カテゴリー別アーカイブ: テニスフォーム

ジュニアテニスで興味深いことがわかりました。

こんにちは。

ジュニアテニスで関東大会関東ジュニアテニス選手権大会最多出場者数を誇るテニススクールと「ゴルフ界とテニス界のNo.1を生んだ指導方法とは。」でご紹介した指導方法が同じでした。

共通項は「褒める」なのですが実はIMGニックボロテリーの基本方針も同じなのです。

そのテニススクールではグリップで薄いグリップ、厚いグリップどのグリップがいいのかよくご質問を受けるそうですがその選択においても「ゴルフ界とテニス界のNo.1を生んだ指導方法とは。」と同じでした。

伸ばすことはあってもつぶすことは極めて少ない安全な方法だと思いました。

ダメ出し指導法は既存の型にはめる日本古来の安定した指導法ですが、採点競技では有効でも自主性、創造性、意外性を求められるテニスでは大事な場面で萎縮してしまう。迷いが生じてしまうなど欠点も浮き彫りになってきたように思います。

では。

 

カテゴリー: テニススクール, テニスフォーム | 投稿者ryu 02:11 | コメントをどうぞ

つぶすか伸ばすかは紙一重です。

こんにちは。

昨年の全仏で大坂選手が勝ったオスタペンコ選手が今年のファイナリストになりましたね。

尖ったところを更に尖らしたのがオスタペンコ選手の現役選手でもあるガリゲスコーチです。
テニスライターの山口氏の取材によると具体的にはミスをしても崩れない忍耐力の強化とキラーショットの強打のミスを減らすためにフットワークを強化したとのことです。

ミスをしてもコーチを見てすぐに忘れて次に備える姿が印象的でした。

対して尖ったところを丸くしてしまうのが日本テニスの特徴です。

ダメ出しによりここがダメ、これもダメ、感覚派の大坂選手はミスをするたびに ミスの原因を探るかのように不安げな表情を浮かべ自信を失い後に引きずるかのように消極的になっていきました。

前回、申し上げましたとおり大阪選手はミスを減らすために日本テニス協会陣営と外人コーチに十八番のフォアハンドのスイングをいじられました。
自分たちに扱える代物でなければいじらなければいいだけなのですが、残念なことに取り返しがつかないほどスイングが変化してしまいました。

大坂選手に必要なのはキラーショットを丸くしてコートに納める安定性ではなくキラーショットを安全に安定して打つためのポジショニングとフットワークとそれを継続して続けるための持久力だと思います。

セカンドサーブがまったくといっていいほど強化されていないことにも疑問です。

ストーサー選手のセカンドサーブのキックサーブを嫌い、対戦相手は頼むからファーストサーブが入ってと祈ったそうです。

では。

カテゴリー: テニスフォーム, テニス選手 | 投稿者ryu 19:45 | コメントをどうぞ

ゴルフ界とテニス界のNo.1を生んだ指導方法とは。

こんにちは。
この前、BS放送でタイガーウッズ選手の育ての親と言われるジュニア時代のコーチのルディ・デュラン氏を招き、日本の子供たちの1週間に渡るレッスンの様子を放送していました。

「奇跡のレッスン~世界の最強コーチと子どもたち~「ゴルフ」」

http://www.nhk.or.jp/docudocu/program/3776/2276010/

テニスの練習で参考になる内容で紹介したいと思います。
大きく2つあり、1つ目が「ポジティブ思考」の構築でいいショットのイメージだけを積み上げていき、悪いショットや失敗といった嫌なイメージをすぐに忘れて切り捨てていくというものです。
2つめが選択方式によりこの場面で自分にあうショットやフォームはどれが一番しっくりくるかを自分で実際に試し見極めていくという練習です。

