月曜日
八月十五日、終戦記念日。終戦記念日て「何」という若者もけっこういるかもしれない。ぼくは幼稚園に入っていたから戦争の記憶は残っている。遠い遠い昔の出来事なのに、最近の出来事のように鮮やかだ。
銅メダルをかけた圭とナダルの戦いはライブでなければ意味がないとソファーで仮眠する。うとうとして目が覚め時計を見ると1時過ぎで間に合っていた。
ナダルはデルポトロ戦でファイナルまで行き接戦の末敗れていたから、まだあなどれない選手の一人だ。いつものルーティーンでベンチの足もとにペットポトルを二本丁寧に並べて、いつものように少し遅れてコートに小走りでネットに駆け寄り体を躍動させながらチェアアンパイヤーの説明を聞きコイントスを見守るパターンに変化はなし。
ファースト62で圭がもぎ取りセカンドも52となったので早く寝れると喜んでいたら、それからが大変で寝るどころではない状況に目をぱちくりさせて頑張っていた。元王者の意地を見せての強気の攻めに流れは変わって圭は止めることが出来なかった。タイブレークとなって67(!)で落としてしまい嫌な空気が流れていた。
ファイナル、トイレブレークの圭がなかなか戻ってこず、やる気満々のナダルは早々とコートに立ったが圭がいつまでも戻ってこないのだ。ベンチに戻ってアンパイヤーに何か言っていた。ようやく圭はすっきりした顔で戻ってきた。
宮本武蔵流の術を使ったのかもしれない。
試合中レフリーらしき人を呼びつけ抗議していたが、ナダルの苛立ち焦りとしか映らなかった。ファイナルも41とりーどして63で圭は勝利した。そして何十年ぶりかのメダルだとマスコミがはしゃいでいた。