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設備投資を怠るスクール

こんにちは。
イレギュラーバウンドが多発する状態が非常に悪いオムニコートを使用し続けているテニススクールが実に多く自分達だけ得をしたいスクール側の怠慢です。

酷いコートはサービスラインが薄くなり砂で隠れて見えません。
サーブの正確性を磨くのにサービスラインが見えないコートは致命的な欠陥です。

将来性のあるジュニアのレッスンで使用するのはもってのほかだと思います。
このようなコートでは勘でサーブを入れたり、ただ入れるだけのサーブになりがちです。ジャッジも曖昧になりやすいです。
また、砂を多くしてごまかしているため砂浜のように走り出しに足をとられます。
クレーコートは意図的にすべることができますが砂の多いオムニコートは勝手にすべってしまい危険です。また意図的にすべるときに砂がなくなって急にグリップして突っかかり危険です。

砂の多いコートは砂が直射日光をプリズムのように反射して下からの紫外線がすさまじいです。

イレギュラーバウンドの多いコートではバウンドが不規則になるため予測することが困難になり最初にテニスを覚えるにはショットの正確性が身につきにくいと思います。

わたくし自身の経験ですがオムニコートのベースライン付近の痛みやすい箇所の下をベニア板で補修していてイレギュラーバウンドによるボールの変化でフォームが崩れたにもかかわらず、コートの状態を一番知っているであろうコーチが待ってましたと言わんばかりにそのフォームを見て修正しようとしたときは失礼ですがコーチの目は節穴と思わざるおえませんでした。

ちゃんとしたオムニコートは走りやすくバウンドの規則性がありラインがはっきりとわかります。そのようなコートは転んで擦りむいてお金を払って痛い思いをすることがほとんどなくテニスがもっと楽しくなります。
料金からしっかり設備投資しているスクールは定期的にちゃんと張り替えています。
しかし、張り替えで料金の値上げをするスクールがあります。本来はコートは定期的に張り替えるものであり料金から積み立てておくものだと思います。修繕費積立金を使い込んでしまったマンションではないのですからそれを理由に値上げをして回収しようとするのはいかがなものでしょうか。

では。

カテゴリー: テニススクール | 投稿者ryu 21:06 | 2件のコメント

[考察] 西岡選手VSワウリンカ選手

インディアンウェルズ 西岡選手VSワウリンカ選手

こんにちは。

選手はあるとき急激に伸びるきっかけとなる試合があります。
フェデラー選手はサンプラス戦、デル・ポトロ選手はロディック戦です。

錦織選手がアルゼンチン人のダンテコーチのはからいでデル・ポトロ選手のサーブで鍛えられたように西岡選手はカルロビッチ戦で「タイミングがつかめてきた」と発言しているとおりこのレベルのサーブに慣れてきたことを意味していました。

次のベルディヒ戦では前回の対戦時はベルディヒ選手のサーブにリターンがほとんど上手くいかなかった記憶がありますが、今回はベルディヒ選手の顔色を変えるほど合わせてきました。

ワウリンカ戦で注目したのがキラーショットであったストロークのアッパースイングによるループキックスピンです。
打球音からもわかるように厚くしっかりヒットしているのでバウンド後に相当キックしており、ワウリンカ選手がおもしろいようにミスヒットしていたことです。
ダニエル太郎選手VSガスケ選手戦でダニエル太郎選手が「チャンスボールだと思ったけどそうではなかった」と同じ状況でした。それは打球時のフォームだけみると押されたときに打点が遅れてしまったフォームと同じだったからです。フォームと球威の違いが生み出した錯覚のショットでした。実はこれを修正してしまうのが日本テニスなのです。

このループキックスピンとフラットの組み合わせが生み出した緩急にワウリンカ選手が翻弄されてしまったのです。

心残りが第3セットの最後のサービング・フォー・ザ・マッチの2ゲームです。
それまでチャンスがあれば積極的にライン際のクロスのショートアングル・ループキックスピンなど危険をかえりみないデンジャラス・プレーヤーであったわけですがこの2ゲームだけは仕掛けるチャンスがあったにもかかわらず消極的になってしまいました。
トッププロは同じ過ちは2回しません。だからトッププロなのです。

西岡選手のショットと戦術をまとめてみたいと思います。

1 打球音が明らかに変わってきた。これは厚くパワーロスが少なくしっかり相手のボール  を捕らえることができている証拠です。

2 左利きのサーブのスライスサーブが伸びてきた。
時折センターのライン際のスライスサーブがありましたがすばらしいキレでした。
これが安定して打てるようになれば50位以内定着もできるのではないでしょうか。

ある選手が言っていました。サーブを常にライン5cmまでに寄せることができることがトップ50以内の条件だと。ちなみに日本のコーチレベルの選手に聞きますとコースをつかなければ180km/hのサーブが打てる精度だそうです。

 

3 リターン能力が大幅に伸びてきた。

4 押されたと思わせた返球のループスピンが実は錯覚を生み出すキラーショットであった。

5 甘いボールを引き出すループキックスピンと攻めのフラットの相乗効果が相手のリズム を崩した。

繰り返しになりますが日本テニスは2と3を疎かにしていると同時に4を修正してしまうのです。来るボールの状態を見ずに受けずにボールの行く末をそっちのけにして見た目だけの修正は試合には無意味どころか将来のキラーショットの伸びしろをつぶします。
強いボールがあらかじめ来るとわかっていたら相手も準備ができます。

課題としてはやはり最後の2ゲームに集約していたと思います。
ナダル選手はある試合後の相手選手の「試合の内容では勝っていた」の発言に対するインタビュアーの問いにこう言っています。

「僕は大事なポイントの取り方を知っている。」

ナダル選手のトニーコーチは「なぜコーチを目指したのか」の問いに「自分自身はスペインの国内大会で優勝する実力はあった。ミスをしないで勝つことはできたが自ら攻めるとミスが増えてポイントをとることができなかった。上の世界で必要な自ら攻めてポイントをとる才能がなかったから選手としてはあきらめそのような選手を育てることにした。」と発言しています。

では。

カテゴリー: テニスフォーム, テニス選手 | 投稿者ryu 13:13 | 2件のコメント