男子ダブルス2回戦
D.イングロット/ D.ネスター 4-6 6-4 10-3 D.シュワルツマン/ D.ティエム
1回戦は閑散としたShowコートでの試合になってしまったネスターですが、2回戦はナイトセッションのセンターコートになり、お客さんもちゃんと入っていて本当に良かったです。例えお客さんの多くがティエムとシュワルツマン目当てであろうとも何より良かったのはきちんとこの試合がテレビ放送されたことです。やはりネスターほどのキャリアの選手であれば一定数試合を観たい人がいるはずですが、みんながみんな平日の夜に東京で試合が観られるわけではないわけですから。
テレビ放送ではわかりにくかったと思いますが、DJケチャップさんが選手の紹介をした際、ネスターの年齢「45歳」を読み上げたときには会場にどよめきが起こりました。結構知らなかった人がいたみたいです。応援も「ディエゴー!!」「ドミー!!」のような感じでシュワルツマン/ティエムの応援の方が多かった気がします(まあ、イングロットも「ドミニク」ですが )。でもカナダの国旗を持っていらっしゃった方を少なくとも3名私は見つけました。
試合はイングロット/ネスターが第1ゲームでイングロットのサーブをブレークされ、結局この1ブレークを返せずに第1セットを4-6で落とします。第2セットは5-4のティエムのサービスゲーム40-40という、ほとんどこのセット唯一のチャンスだった場面をイングロット/ネスターがものにしてセットオールに持ち込みます。マッチタイブレークはここまで不調だったイングロットのサーブが良く決まるなど、イングロット/ネスターの流れが良くなり、逆転での勝利となりました。
私の贔屓目かもしれませんが、ネスターのプレーがとても良かったです。イングロット/ネスターはサーブのスピードではイングロットの方が速いのですが、サービスゲームが安定していたのはこの試合に関してはネスターの方だったと思います。第2セットではネスターの方が先にサーブを打っていました。また、リターンゲームでは第1セットではネスターがストローク戦を挑んでいましたが、第2セット中盤からはリターンダッシュをしてネットプレーでの勝負に持ち込んでいました。これは特にティエムにプレッシャーをかけていたと思います。
こんなマニアックなブログを読んで下っている方は既にご存じのことと思いますが、イングロット/ネスターは次の準決勝でマレー/ソアレスと対戦し、勝利まで後2本とせまりながら逆転で敗れました(スコアは7-6 1-6 9-11)。試合後の呆然とした表情のネスターがなんとも切なかったです。勝利の明暗を分けたポイントはいくつもありましたが、やはり最後に大きかったのはネスターがウォッチを促したボールがオンラインで入っていたマッチタイブレークの1ポイントだったと思います。ネスターの表情はこのポイントについての後悔が大きかったのではないかと思いました。
それでも…これほどに白熱した試合を戦える45歳が他にいるでしょうか。負けてしまったけれど、最高でした。
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