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朋あり遠方より来る

金曜日 晴れ

亦楽しからずや。

福島の白河から今朝出発して昼過ぎ空港に降りたつ友がいる。

小学校同級会の案内が届いたとき、コピーを手元に置き白河の友に送りとどけた。5年生時のぼろぼろの詩歌集をコピーして同封しておいた。その中に母を恋する歌を見つけたので、きっと懐かしがるだろうと、ぼくの作戦でもあった。
・わかれているかあさま思い春の夜をだまってくらい山を見ている
・わかれていた兄弟三人集まればお話しあきぬひと夜ふかした

案内にはよわい90近い恩師みずから便せん三枚、当時を懐かしみいろんなことに思いをはせた内容が同封されていた。心動かされたに違いない。

だけど彼は転校生で2年生と5年生の数年間しか在籍していなかった。
小学校時代の転校生とふつうならば今まで付き合う問いことはなかった。彼とは縁があったのだ。

ぼくは高校のとき北九州の高校に転校した。当時の北九州は公害をまき散らし戦後復帰にわき目もふらずで活気があった。田舎から出てきた人見知りのぼくは、便所に行く渡り廊下で壁に背を当て孤独であった。ある日目の前を通りすぎて行った男にどこか見覚えがあった。4年の月日は流れていた、まさかと思っていたが、なんどか通り過ぎる横顔を見ているうちに違いないとおもった。

そんな奇遇でぼくたちの付き合いは再開され、紆余曲折はあったが現在に至るまで音信を絶やさなかった。

50代になって同級会は始まりかれこれ5~6回行われただろうか、時々連絡したがかたくなであった。
さもありなんとぼくも解釈してその後は連絡もしなかったが、今回は特別だ、参加するしないは別にして連絡はしておいた。
彼はずいぶん迷っていた、返事を一日一日と先のばしていた。最後になるかもしれない恩師にひと目会っておきたい、会いたい友達もいるようだった。なんせ遠いし時間も費用もかかる。彼がお世話になっていたお寺は他人が後をついでいるらしい。たよる人もいなく心細そうに感じた。

ぼくは彼が投稿しているフェイスブックにコメントした。シニア割引を利用すれば羽田からひとっ飛び1万数千円、当地の空港に降りたって下さい。ぼくが空港に迎えに行きます。当日は早朝出発すれば2時間半くらいで会場に到着します。ぼくのぼろ車でよかったらご一緒しましょう。これはぼくの腹案です。

彼はぼくの腹案に乗ってくれた。

ひまわりー1

カテゴリー: 日記 | 投稿者ていちゃん 11:37 | コメントをどうぞ