☆『幸せ革命』自立☆
家から3軒隣ぐらいに、小さな広場があって、
近所の人が夕涼みをしたり、子供達の遊び場だった、
友達の居ないヒーローは、広場の片隅に座り、子供達の遊ぶのを観察してた、
『おーい、ビー玉しようぜ!』って言って始める、
玉が弾けてドブに落ちる、それを見てて皆が帰った後に探して、
翌日、お願いして一緒にビー玉をする、だけど、下手だから、
直ぐに巻き上げられる、そうするとまた、広場の隅に行ってドブに落ちるのを待つ、
これが必死なので、あっと言う間に上手になって来た、
気がついたら、箱のいっぱいになっていた、
子供達は負けると、お金を持って駄菓子屋に行って、1セントで5個
(この頃の沖縄はドル)買ってくる、ヒーローは考えた、
みかん箱の上に、ビニール袋にビー玉を10個入れて1セントで並べてみた、
それも10個のうち1個は、珍しいビー玉を入れて、すると、
遠くからも子供達が買いに来るようになった、
ビー玉が少なくなると、ゲームをして勝つことで仕入れが出来る、
ある時、市場にビー玉の袋を閉じる輪ゴムを探しに行ったら、
いっぱい落ちているんだよね、昔は服とか野菜とかを新聞紙で包んで、
輪ゴムをするんだけど、パチーンとアッチコッチに弾かれる、
朝早く行ってそれを拾う、細い腕に両手いっぱいの輪ゴム、
歩いてたら早く出てきた店の人が、『坊や、それを売ってくれないか?』
って言われ、片手3セント、両手だと5セントって言ったら、
みんな買ってくれた、
市場に行くと、近所の店より安い事に気づいた、
梅干が、近所の店だと3個で1セントなのに、
市場では6個で1セントなんだよね、これを、5個で1セントで売っても利益が出ない、これを3個1セントで売る為には、工夫が必要だ、考えた結果、
梅干はすっぱいから、子供は好きじゃないから、カレー味にして
漬け変えてみようと思い、樽の中に家にあった、インドカレーの粉末に、
氷砂糖を入れて、混ぜ合わせると4~5日くらいで黄色く甘い梅干が出来る、
それを、マヨネーズ瓶に30個入れて10セントで売った、
これが主婦に大人気、作ったら直ぐに売れる状態だった、