今、熱中して読んでいる「テニスプロはつらいよ(世界を飛び、超格差社会を闘う」の感想の続編で、ジュニア時代の育成のところです。
小学生がスポーツに熱中した場合、野球やサッカーの場合、近所に少年チームがあり、同級生もいたり、ボランティアのコーチもいたりで、結構、環境は整っています。
しかし、テニスでは、そういうものがなく、まず、スクールへ通うことになりますが、選手を目指す小学生向けのスクール自体が限られ、しかもレッスン料も高い。
関口プロの場合、特別強化クラスの月謝が6万円、さらにプライベートレッスンの月4万円と、スクールだけで、月10万円かかったとのこと。
さらに、さらに、このクラスなので、ガットが頻繁に切れ、ガット代と張替代がまたかかる。1日に3本も切ったよと、小学生の関口プロ(当時少年)が、言った際、お父さんは、口では、良くやったねと言ったそうです。
そうすると、軽く月10万円を超える金額を親は負担しなければならず、普通の会社員の家庭には、かなり厳しい状況であることは、想像に難くありません。
そして、学校の問題も深刻です。
中学は義務教育なので行かざるをえませんが、その両立が難しく、成績表は白紙だったと。
このあたり、何とかならないかと思いましたが、他のスポーツ(卓球、レスリング、水泳など)では、JOC(日本オリンピック委員会)が、優秀な生徒を、NTC(ナショナルトレーニングセンター)に集め、その近隣の学校へ通学させているとのこと。
しかし、テニスは個人スポーツで、最終的には、プロを目指すので、対象外のようです。
そして、もう1つ、おかしなルールがあることにビックリ!
関口プロは、通常の高校へは、行かず、通信制高校へ進学し、テニスに集中したそうですが、その理由の1つに、
高体連に、「45日以上海外の大会に出ると、国内の大会に出れない」という、ルールがあるとのこと。
世界を舞台にしなくてはならない、テニスで、海外へ45日出たら、国内(インターハイ等)の試合には出れないというのは、私には、おかしなルールに思えます。
これでは、日本にいながら、世界で通用する選手は、出てこない。
錦織のように、中学から、海外で居住するとか、特別な環境がない限り、不可能に近いのではないか。
等々、考えながら、関口プロは、今開催されている、全日本選手権に第3シードで出ていて、ベスト16まで勝ち上がっています。
(ほとんど放送されていませんが)
この本で知り、陰ながら、応援しています。
決勝まで行けば、NHKでたぶん放送され、優勝すれば、400万円、2位でも200万円の賞金が出ます。(スポンサーも増えるかもしれません)
もし、ベスト16で終わると、賞金14万円です。
頑張れ!