月別アーカイブ: 2017年6月

トルコのNo.1とフェレール

今週開催されているトルコのアンタラヤオープンは、今年から新設された大会です。この大会のダブルスにAltuna/フェレールというダブルスがワイルドカードで出場しています。

Altunaは今週のダブルスランキング204位の選手で、これはトルコの選手の中では最も高いランキングです。新設の大会ということで、自国のダブルスのスペシャリストと元世界ランキング3位のスター選手にペアを組んでもらったというところでしょうか。

残念ながら1回戦でインドのペアに敗れて初戦突破はなりませんでしたが、これまでチャレンジャーが主戦場だったAltunaにとっては貴重なツアー大会での経験となったのではないかと思います。

 

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カテゴリー: 大会 | 投稿者ステイバックダブルス 23:15 | コメントをどうぞ

16ペア中7ペアがグランドスラムタイトルホルダー

今週開幕のエイゴン選手権にはダブルスが16ペアエントリーしていますが、なんとこのうち7ペアがグランドスラムで優勝したことがあります。ドローの上から順にコンティネン/ピアース(全豪)、ブライアン兄弟(全グランドスラム)、ベネト―/ロジェ=バセラン(全仏)、ロペス/ロペス(全仏)、ハリソン/ビーナス(全仏)、マレー/ソアレス(全豪、全米)、エルベール/マウ(全米、全英)。

このうちロペス/ロペスとハリソン/ビーナスは1回戦で対戦となります。去年の全仏チャンピオンvs今年の全仏チャンピオンの対決です。

ペアの片方がグランドスラムタイトルを持っていることは多々ありますが、タイトルを取ったペアが揃って7ペアも出るのは珍しいのではないでしょうか。

 
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カテゴリー: 大会 | 投稿者ステイバックダブルス 01:43 | コメントをどうぞ

世界ランク14位がチャレンジャーに出場

今週開催のフランス、リヨンのチャレンジャーにスペインのマルセル・グラノイェルスが単複でエントリーしています。ダブルスに関していえば世界ランク14位なので、本来はチャレンジャーに出る選手ではありません。

実は今大会でペアを組むのはヘラルド・グラノイェルスという、3つ年下の弟です。ヘラルドのダブルスランキングは417位で、最高位も144位と兄のマルセルとはかなり実績に差があります。普段はフューチャーズでプレーをしている選手なので、もし今大会で好成績を残せればランキングを大きく伸ばすことが期待できます。今回のエントリーは弟のランキングアップのために兄が一肌脱いだというところでしょうか。

グラノイェルス兄弟はワイルドカードの出場でシードはついていません。今大会は第1シードのLamasine/Nys組でもそれぞれ180位/108位の選手なので、はっきり言って強豪は不在です。上手くいけば優勝も狙えるのではないでしょうか。

 

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カテゴリー: 大会 | 投稿者ステイバックダブルス 04:03 | コメントをどうぞ

ガウディオについて思うこと

全仏オープンではレジェンドの部(すでに現役を引退した選手のダブルスでのエキシビションマッチ)が行われています。男子45歳以下の部にはコレチャ/ガウディオというペアがエントリーしています。御存知の方も多いと思いますが、ガウディオは2004年の全仏オープン男子シングルスのチャンピオンです。今回はダブルスを離れて、この2004年の男子シングルス決勝戦のことについて書きたいと思います。

2004年の男子シングルス決勝はガウディオvsコリアというアルゼンチン人同士の試合となりました。ガウディオはノーシードからの快進撃での決勝進出でした。当時から決して無名の選手ではありませんでしたが、誰も予想しなかった決勝進出でした。一方コリアはこの大会の第3シードで優勝の大本命でした。決勝までの失セットはわずか1セットと絶好調で、本人も「試合ではなくトーナメントに勝ちに来た」とコメントするほど、この大会に標準を合わせてきていました。