1つ目の「ポジティブ思考」を育てる特徴としてデュラン氏の考えではショットを6段階評価に分け、4段階目のミスショットの悪いショットを「ぎりぎりセーフ」に置き換えるものでした。
「ぎりぎりセーフ」は「次に挽回できるチャンスがある」、「次に修正できるチャンスがある」というポジティブ思考を生んでいきます。

テニスに置き換えるとバックフェンス直撃のストロークのボールは失敗だとしてもボール1、2個分のロングはダメではなく「ぎりぎりセーフ」で相手を押し込める深いボールになりうるという考えです。次は1歩後ろのポジションから打ったりスピンを強めにかければいいという挽回のショットの目安となるわけです。
親御さんたちも驚いていたのですが日本の指導でよく行われている「ダメ出し」とは間逆の発想です。
この思考の積み重ねがタイガーウッズ選手の大逆転や追い上げる精神力を生んだようです。

日本の選手が外人選手との対戦で崩れやすく競り負けることが多いのも関連性があるのかもしれません。
実は昔のIMGニックボロテリーも選手のいい部分だけを褒める方針でした。
錦織選手のタイブレークの強さ、フルセットまで持ち込む勝負強さやフルセットの勝率の高さもそういったところから培われたのかもしれません。
この仮説が正しければ日本のテニスの練習で古くから行われてきた「ダメ出し」練習は大事なポイントに弱い思考を生みやすいという競技スポーツとして致命的な欠点になると思います。

2つ目が自分のスタンダードを構築するというものです。
デュラン氏はゴルフのパターで「打つ方向を見て打つ方法」「ボールを見ながら打つ方法」「打つのを決めたら目を閉じて打つ方法」などいくつかの方法を提示して自分がどの方法が一番うまく行くかやり易いかを実際に試して子供たちに選んで決めてもらいます。

実はこの方法はジョコビッチ選手のジュニア時代のコーチのゲンチッチコーチの方針と同じなのです。
「今のボールはこの方法とこの方法があるけどあなたならどちらを選択する?」という指導方法です。あくまでヒントを与えて自分で考えさせ自分で決めさせるという方針です。

この指導方針はタイガーウッズ選手とジョコビッチ選手というゴルフ界とテニス界のNo.1を生んだ実績を作ったということになり今後のスタンダードになっていくのではないでしょうか。

今のロブをライジングで打つ方法と下がってボールが落ちたところから打つ方法とノーバウンドで打つ方法があるけどどうする?といった具合です。ゴルフと違い打ち返す対戦相手がいるのでそのときの状況によっても変わってくるでしょう。

テニススクールではラリーで同じボールを安定して打つというコーチ主体の考えから同じスピンボールを安定的に打つフェレール選手タイプと違う回転のボールをランダムに打つフェデラー選手タイプなど生徒に選択させて伸ばす生徒主体の指導方針が有効でしょう。

 

伊達公子選手はWOWOWの対談でご自身のスタンダードの「ライジングショット」はどのようにして生まれたのですか?の問いに

「よく聞かれるのだけど、「ライジングショット」を練習しようとしたわけではなくて私は走り回ってボールを取るのが嫌いで、できるだけ走らないで打つにはどうしたらいいか練習していたら今の打ち方になっただけなんです。」

ご本人は理由が理由だけにあまり言いたくないのだそうです。
洗濯機や掃除機もそうであったように伊達公子選手も「めんどくさい」を「ポジティブ思考」の発想で練習していたんですね。

では。

カテゴリー: テニススクール, テニスフォーム, テニス選手, メンタルトレーニング | 投稿者ryu 17:37 | コメントをどうぞ

[考察] 西岡選手VSワウリンカ選手

インディアンウェルズ 西岡選手VSワウリンカ選手

こんにちは。

選手はあるとき急激に伸びるきっかけとなる試合があります。
フェデラー選手はサンプラス戦、デル・ポトロ選手はロディック戦です。

錦織選手がアルゼンチン人のダンテコーチのはからいでデル・ポトロ選手のサーブで鍛えられたように西岡選手はカルロビッチ戦で「タイミングがつかめてきた」と発言しているとおりこのレベルのサーブに慣れてきたことを意味していました。

