WOWOWでかねてから注目していたMiddelkoopの試合が放送されました。WOWOWの表記ではMiddelkoopの表記は“ミドルコープ”のようなので、このブログもそれにならいたいと思います。放送を生で観ることができたので、その試合について書きたいと思います。
S.ダーシス/D.セラ vs R.ハーセ/M.ミドルコープ
全米オープン男子ダブルスの3回戦です。ダーシスとセラはどちらも身長170cm台の小柄コンビ。対するハーセ、ミドルコープはともに190cm台の長身です。ダーシス、セラ、ハーセの3人はシングルスをプレーしている選手で、ミドルコープのみがダブルス専門の選手です。基本的に全員サーブ&ステイバックでプレーすることが多かったですが、セラはこの中では比較的サーブ&ボレーもミックスしてプレーしていました。
第1セット第1ゲームはミドルコープのサービスから始まりましたが、ここで2本のダブルフォルトがあり、いきなりダーシス/セラのブレークスタートになります。しかし、ハーセ組は第4ゲームでセラのサービスゲームをブレークして追いつきます。第11ゲームのハーセのサービスゲームをダーシス組がブレークし6-5でサービング・フォー・ザ・セットを迎えますが、続く12ゲームでまたしてもセラのサービスをブレークされてしまいタイブレークへ。タイブレークは序盤できっちりリードを確保したハーセ組が取り、1セットアップとなります。
おもしろかったのは第2セットで、ダーシス/セラは結果的には2ゲームブレークされたセラのサービスから入るという思い切った戦略に出ます。ここがさすがにベテランのセラで、第1セットではあまり見せなかったバックハンドの強打を駆使してきっちりサーブをキープします。動きがあったのは第5ゲームのセラのサービスゲームで、ハーセ組が3本連続のロブでダーシス組のミスを誘いブレークに成功します。しかし、続くハーセのサービスゲームでは、ダーシス/セラが作戦を変え、2ndサーブのリターンでも2ステイバックを選択します。サーブを深くリターンし、甘くなった返球を前衛のミドルコープに突き玉で浴びせるという作戦を展開し、ミドルコープにボレーミスの山を築かせブレークバックに成功します。ダーシス/セラとしては続くダーシスのサービスをキープして流れに乗りたかったところですが、もつれた末に再度ブレークされてしまい、ここで力尽きてしまった感じでした。最終ゲームはコードボールが決まるなどの運も味方し、ハーセ/ミドルコープ組が7-6(2) 6-3というスコアでこの試合を制しました。
ミドルコープ個人にとっては初のグランドスラムベスト8で、試合後のインタビューではニコニコと嬉しそうでした。一方、ハーセは勝因についてリターンが良かったことを挙げていました。事実スタッツではレシーブ・ポイント・ウォンが54%と半分以上のポイントを取ることができていました。ただ、相手ペアがそれほどサーブが強い二人ではなかったのも事実なので、単純にハーセ組のリターンだけをほめられない気もします。それより気になったのはミドルコープの突き玉がやや浮き気味であまり効果的なショットになっていなかったことです。ストローク主体でダブルスをする選手にとって突き玉は命ですから、次戦がどうなるか心配です。次戦の相手はシャルディ/マーティンとロペス/ロペスの勝者です。
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