日曜日
ついにその日はやってきた。しばれるとはこのことなのだ。粉雪がさらさらといつのまにか小さな庭を白く染めてゆきだした。久しぶりの雪らしい雪が音もなく降り積もる。
ベスト8を決める錦織圭vsツオンガ戦は日本時間9時20分ごろから始まった。解説者の村上たけしはこの大会から見る解説者だった。選ばれたのだろう解説はうまいとぼくなりに評価していた。個人的には錦織に勝ってほしいが解説者としてはツオンガに分がありそうだと、ツオンガの戦いぶりを勘案してのコメントをした。日本の解説者としては勇気ある本音を言ったのだろうが、後悔するかもとおもっていたら、最初から後悔させる錦織の出足だあった。
昨年の全仏、ベスト8でツオンガと対戦して負けている。大観衆に一人孤立、アウェイの錦織はそれでセット02から22と追いつき雌雄はファイナルへと持ち越されてフランスの観衆は尋常ではなかった。大合唱にツオンガはいきりたち生き返っていた。ファイトをむき出しにして打ちまくられ圭はなすすべもなかった。
今日はそのリベンジのチャンスでもあった。ツオンガのバックを攻めてミスを誘い52とリードしてファーストものにするかと見ているとちょっとしたすきから54と追い上げられたが、踏ん張りファースト64,セカンドは62そして3セット目も危なげなく64で全仏のかりを返していた。