次のベルディヒ戦では前回の対戦時はベルディヒ選手のサーブにリターンがほとんど上手くいかなかった記憶がありますが、今回はベルディヒ選手の顔色を変えるほど合わせてきました。

ワウリンカ戦で注目したのがキラーショットであったストロークのアッパースイングによるループキックスピンです。
打球音からもわかるように厚くしっかりヒットしているのでバウンド後に相当キックしており、ワウリンカ選手がおもしろいようにミスヒットしていたことです。
ダニエル太郎選手VSガスケ選手戦でダニエル太郎選手が「チャンスボールだと思ったけどそうではなかった」と同じ状況でした。それは打球時のフォームだけみると押されたときに打点が遅れてしまったフォームと同じだったからです。フォームと球威の違いが生み出した錯覚のショットでした。実はこれを修正してしまうのが日本テニスなのです。

このループキックスピンとフラットの組み合わせが生み出した緩急にワウリンカ選手が翻弄されてしまったのです。

心残りが第3セットの最後のサービング・フォー・ザ・マッチの2ゲームです。
それまでチャンスがあれば積極的にライン際のクロスのショートアングル・ループキックスピンなど危険をかえりみないデンジャラス・プレーヤーであったわけですがこの2ゲームだけは仕掛けるチャンスがあったにもかかわらず消極的になってしまいました。
トッププロは同じ過ちは2回しません。だからトッププロなのです。

西岡選手のショットと戦術をまとめてみたいと思います。

1 打球音が明らかに変わってきた。これは厚くパワーロスが少なくしっかり相手のボール  を捕らえることができている証拠です。

2 左利きのサーブのスライスサーブが伸びてきた。
時折センターのライン際のスライスサーブがありましたがすばらしいキレでした。
これが安定して打てるようになれば50位以内定着もできるのではないでしょうか。

ある選手が言っていました。サーブを常にライン5cmまでに寄せることができることがトップ50以内の条件だと。ちなみに日本のコーチレベルの選手に聞きますとコースをつかなければ180km/hのサーブが打てる精度だそうです。

 

3 リターン能力が大幅に伸びてきた。

4 押されたと思わせた返球のループスピンが実は錯覚を生み出すキラーショットであった。

5 甘いボールを引き出すループキックスピンと攻めのフラットの相乗効果が相手のリズム を崩した。

繰り返しになりますが日本テニスは2と3を疎かにしていると同時に4を修正してしまうのです。来るボールの状態を見ずに受けずにボールの行く末をそっちのけにして見た目だけの修正は試合には無意味どころか将来のキラーショットの伸びしろをつぶします。
強いボールがあらかじめ来るとわかっていたら相手も準備ができます。

課題としてはやはり最後の2ゲームに集約していたと思います。
ナダル選手はある試合後の相手選手の「試合の内容では勝っていた」の発言に対するインタビュアーの問いにこう言っています。

「僕は大事なポイントの取り方を知っている。」

ナダル選手のトニーコーチは「なぜコーチを目指したのか」の問いに「自分自身はスペインの国内大会で優勝する実力はあった。ミスをしないで勝つことはできたが自ら攻めるとミスが増えてポイントをとることができなかった。上の世界で必要な自ら攻めてポイントをとる才能がなかったから選手としてはあきらめそのような選手を育てることにした。」と発言しています。

