月別アーカイブ: 2016年1月

ないとは言わせな

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「おのれ、シルティめ、最後に巫女に戻りおって…」
ゴラムはそう言った。しかしガラムは不敵な言葉とともにミーシャに近づく。

「ふん、その太刀の使い方を知らん娘が図に乗るな、そらっ」
もう一方の肩当てを剣に変え、ガラムは打ち込む、しかしまた同じ事だった。
「ガッ」
太刀がガラムの剣に吸い付く様に合わさりそして吸収する。
「くっ、何故だ…」

「白龍刀は邪気を吸いそして祓う。殺傷の武器ではない。それは『黒龍刀』も同じ。違うのは『黒龍刀』はラグナに向い、一方『白龍刀』はヨミに向う。ヒメカの力を得たオロシアーナにあなたは勝てない」

シルティの血で染まった白装束、それこそオロシアーナの正装だった。そしてミーシャはなぎ祓う、かけ声とともに…。

「いざ祓いたまえ、オロシアーナ、斬(ざん)!」

純白の旋風がガラムを包んだ。ガラムはその場にうずくまった。ガラムはその闇を浄化されたのだ。浄化の言葉は既にガラムには聞こえなかった。静かにガラムの目の赤い光が消える。しかし、分身となっていた大ムカデはいっこうにひるまない。一部始終を見ていた操りグモのゴラムはすでに勝機を逃した事を悟った。しかしまだあきらめてはいなかった。

「仕方がない、私にひとつだけ許されたフェンシングで戦おう」
由美子はラペを取り出し、アンガルトを決めた。先を平坦にしたラペは殺傷能力がない、しかし大ムカデの攻撃を避ける事はできる、そう思ったのだ。

「そんなもので、戦う?なんの余裕だ」
「リンリン、これが私に扱えるかしら…」元々それは漆黒テントウに姿を変えたリンリンが『ラクレス』から渡された『ブラック?ダーク』だった。
「これは、私の新しい武器『黒いラペ』という。父が鍛え直し作ってくれたもの。さあかかって来い!」

「フフッ、面白い。そんなフャフニャの剣が役に立つと思っているのか、岩をも切り取る大ムカデの牙に…」
大ムカデが鎌首をもたげた。見かけによらず俊敏だ。その一撃が放たれた。

「ギル?」
何が起こったのか、大ムカデは奇怪な声を上げた。しかしそれ以上に驚いたのは、ゴラムだった。彼はその目を疑った。たった今長い体だった大ムカデの胴が横一文字に分断されたのだ、しかもわずかな音とともに。その細い剣がそれほどのものとは思えない、ゴラムがすぐ言った。
「お前、その切れ味は…、この世のものか?」
「言ったでしょう、父が鍛え直した新しい武器『黒いラペ』だってね」
しかし、再び合体した大ムカデが牙をむく、再生する限り決着はつかない。

「お前の父はヨミ族の…」
「黒サソリに殺された『ダゴス』知らいわ」
「おい、ゴラム。間違いあるまい」
赤ムカデのガラムがそう言って振り返った。
「おそらくそうだ、しかし今まで見つからなかったのは何故だ」
「何言ってんだか、えいっ!」
大ムカデは一振りで今度は左右に分断された。それを見て、ゆっくりとゴラムは由美子に近づき、カチカチと牙を鳴らした。
「それは『黒龍刀』、ツクヨミの『力』だ。アマオロスの『白龍刀』とともに『聖神の力』と呼ばれるものだ…、さあ渡してもらおう、それとも俺を斬るか?」
大ムカデはまたしても再生した。

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り大きな虹色に輝く

「リカルト・クッティース・アロマーナ」
ムシビトたちはその呪文を、はじめて聞いた。『クッティース』それがヨミの扉の鍵を示皇室纖形 電話すのだ。「ゴラゾム」が「リカーナ」の使った複製の呪文の中で解読した、古いムシビトの言葉だ。もちろん誰一人それは知らない。
その呪文は静かに床の姉妹に注がれ、姉妹はかすかな鼓動をうち始めた。しかし、からだの動きはない。たまらず「ゲンチアーナ(リンリン)」がアロマに言った。
「アロマ様、母様たちに動きは見られません。何故でしょう?」
「それはね、私の娘『フローレス』が深く関わっているからなのです」
「フローレス?」

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「詳しく説明する時間はないわ、でも心配はいらない。彼女らは助かった、さあ『黄金の皇室纖形 facialカブト』を渡しなさい」
デュランタ(テンテン)はその黄金のカブトを差し出した。それを受け取ると、アロマはムシビトたちに言った。

「本当に『イト』を人間界に送るつもり?
とんでもない事を考えるものね」
「無理でしょうか、マンジュリカーナ様がアガルタに捕わ冷凍溶脂れているのです」
それには答えずにアロマはカブトの封印を解いた。
「リブル・クッティース・アロマーナ」
静かに羽を開き、黄金のカブトは飛び上がった。それに続き七色の原石が次々とカブトに吸い込まれていく。黄金のカブトは一回カブトへと変わる。