しかし、この試合はコリアからみて6-0 6-3 4-6 1-6 6-8という大逆転負けで幕を閉じます。序盤は圧倒的に主導権を握っていたコリアが、第3セットの中盤から脚に痙攣を起こしたためです。コリアは第4セットを痛み止めの効き目が出てくるまでの時間稼ぎに使い、第5セットで勝負をかけるという戦術をとりました。実際にその作戦は痙攣を起こしている中ではベストな手立てだったのだと思います。サーブが満足に打てないコリアのプレーは見ていて痛々しく、第4セット以降は観客は完全にコリアの味方でした。第5セットで2本のマッチポイントがありながら取りきれなかったという結果も、この試合のコリアの悲劇性を際立てました。ガウディオの勝利というよりもコリアの敗北として、この決勝戦は語られることが多いのではないかと思います。

私自身もこの試合はコリアの敗北としてみていて、ガウディオの勝利をそれほど評価していませんでした。しかし、最近になってこの試合はガウディオが勝つべくして勝ったのではないかと思うのです。グランドスラムの決勝という誰もが好ゲームを期待するなかで第1セットを0-6で落とすというのは非常に惨めな思いだったと思います。ここでガウディオの集中力が切れてしまっていたら、コリアが痙攣を起こすより早く試合が終わっていたかもしれません。コリアが痙攣を起こしたのは確かに運が良かったですが、その運を呼び寄せたのはガウディオの踏ん張りだったのではないかと思います。第4セット以降もガウディオはやり辛かったはずです。明らかに万全でない相手と戦うというのは、こちらもペースがつかみ辛いからです。最初から最後までやり辛いことだらけの試合の中で、集中を切らさず自分のプレーをできたメンタルは優勝に値するのではないでしょうか。

余談ですが、ガウディオ以降に全仏で優勝した選手はナダル、フェデラー、ワウリンカ、ジョコビッチの4人しかいません。みんな全仏以外のグランドスラムでも優勝経験がる選手ばかりです。最近のテニスはオールサーフェースに強い選手ばかりになってしまいました。一方、ガウディオは全仏以外のグランドスラムでは3回戦が最高という偏った戦績の選手です。たまにはこういう選手に大会をかき乱して欲しいなぁと思ってしまいます。

【関連動画】

2004年 全仏オープン男子シングルス決勝 G.ガウディオ vs  G.コリア


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カテゴリー: 動画紹介, 大会 | 投稿者ステイバックダブルス 12:05 | コメントをどうぞ

全仏男子ダブルス準々決勝

ハリソン/ビーナス 6-2  3-6  6-3    ドディグ/グラノイェルス

マッチサマリーはこちら。大本命と予想したドディグ/グラノイェルスですが、準々決勝敗退となりました。ハリソン/ビーナスの思い切ったショットが随所できまる一方、ドディグのボレーミスが多かったのが痛かったと思います。鍵となったのは第3セット2-2のハリソンのサーブで0-40のチャンスがありながらブレークできなかったところでしょう。逆に次のグラノイェルスのサーブをブレークされ、結局その1ブレーク差を取り戻すことができませんでした。

勝ったハリソン/ビーナスは準決勝でカバル/ファラを破り、決勝に進出しました。決勝の相手はヤング/ゴンサレスで、ノーシード同士の決勝となり、どちらが勝ってもグランドスラム初タイトルです。

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カテゴリー: 大会 | 投稿者ステイバックダブルス 17:14 | コメントをどうぞ

さよならモンタニェス

全仏を離れて、少し前に起こったことについて書きたいと思います。当ブログで4月4日に「モンタニェス、始動!!」という記事を書きましたが、なんとそれから1ヶ月と経たないバルセロナオープンでモンタニェスは引退を表明してしまいました。全然始動じゃなかった(笑)。引退の記事はこちら。1回戦でガルシア=ロペスに勝利し、2回戦でフェリシアーノ・ロペスに敗れました。こういう癖のある選手が引退してしまうのは、やはりさみしいものですね。

 

さて、話を現在の話に戻すと、今週はチェコとイギリスでチャレンジャー大会が開催されます。グランドスラム2週目と重なっていることもあり、出場選手は比較的豪華です。

チェコはレッドクレーの大会でクーリザン、ヴェセリ、グルビス、ロブレド、バラシビリ(全仏でナダルにトリプルベーグルで負けそうになったことで話題になった選手です)などがエントリーしています。ダブルスにはマレーロ/パエスという、全仏で対戦した選手同士で組んだ珍しいペアが第1シードで出場です。

