☆幸せ革命、母を訪ねて3千里☆
それでも借金が残ってるから、母は名城から3km離れた糸満に出稼ぎに行って、時々しか帰ってこない、お婆ちゃんは居るが寂しかった、
名城という村では、子供達は方言しか喋れないので、親達は、3歳で標準語を喋れるし、簡単な漢字も解るヒーローの所に行かしたがった、子供達も興味本位で習いに来る、『沖縄の方言ではガジャン=蚊』皆が『ヘ~』って関心する、『へェ~は、ハエ』と言うんだよ、なんて生意気に、4~6歳ぐらいの子供達に教えていた、
その中に5歳のアーキー君が居た、この子の父親は糸満でホテルをやってる、きっと自分と同じで、アーキーも父親に会いたいだろうと思い、歩いて会いに行く計画を立てた、お婆ちゃんには、『今日は、家で遊んでおく』って言って、畑に出かけた後に、急いでご飯の残りで『味噌入りおにぎり』を作り、水筒にお茶を入れ、アーキーの家へ迎えに行き、一緒に冒険の旅へ出発、
夜になると光り輝く糸満は、海沿いに歩いて行けば必ず着けると思い、海への道をテクテク歩いた、砂浜で遊んだり、お土産の貝を拾ったり、防波堤の上を歩いたり、2時間を過ぎた頃から、アーキー君は『疲れた、疲れた』と言うのをだましだまし、お茶を上げたり、おにぎりも2個上げて励ましながら、夕方頃に糸満の町についた、
そしてアーキーの父親が経営するホテルへ行くと
父親が飛んできて、抱き上げ『アーキー凄いな、5歳なのに、遠い名城から歩いて会いに来てくれたのか?よし、何でも買ってやる』って出かけて行った、まるで、ヒーローは透明人間か?って思えるほど目に入ってない、
5歳でこんなに喜んでくれるなら、3歳の自分が逢いに言ったらと思うと、胸がドキドキしてきて急いで母の働くお店へ走った、ちょうど店の前に立ってる母を見つけ、泣きながら『お母さ~ん』と走り寄ると、肩を掴まれ、勢いよく顔にビンタがバシーンと飛んで来て、頬が熱くなり、何がなんだか状況が掴めなかった?
3歳の自分には理解出来なかったが、お婆ちゃんが畑から帰った後、居ないヒーローを探しに行ったら、村の人が見かけて海の方に行くのを見たとのこと、そして夕方になっても帰って来ないので心配して、母親に連絡を入れてたのを後で聞いた、ヒーローから見れば、何で同じ事をして、一人は褒められ、一人は叩かれなければいけない?って虚しさを感じた、