金曜日
一人ぽっちのコートで、見上げる空には雲一つ見いだせなかった。ひんやりとした風、つるべ落としの夕暮れに一抹の寂しさを感じるのなぜだろう。
パリ1000の大会、5シード2回戦から登場の錦織、セルビアのトロイキには貫録のストレートで勝利していた。四五年前の出来ごと、ジャパンオープンの確か初戦、トロイキと対戦した錦織は強烈なサービスに押されてストレーを負けを喫していた。こんな強い選手もいるのだと、圭の早々の敗退にがっくりしていたのを思い出す。トロイキは勝進んでナダルと対戦、あと一歩までおいて詰めたのも記憶に残る。
三回戦の昨夜の相手はツオンガだった。サービス、バックに不安定のあったファーストは赤子の手をひねるように60で取っていた。ダンゴ、ベーグルで取った時は心配なんだよねと心の中でつぶやいていた。
セカンドは心配が的中した、的中し過ぎるほどに。ツオンガのサービスが息を吹き返していた。フォアは強烈、バックをこれでもかとせめてファーストはミスを誘っていたが、それが球出しの練習にもなったかと思えるぐらいに、ツオンガのバックがよくなっていた。フォアは怖いくらいに強烈、バックも厳しく返ってきだしたので、圭は一瞬どちらに打とうかと迷っていると、甘くなったりミスが出たりしていた。35で落とす。
ファイナルは苦しみながらもサービスキープで進み、ブレークして53としサービングマッチとなるも、地元フランスの大声援にツオンガは奮起してブレークを返して54、キープされて55、互いにキープして66タイブレークへと突入した。
サービスにまさるツオンガは会場の声援に燃え上っているかに見えた。26 36そして37で圭は力尽きたのであった。
全仏のときも同じような環境で声援に後押しされツオンガが圭を倒したのを思い出す。
↓プリーズクリックhere____ ↓クリック____↓クリックpoint