イギリスのチャレンジャーは一足早くグラスコートの試合です。第1シードが地元のエバンス、第2シードがバグタティス、第6シードが日本の杉田祐一となっています。

全仏男子ダブルスは準々決勝の半分が終わり、カバル/ファラとゴンサレス/ヤングがそれぞれ準決勝に進みました。

カバル/ファラはペアとして初のグランドスラムベスト4です。長年組んでいる割に大舞台での活躍に乏しい印象がありましたが、見事にここまで勝ち上がってきました。

一方、ゴンサレス/ヤングは大逆転でマレー/ソアレスを破りました。第2セットでマレー/ソアレスにサービング・フォー・ザ・マッチがあったのですが、ここでマレーとソアレスがまさかのお見合いによる失点をしてしまい、ここから流れが変わった印象です。第3セットは拮抗した内容でしたが、タイブレークでゴンサレスの思い切ったリターンが決まり、そのワンチャンスをものにしました。ゴンサレスにとってもヤングにとってもこれがグランドスラム初のベスト4です。

残りはドディグ/グラノイェルスvsハリソン/ビーナス、Dutra Silva/ロレンツィ vs ベルダスコ/ジモニッチの試合です。

ソアレス/マレーが敗退したことで、ドディグ/グラノイェルスは最もシードの高いペアになりました。過去の実績も含めて優勝候補の筆頭でしょう。ハリソン/ビーナスは前哨戦のエストリルオープンで準優勝するなど勢いがありますが、この試合は地力の差が出るような気がします。

ベルダスコ/ジモニッチは、私が勝ちあがってくると予想していたグロス/リンドステッドを一蹴して勝ちあがりました。ジモニッチはこの準々決勝に勝てば3年ぶりのグランドスラムベスト4ということで次も勝たせてあげたい気がします。Dutra Silva/ロレンツィは1回戦は相手の棄権で、2,3回戦はいずれもノーシードの相手というラッキードローを活かしてここまできました。このペアの2回戦を見ましたが、二人ともストロークをベースにしたプレーでそれほどダブルスに慣れている印象はありません。面白いペアですが、ベルダスコ/ジモニッチを下せるポテンシャルは無いのではないかと思います。

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カテゴリー: 大会 | 投稿者ステイバックダブルス 03:37 | コメントをどうぞ

全仏男子ダブルス3回戦

カバル/ファラ 6-7(3)  7-6(3)  6-4 マレーロ/ロブレド

マッチサマリーはこちら。事前に気付かなかったのですが、このペアは前哨戦のマスターズ1000マドリードでも対戦があり、そのときはストレートでカバル/ファラが勝っています。今回はそのときに比べると接戦でしたが、最後は地力に勝るカバル/ファラが勝りました。カバル/ファラは長期に組んでいますが、ペアとしては初の全仏ダブルスベスト8となりました(個人ではカバルは2度目、ファラは初)。

マレーロ/ロブレドはここまで相手の2ndサービスでポイントが取れていましたが、この試合では自分たちの2ndサービスを攻められてしまったようです。

ドディグ/グラノイェルス 6-3  5-7  6-3  ロジェ/テカウ

マッチサマリーはこちら。ドディグ/グラノイェルス組は第2セットも先にブレークしたところからセットオールに持ち込まれるという嫌な展開でしたが、3rdセットはきっちりワンブレークを守ることができました。あと少し試合が長引いたら雨天順延となるところだったので、日内で試合を終わらせることができたのも良かったです。

順々決勝ではハリソン/ビーナス組とRaja/Sharan組の勝者と対戦です。4人の中でグランドスラムのダブルスベスト4以上に進出したことのある選手はいません。どちらが勝ってきても地力ではドディグ/グラノイェルスの方が上でしょう。

 