では。

カテゴリー: テニスフォーム, テニス選手 | 投稿者ryu 13:13 | 2件のコメント

時代遅れのジュニアレッスン

こんにちは。
今でもテニスコートが10面もあるテニススクールで昔ながらの「古典的学習メソッド」でジュニアレッスンが行われていることを残念に思います。

以下は20年以上前に発表されているベッカー、グラフの幼少期のコーチでケルバー、コールシュライバー、ズベレフ選手を生んだドイツテニスの総責任者の「ショーンボーンのテニストレーニングBOOK」からの引用です。念のために申し上げておきますが引用方法は著作権引用の要件を満たしています。
– ここから –
●古典的学習メソッド
通常の練習では、技術的戦術的な打法の応用方法は完全に切り離して、古典的学習メソッドに従ってそれぞれの打法のテクニックが教えられます。

ボールの飛行、方向、高さ、距離、目標地点、打球結果、プレーヤの立つ位置は考慮せずに、コーチからのいつも同じやさしい球出し、静止状態での身体の位置、コート中央という<極めてよい>同じ地点で(肘の位置、手首の使い方、肩の傾き、テークバックの方向という)技術的な細部の磨きに時間がかけられます。

しかしこのやり方は、試合には無関係で非現実的です。

 

特定の打球テクニックを<栽培している>だけです。静止状態で開発した打球のテクニックはずっと後になってから、いろいろな試合状況で試され、機能しないことにプレーヤーは驚かされます(図1)。
プレーヤーが、突然、身体のポジションも打つポジションも初めてのポジションに置かれたので、それまで静止状態で使われたテクニックは最適に機能できません。言い換えると、プレーヤーは、まだ身についていない運動技能の突然の習得を迫られます。

簡単な打球動作はできますが、先に述べた動作能力の不足から、動いたり止ったりしながら打球を変化させて状況に合わせることはできません。
– ここまで –

米国人が言うには「日本人は米国人より英語の文法に詳しいのになぜ英語を喋れないんだ?」という反省から教育の現場ではアクティブラーニングが今の中学2年生から導入されます。

イギリステニス協会、ドイツテニス協会が長期プランで身を結んできていますが日本テニス協会は今まで何をしてきたんでしょうね。たとえば鈴木大地スポーツ庁長官は野球で試合にでれない選手は約30万人いてフィジカルエリートの宝庫なんだそうです。他スポーツから転向して成功した選手が何人もいる。そういった地道な発掘活動をしています。

話を戻してターゲット指向の最新の学習メソッドを考えます。
テニスは一生で同じ場所でボールを打つことはないと言われています。
どこに来るかわかっているボールを同じような場所で打っても予測力、空間認識力(相手がテニスコートのどこにいて自分がどこにいて ボールがどこにあるかという認識する力)が養われません。
それでボールの行く末はそっちのけで「ラケットを下から」など戦術面を無視した採点競技の視点で修正や技術的指導が行われています。
テニスが採点競技であればフィギュアスケートのようにおそらく世界一になれるでしょう。

ターゲット指向とは予測力、空間認識力など戦術面と技術面をセットで育成する方法です。
つまりポイントをとるため勝つためにどこに打つか、どういったショットを打つか という発想力や戦術面の目的に合わせて技術面が勝手に育成されていく(もちろん習熟度によって錦織選手のようなレベルになれば部分部分の細かい修正はあるでしょう。)。
ドルゴポロフ選手のような選手を二流選手として埋没させることなく練習時間の節約にもなり対戦競技の視点を無意識化に刷り込むにことにより大事な場面でポイントが取りやすくなります。専門家の言葉を借りれば緊張を少なくする方法は練習と試合の差をできるだけ少なくすることです。
アメリカ育ちの錦織選手を除き日本人選手はタイブレークやフルセットにめっぽう弱いのも採点競技の視点でテニスをしてきたからだと思います。

なお、ドルゴポロフ選手のジュニア時代のコーチは素人のお父さんです。
ジョコビッチ選手はジュニア時代、ゲンチッチコーチがつく前は素人のピザ屋のお父さんがテニスを教えていてお父さんはATPのインタビュアーにどのように育てましたかという問いにこう答えています。

