昔々、自分が初めて感動したテニスの試合は、男子インカレの決勝戦でした。
硬式テニスをやりたかったけれど、田舎では軟式テニス(今はソフトテニス)を選ぶしかなかったし、テニスの試合など放送されることもなかったので、試合も見たことがありませんでした。
大学生になって、生まれて初めてインカレの試合を観た時、その力強さ、激しさに心から感動しました。
男子シングルスの決勝。
お互いサービスゲームの取り合いのシーソーゲーム。
結局、相手のサービスを崩した方の優勝となりました。
優勝した方も覚えていますが、負けた方も鮮明に覚えています。
自分から見て、負けた方のサービスが凄まじかったからです。
体格はいいけれど、決して長身とは言えない体から繰り出されるサービス。
その物凄い破壊力。
打った、と思った瞬間、相手のコートで弾んでいるサービス。
両雄とも、とにかく返球するぞという気持ちは伝わってくるのですが、相手のサービスがあまりにも凄すぎてなかなかポイントが取れない。
二人とも素晴らしいサービスでした。
勿論サービスだけではありません。
スロトークだって凄いんです。
まさに竜虎の戦い、というのにふさわしい試合でした。
テレビでプロの試合を観られるようになった今では、多分、それほどの驚きはないかもしれません。
でも、自分はそれまでソフトテニスしか経験していませんし、試合もいつも予選負けでしたから、自分が今まで見たこともない、スピード、パワー、コントロール、全てに見とれてしまいました。
こんなテニスをする人がいるんだ~と、心から感動しました。
もう35年以上昔の事なのに、まだ、鮮明に覚えています。
あの時のドキドキ感、昂揚感。
あの時の興奮。
自分もこんなテニスがしたい。
こんな試合ができるようになりたい。
今の自分はなかなか試合にも出られないし、出ても直ぐに負けてしまいますが、
もう一度、あの気持ちを思い出して、試合に挑戦したいと思っています。