今日でベスト8が出そろいます。少し気が早いですが、順々決勝のカードを確認したいと思います。

カバル/ファラ vs  ゼバロス/ペラルタ

ドディグ/グラノイェルス vs ハリソン/ビーナスとRaja/Sharanの勝者

③Dutra Silva/ロレンツィ vs ベルダスコ/ジモニッチとグロス/リンドステッドの勝者

④ゴンサレス/ヤング vs マレー/ソアレスクエバス/ボパンナの勝者

赤字にしたのはグランドスラムのダブルス決勝の経験のある選手です。こうしてみると順々決勝は実力者vsダークホースという構図になりそうです。

トップハーフはランキング的にも実績的にもドディグ/グラノイェルスが頭一つ抜けている印象です。読めないのはボトムハーフです。ランキング的にはマレー/ソアレスですが、個人的にはグロス/リンドステッドが来そうな気がします。今シーズンはそれほど良い戦績ではない2人ですが、2回戦ではブライアン兄弟を下して勝ち上がっています。グロスはサービスの世界最速記録の持ち主ですし、リンドステッドも193cmの長身でこちらもサービスが強力です。いくらクレーコートとはいえ、この二人のサービスがまともに入ってくるとなかなか太刀打ちできないのではないかと思います。

 
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カテゴリー: 大会 | 投稿者ステイバックダブルス 12:08 | コメントをどうぞ

全仏男子ダブルス2回戦

マレーロ/ロブレド 7-6(3)  6-2 リプスキー/パエス

マッチサマリーはこちら。1回戦同様、マレーロ/ロブレド組はしっかり相手のセカンドサーブでポイントを重ねたようです。次の相手は第16シードのカバル/ファラですが、勢いがあれば押し切れそうな気がします。もし3回戦を突破したらマレーロにとってもロブレドにとってもキャリア2度目の全仏ダブルスでのベスト8です。

ドディグ/グラノイェルス 6-1 6-2 Jaziri/セッピ

マッチサマリーはこちら。2回戦でメロ/クボト組、ブライアン兄弟が敗れたことで、ドディグ/グラノイェルス組は残ったペアの中で2番目にシードの高いペアとなり、かなりチャンスが広がりました。順当にいけば決勝で当たるマレー/ソアレス組が唯一の格上なのですが、今大会については恐らく次に対戦するロジェ/テカウ組の方が手強く、最大の山なのではないかと思います。ロジェ/テカウ組は1回戦、2回戦とも(2回戦はかなり相手が格下でしたが)非常にスムーズに勝ち上がっています。ロジェはミックスダブルスでも勝っていますから、状態はいいのではないかと思います。ドディグ/グラノイェルス組の2回戦は完勝と言っていいスコアですが、マッチサマリーを見ると少し1stサーブの確率が低いのが気になります。特にロジェはステイバックする選手が相手の時には2ndサーブで積極的にリターンダッシュをするので、出来ればしっかり1stサービスの確率を上げてロジェをベースラインに押しとどめたいところです。

 

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カテゴリー: 大会 | 投稿者ステイバックダブルス 09:02 | コメントをどうぞ

全仏ダブルス1回戦 ドディグ組勝利 メルゲア組は敗退

ドディグ/グラノイェルス組 6-4 6-4   ダニエル/デモリナー

マッチサマリーはこちら。相手にはブレークポイントを与えず、こちらは各セット1ブレークしての勝利で手堅く勝った 印象です。次戦はJaziri/セッピ組との対戦です。セッピは強敵ですが、ダブルスならしっかり勝ちたい相手です。

ベルダスコ/ジモニッチ組 6-3 7-6(2)  メルゲア/クレシ

マッチサマリーはこちら。1stサーブの確率があまり良くないメルゲア/クレシに対し、ベルダスコ/ジモニッチは2ndサーブでもよくポイントが取れています。ブレークの数は一つしか違わないのですが、サービスゲームの安定感の差が感じられるマッチサマリーです。ベルダスコはシングルスでもズべレフを破るなど好調ですね。メルゲア/クレシはクレシのサービスが活きるグラスコートシーズンに期待したいです。

今大会は1回戦で第1シードのコンティネン/ピアース、第2シードのエルベール/マウ、ディフェンディングチャンピオンのロぺス/ロペスの3組がすべて敗退するという波乱の幕開けとなりました。特にロペス/ロペスはスコアもあっさりとしていて、ちょっと心配になってしまいます。

 

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カテゴリー: 動画紹介 | 投稿者ステイバックダブルス 22:11 | コメントをどうぞ