「息子には技術的なことは一切教えていない。勝つためにどうすべきかを教えた。」

少なくとも日本の数箇所のテニススクールのジュニアが20年以上前の古典的学習メソッドに従ってそれぞれの打法のテクニックを学んでいる間、ジョコビッチ少年はターゲット思考の最新の学習メソッドを教え込まれていたのです。

ジョコビッチ選手は後にグルテンアレルギーが判明しましたが主治医に小麦粉とチーズとトマトを控えるように言われて「うちはピザ屋なのに!」と言ったそうです。

杉山愛さんはど素人のお母さんにコーチを変更しています。
「母は技術的なことはど素人でなに言ってるのだけど作戦を考えるのは超一流」と発言しています。
錦織選手の参謀はご存知ダンテコーチですね。テレビではよくマイケル・チャンコーチがメインコーチとして紹介されますがこれは誤りで取材陣の勉強不足だと思います。

では。

カテゴリー: テニススクール, テニスフォーム, テニス選手 | 投稿者ryu 00:35 | 2件のコメント

ジュニアのクセの修正は慎重に

こんにちは。

聞くところによりますとIMGニックボロテリーではフォーム修正は神経系の発達がほぼ完了する13歳までなんだそうです。

サーブ以外同じ場所で打つことがないテニスで ある動作の結果を用いた修正方法の場合、どんな場所やボールでもその修正しようとしているフォームで打とうと意識してしまい運動連鎖が狂うと同時に打ち方ありきになり本来の目的から遠ざかってしまうリスクがあると思います。

クセというのは無意味なものは少なく本人が無意識または意識的に何かをやろうとした結果現れていることが多いのです。
その原因となる何かを先につきとめないで見た目の動作を修正してしまうとそのクセの元のメリットもかきけしてしまう危険があります。

 
なぜそのような動作になっているのかを十分分析した上で細心の注意を配りながら行わなかればならないと思います。
クセを最大限に生かす、クセを伸ばす、クセを放置する、ことも大事だと思います。

では。

 

カテゴリー: テニススクール, テニスフォーム | 投稿者ryu 02:22 | 2件のコメント

錦織圭選手のステップイン打法は簡単に強力な打球を生み出す。

こんにちは。

○○アドバイザーによるレッスン内容監修のテニススクールに通ったことがあるのですが他のスクールとまったく同じどころか効率よく人数を詰め込むメニュー内容で構成されており「縮こまったフォーム」になりやすい自分たちだけ得をしたい利益優先の環境でした。よくある名前だけ借りて客寄せを行っている販売手法が浮き彫りとなりました。

その頃は20年前のテニスを教えるテニススクールにうんざりしていたので最新のプロ選手の分析に基づく最新のテニスを教えてくれるのではないかと期待したところ

 

「ブルータス おまえもか!」

 

だったわけです。

誰もやらないのであれば自分でやればいいわけで時間をみて紹介できればと思います。

さて、錦織選手がかねてより「積極的にステップインしてベースラインより内側で打っていきたい。」と発言しているとおり錦織選手が積極的に練習しているのがステップイン打法です。

日本人の身軽さのメリットをいかし身体的リソースを最大限に活用したショットの一つだと思っています。

わたくしが分析をもとに実践した結果、具体的には以下の流れのとおりです。

1)  ボールのバウンド地点を予測して打点に入ります。

2)  テークバックをして上半身を捻った状態をつくりしっかり構えます。1と2は状況によりほぼ同時のときもあります。

3)ボールがバウンドして伸びてきたときはそのまま打ちます。

ボールがバウンドして失速した場合に限り、テークバックして構えた上体とスタンスは維持したままつま先の筋肉を使い前方にステップして着地した瞬間と同時に一気に打ち込みます。タイミングはタタンです。タンが打つときです。

ポイントはステップ時も上体の構えとスタンスを崩さず維持することです。

3は瞬時の状況判断が必要ですが自分が主導権を握れるショット(強いショットや相手を走らせたショット、相手がスイートエリアを外したミスヒット)を打てたときに実行すると成功率が高くなります。

