こわばっていた圭の顔がゆるみ苦笑いの笑顔をのぞかせた。