新しいお父さんから見れば扱いにくい子供だったのかもしれない、
朝出たら、夕飯時間まで帰ってこないし甘えてこない、
ヒーローから見れば、怖いおじさんだからね、
パチンコ屋さんを始めて、仕事が上手くいき、羽振りがよくなると、
毎日明け方に酔っ払って帰ってきて、お母さんを叱りつけたり、
ヒーローを、柱にくくりつけ、お灸をすえる、
今でも身体のあちこちに、火傷の跡が消えなく残ってる、
これが地獄なんてもんじゃない、ジワジワ熱くなり燃え尽きるまで据える、
後で聞いた話だけど、夜の社交界では有名だったらしい、
『閑古鳥が鳴くキャバレーに入っても、お前らの父さんが来たら、
店に客がいっぱいになる、そうすると構って貰えないから面白く無い、
次の店に行く、これを明け方まで繰り返す、ホステスからは
神様だと崇められてるよ!』だって、
時々、酔っても気分が良い時は、お土産に焼き鳥や寿司を買ってくる、
そして二日酔いで頭が痛いからと子供達に按摩をさせて小遣いをあげる、
こんな親の世話にはなりたくないと思った、
母も、新しいお父さんとの間に、赤ちゃんが出来てなお忙しくしてた、
お手伝いさんを雇い、子供の面倒を見させてパチンコ屋さんの経理や、
従業員の面倒なども見るようになった、
ヒーローもどんどん暗い性格になり、学校でも苛められた、
男子で身長が一番大きいけど、弱虫だったので、女子の身長の大きな子
3人にとっては、情け無い奴に見えたんだろう?
休み時間の度に、砂場に連れていかれて苛められていた、
お陰で成績はどん底、良い子の歩には、5段階評価なのに
1・2・1・2・1・2と並んでいた、体操の選手か?って言われてた、
それに運動会が一番嫌だった、駆けっこは、いつもピリ!だった、
先生達も、『お前の姉や兄は、勉強も運動も出来るのに、何故だ?』
何故と言われても、自分なりに努力してるけど、結果がついていかない、
ヒーローも悲しかったし、母を悲しませるのが辛かった。