ボールのバウンド地点とステップのタイミングを見誤ると詰まってしまいますが練習することにより慣れてきます。

効果はステップインの反作用と体重移動のダブル効果により強い球(エースになる速い球、相手が押されてしまう球、主導権を握れる球)を打てるということとその場所で打つと認識させてステップインして早いタイミングで打つことにより錯覚を利用したテニスが可能です。

インフルエンザが流行っておりますので皆様ご自愛ください。

罹患された方は解熱後も少なくとも2日3日は体内にウイルスが残っていると言われていますので拡散にお気をつけください。

では。

カテゴリー: テニススクール, テニスフォーム, テニス選手 | 投稿者ryu 21:06 | 2件のコメント

日本テニスにつぶされるジュニア

こんにちは。

趣味が高じて多いときで週3回別々のスクールに通い体験も含めますと累計で3o校以上のスクールに通いテニスよりテニススクールに詳しくなったといっていいほどわかったことがあります。

それは運動連鎖をこれでもかと言うぐらいに細切れにされて下手にされることが多いということです。もちろん有益かつ上達のヒントとなるアドバイスや練習もありますし、質の高いメニューを提供していたスクールも少なからずありました。

散々下手にされて目か肥えてしまった為、どうしても悪い点ばかりが目につきますが予備知識なしにお金を払って下手にされないために単なるお節介として書きたいと思います。

コーチとジュニアの親御さんの会話を聞いたときに日本テニスにつぶされるということはこういうことかと肌で感じた者として確信を得たわけです。

コーチ「何々君は試合ではめっぽう強いのですがフォームがおかしいので修正していきます。」

親御さん「癖ですかね。わたしも同じ癖がありますから。」

わたくし自身も実際にそのコーチのコーチングを受けたことがあるのですがミスをするたびに型にはめようとします。

松岡修造氏の「圭のフォームを修正しなかったコーチに感謝しています。」という言葉が思い浮かばれます。

ゴルフの女子プロの上田桃子氏は全米ツアーに参戦し苦戦を強いられてその原因として日本の芝は湿気で柔らかいがアメリカの芝は乾燥していて硬い。このサーフェスの違いを克服するためにフォームを修正したが運動連鎖が崩れてスランプに陥ったとテレビのドキュメンタリーで発言しています。

安易に見た目だけでフォームをいじることは致命的な運動連鎖の崩壊を招く危険をはらんでいると思います。

個人的には押し付けのテニスは伸びしろに限界があると感じています。その人の中でヒントを得ながら色々な要素を取り入れて発展させていくのがいいと思います。

次回は子供にテニスを習わせる または現在習わせているテニス経験のない親御さんがお金と時間を無駄にしない為のテニススクール選びにあたっての重要なポイントを書きます。

では。

カテゴリー: テニススクール, テニスフォーム | 投稿者ryu 01:55 | 2件のコメント

「縮こまったフォーム」の矯正方法

こんにちは。
アルゼンチンオープン決勝、錦織選手負けてしまいましたね。ドルゴポロフ選手のサーブが良かったのですが錦織選手曰く土に石が混じっていたりコートの状態が悪かったそうです。
合わせて打つドルゴポロフ選手に対してしっかり構えて打つ錦織選手ではドルゴポロフ選手のほうが合っていたのかもしれません。

さて、一体形成のフォームとは腰、肩、腕の上半身が一体となって下半身の力や体重が生み出した力をダイレクトに伝える感覚です。
スポーツ経験のない大人からテニスを始められた方やテニススクールで自分でパワーを出して自分でそのパワーをセーブしてしまう「縮こまったフォーム」が身についてしまった方は意識的に練習しないと得られない感覚だと思います。

