昨日のウインブルドン男子ダブルス1回戦は概ね順当な結果でした。大きなシードダウンは一昨年のチャンピオンで第9シードのロジェ/テカウの敗退ぐらいでしょうか。第11シードのロペス/ロペスも初戦で敗れていますが、このペアはこのところ元気がなかったですし、フェリシアーノ・ロペスは前日のシングルスも棄権負けとコンディションが良くなかったようなので、こちらは仕方がない気がします。
個人的に応援していたコーロフ/ミデルコフのペアはクボト/メロ組に4-6 0-6 3-6と完敗でした。さすがにクボト/メロは強いですね。これで今シーズンのグラスコートで9連勝です。
心配していたドディグ/グラノイェルスはエルリック/ヒューイ組に勝ちはしたもののフルセットの大苦戦でした。2セットアップした後タイブレーク2つとられてしまうあたりが、やはり調整不足ということなのでしょうか。次戦はベネト―/ポスピショルという二人ともグランドスラムのダブルスで優勝経験のある強敵なので心配です。
ドローを初めて見たときには全く気付かなかったのですが、昨年ワイルドカードでの出場でフェデラーと試合をしたことで注目されたマーカス・ウィリスがダブルスに出ています。シングルスは予選で負けてしまったようですが、昨年話題を作った功績が評価されたのかダブルスにはワイルドカードが与えられていて、ジェイ・クラークという18歳のイギリス選手とペアを組んでいます。1回戦はなんと2セットダウンからの逆転勝ちという劇的な勝利を収めました。大会側もワイルドカードを与えて大正解といったところでしょうか。2回戦の相手は先の全仏で準優勝のゴンサレス/ヤングと第2シードでディフェンディングチャンピオンのエルベール/マウの勝者ということで、どちらが勝っても強敵との対戦です。
さてここからは話題を変えてミックスダブルスについて書きたいと思います。というのも今大会のミックスダブルスはなかなか面白いペアが多いです。以下気になったペア挙げてみました。
マレー/ヒンギス
ドローを見たときにまず目に飛び込んでくるのが第1シードのこのペアです。マレーはもちろんお兄さんの方です。ヒンギスはミックスダブルスはずっとパエスと組んでいましたが、「昔強かった男より、今強い男」ということなのかジェイミー・マレーに鞍替えです。女子テニスレジェンド格の選手とイギリスNo.1のダブルスプレーヤーのペアということで、とても楽しみです。
ジモニッチ/アザレンカ
お母さんになって帰ってきたアザレンカがミックスダブルスにも出ています。試合数をこなしたくて出ているのかもしれませんが、シングルスもすでに3回戦に進出している中で体力的に大丈夫なのでしょうか。ミックスダブルス自体は以前同国のミルニーと組んでUSオープンで準優勝という実績があります。ペアを組むジモニッチは全仏とウィンブルドンで優勝の経験のある古豪ですが、全盛期の力はもうないのかな…というのが正直な印象です(それでも今シーズンはすでにツアータイトルを取っているところが流石ですが)。ちょっと意外な組み合わせのペアだったのでどんな結果になるのか注目です。
コンティネン/ワトソン
ジモニッチ/アザレンカと初戦で戦うのがこのペアです。多くの人が忘れているのではないかと思いますが昨年優勝ペアです。昨年のこの時期はコンティネンはまだ無名のダブルス選手でしたが、いまや押しも押されもせぬダブルスのNo.1プレーヤーです。残念ながらワトソンのダブルスランキング81位と低めなので(シングルスもプレーしているので仕方ありません)ペアとしてはシードがつかない今大会ですが、タイトルを守れるでしょうか。ミックスダブルスはベテランの出場が多い中で、数少ないキャピキャピしたペアです。
ドディグ/ミルザ
第4シードのペアです。昨年から組んでいて昨年の全仏、今年の全豪で準優勝しています。昨年のウインブルドンは2回戦(このペアにとっては初戦)敗退でした。今年もシードがついているので、1回戦はByeで2回戦からの出場です。まずはペアとして初のウィンブルドンマッチ勝利を挙げたいところです。ちなみにドディグは男子ダブルスで準優勝、ミルザは女子ダブルスで優勝の実績があります。
Raja/穂積絵莉
Rajaは同じインドのSharanとのペアで最近活躍している選手です。インドは常にダブルスで活躍する選手がでてきますね。穂積絵莉は日本人で今大会唯一ミックスダブルスに出ている選手のようです。穂積選手のフェイスブックによると初のミックスダブルスのエントリーとのことです。1回戦はゴンサレス/パラ サントンハと対戦します。もし勝つと第11シードのネスター/クレパーチ組と当たります。
訂正:日本人でミックスダブルスにエントリーしているのは他に綿貫/二宮ペアがいました。このペアが初戦を突破すると2回戦でドディグ/ミルザと当たります。