「ただしこれを使えるものは、『フローレス』ただ一人しかいないけれども。さあこれを人間界に届けなさい」
「あのう、寄り代は誰が勤めるのでしょうか? アロマ様」
デュランタがそう尋ねた。
「寄り代? そうねイトの寄り代になれるものは数えるほどしかいません。王たちでは体が持たない。なぜならイトはヨミのもうひとつの姿。その力を扱えるのは……」

広間の扉が開いた。そこにはムシビトたちのよく知っている顔もあった。彼らはアロマの前にひざまずいた。そして彼らが顔を上げ、アロマに言った。

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いわけにもいかない

そもそも何で私がこんな目に合っているのだろう?。

レジールは天井に張り付いたまま腕を組んで唸った。

『‥あの女が私に変な呪いをかけてたって話も聞いた覚えが有るけど、今どき呪い劉芷欣醫生など‥。いや、アイツならひょっとして━━。』

「アイツって?。」

下にいる、というかフツーに部屋の中に座っている地球資源男が上を見上げた。

『あんたには関係無いわよ。』
「なら、声に出さないで下さい!。気になるでしょうが。頭の上でブツブツ言われたら!!。」
『あんたが、横の壁に立ってると幽霊みたいでブキ探索四十學習研修ミだってゆーから上に来てあげてるんじゃないの!。めんどくさいヤツねー。』

そりゃアンタの方だよ、二次元姐さん‥‥‥。

‥‥‥‥「二次元星人レジール5」

‥‥‥‥‥‥‥‥作、千凱 霧龍

この世界とは別の次元の、別の惑星。
確かアースとか地球とか呼ばれている星から来たと言う宇宙船整備士レジール。

何故かこの星の中では二次元分しか接触出来ない。

この二次元の宇宙人に居候されて随分たつ。

気づいたら年を越してしまっていたのだ。

まぁ、いつものように一人、いや敢えて言おう、『独り』で過ごす年越しよりはちょっとだけ華が有って良かった。

「その華に立体感が有って、触ると温もりが感じられるような存在だったら‥‥。」
『泣くな!。気持ち悪い。あと”温もり”とか言うな。』

もう夕方である。
とりあえず、晩飯の買い出しに行く。

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この手のお話は、だいたいいつも毎回何らかの事件が起こって展開する物だが、そんなに大事件が続発してたら警察なりマスコミなりが動いてとっくに大騒動になっている。
それではもう、一青少年の活躍する話では無くなってしまうではないか。

二次元姐さんと普通に過ごす時間というのも有るのである。

「エルドく~ん!。」

急に後ろから呼ばれてビクッとしたが、見ると、同じ店でバイトをしている女の子である。
こっちへ全力で走って来る。
何だろう?。

「どうしたの?。」

彼女は肩で息をしながら、

「良かった。見つかって。」
「何か有ったの?。」
「店長が、明日は急用でお店、休みにするから来なくていいって。」
「あ。そうなんだ。そのために僕を探してたの?。」
「はぁ、はぁ、そーよ!。電話しといてって店長に言われたけどエルド君、電話、止まってるじゃないの!!。」

「あ。」

「あ、じゃ無いわよ。責任上、伝えなし!。仕方なく、捜してたの!!。まったくもう!。」
「ごめん。この前までプリペイドの携帯だったから、毎月払う習慣が根付いて無くて。」

良く判らない言い分けである。

彼女は息を整えると.

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る気になるんだ

 道路に面した壁に開けられた直径5センチほどの排水口。穴はいくつかあったけれど、ここだけ苔がき平價機票れいに生えていたのが不思議だった。 壁全体も撮ればよかったな。

 運動が不足しすぎている。もう何度も「歩こう」と書いている気がするけどろくに歩いてないのだ。なぜかというと……という話を書くつもりだったけど、やめよう。
 結局、なんだかんだ言い訳を並べたいだけだ。何か目に見える目標があればやHKUE 認可性けどなぁ……とかね。「いいから歩けよ!」だ。
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 犬の散歩の途中、ゴミ捨て場の貼り紙が目についた。
 A4の紙に、

「ゴミは?時以降に出してください。カラスが散らばかすので」

と、筆ペンで書いてある。

「散らばかす」というのはどこの言葉なんだろう。「散らかす」よりも「散らばかす」の方皇室纖形 facialがずっとカラスの仕業らしく響く。

 公園のコリウスがきれいだった。
 見た目のとおり、シソ科の植物で、和名は金襴紫蘇とか錦紫蘇というそうだ。

「金襴」という言葉で、「き~んらんど~んすの お~びしめな~がら~ はなよめごりょうはなぜなくのだろ」という古い歌を思い出した。歌詞はその部分しか知らないけれど、印象的な間奏まで覚えている。(たぶん、母がレコードを持っていたのだ)
 目の前の魔法の箱で調べたら、「花嫁人形」というこの歌は大正時代に生まれた童謡で、作詞は蕗谷虹児だった。

 金襴緞子の豪華な帯を締めながら、花嫁御寮は何故泣くのだろう。歌詞を全て見ると後半は、紙の花嫁人形は泣くこともできない(泣けば色が滲むし破けてしまう)とある。どこか物悲しい歌だ。
 蕗谷虹児の描く少女像には、若くして亡くなった母親への思慕が投影されているという。「花嫁人形」の歌もそうなんだろうか。

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