では、スクールで「縮こまったフォーム」にされてしまった方向けのアドバイスです。

グリップはセミウエスタンからウエスタンを想定しています。
歩くときに自然に手を交互に動かしますが右手が前に出たときに左手は後ろに下がります。

右利きのフォアハンドの場合、右手が前に出て左手が後ろのときがインパクトのときです。この感覚をインパクト前からイメージとして持っていただきインパクト時(わたくしの感覚としてはインパクト後)に取り入れてみてください。

一体形成のフォームでパワーロスが少なくこの感覚が成功した場合、以下のジョコビッチ選手の画像のように右肩が顔の正面あたりまで勝手に回転してきます。
スピンでコート内にねじ込まれバウンド後にキックして伸びる錯覚を利用したテニスが可能です。

 

余談ですがよくテニススクールではフィニッシュの見た目の形を元にした指導が行われます。

車のワイパーのような腕の動作を行う「ワイパースイング」がそうですがテニス経験が増すことにより打てるようになりますが

あるボールを打った後の結果の形であり、形を先に求めた打ち方をしてしまうと運動連鎖が身につかないと思います。

その打ち方にならないのであればグリップや別の原因があると言っていいでしょう。

ドルゴポロフ選手であれば「狙ったところにイメージどおりの球威で打てればカッコなんてどうでもよくね?」と言われてしまうかもしれませんね。
では。

カテゴリー: テニススクール, テニスフォーム | 投稿者ryu 22:07 | 2件のコメント

「腕が後から来る感覚」の指導は現代的ではない疲れやすい打ち方だと思います。

この打ち方は「自分で生み出したパワーを打ち方でわざとパワーロスさせて薄いあたりのチョリンチョリンのスピンにしてコートに収めているに過ぎない。」と言っても過言ではないと思います。
また、「腕をしならせる」のアドバイスは腕に意識が集中してしまい結果としてこの打ち方を誘発してしまう恐れがあります。

伊達公子選手の腕、肩、腰の上半身を固めた一体形成のフォアハンドは腕がしなっていますでしょうか?

ライジングだからでは?という問いにあらかじめ返答致しておきますが、ライジングは打つタイミングであり厳密には打ち方ではないと思います。一体形成のフォームはボールを腕、肩、腰の上半身全体を固めて一枚の板のような感覚で捕らえますので強いボールに押されにくくなります。

話が飛びましたが一例を紹介します。

 

CSのあるテニス番組でゲストの女性たち3人組がフォアのストロークのショットがロングしてしまい安定感がほしいと悩みを打ち明けてアドバイザーの方がレッスンを通じて解決する流れなのですが、最初オープンスタンスの厚いあたりで力強い球をアウトしたがらも打っていた女性たちがスクエアスタンスで打たされ一体形成のフォームから腕の動きを分離されて修正されてこの打ち方にされていました。

女性たちの表情はわたくしが見る限り明らかにこれだという満足感はありませんでした。例えるならば「家のリフォームのビフォーアフター」の番組で2世帯住宅の完成後の家を見学した若夫婦が設計者の問いかけに全然嬉しそうでない何かいいたげな表情だったときと同じでした。
後に依頼側が酷い設計ということで製作側に猛クレームしたことが明るみに出ました。

 

話がそれましたが、どんなに強い球でもコートに入らなければ意味がないので間違いではないと思います。しかし女性たちが求めているものは男性にも力負けしない強い球を安定的に打ちたいのではないでしょうか。

 

生み出した力をパワーロスさせることなくコートに収める技術を習得することにより疲れにくくゆっくりしたフォームから強い球を打てるようになる錯覚を利用したテニスが可能です。

 

まだ腕と体の分離した薄いスピンを刷り込まれてない方やテニススクールで「縮こまったフォーム」にされてしまった方向けに強いボールのままコートにねじ込むポイントがあるのですが次回機会があれば書きたいと思います。

では。

 

 

カテゴリー: テニススクール, テニスフォーム | 投稿者ryu 00:25 | 1件のコメント