陣営につぶされる日本のトップ選手

こんにちは。

ジュニアチャンピョンのマリン・チリッチ選手がプロ入りして「身長が伸びるのが止まったので2年間筋力トレーニングをみっちりやってからが勝負だ。」とATPのインタビュアーに発言していたのが懐かしいです。

WOWOWのドキュメンタリーで奈良選手がパワーをつけるためにマシントレーニングに精を出していた映像を見たときにまずいと思いました。

マシントレーニングは怪我をしやすい筋肉のつき方になるという常識

を日本を代表する女子選手の奈良陣営は知らないのかと驚愕したからです。
マシントレーニングはトレーニング中の怪我防止のためエキセントリックの力発揮が弱まる仕組みになっています。
エキセントリックとはバーベルを下ろすときに筋肉に力をいれて伸ばされていく状態です。
スポーツ動作では切り返しなどでこのエキセントリック動作が多用されます。
マシントレーニングは人工的な力発揮のため特定の筋肉の力を出すパワーは増加しますがブレーキとなる筋肉動作や周りの支持筋肉の動作が弱まることによりブレーキ役の筋肉との連携やブレーキ役の筋肉や腱が強化されにくい欠点があります。
極端な話、スポーツカーのエンジンに自転車のブレーキが搭載された体になっていきます。

結果、アンバランスな筋肉になりブレーキ役の組織が壊れやすい怪我をしやすい体になりやすいのです。

マリア・シャラポワ選手のトレーニング風景を見たことがあります。

砂浜で体からロープをたらしてその先にタイヤをつけて走っていました。

海辺の急勾配の凹凸が激しい岸壁をダッシュで登っていました。おそらく大きな筋肉と同時にインナーマッスルと呼ばれる支持筋肉も連動して鍛えることができるでしょう。

外国の選手も参加したいという日本の女子レスリングの強化合宿で吉田選手らが選手を担いで砂浜をダッシュしていました。吉田選手は屋内ではダンベルを使っていました。

怪我をしにくい体を作るためスポーツの筋力強化はできるだけ実際の動作に近い負荷のかけ方で行うのが鉄則です。加重はダンベルやバーベルなどのフリーウェイトで行うことが望ましいとされています。

ナダル選手、ジョコビッチ選手、エナン選手はチューブを使い内旋、外旋などの腕、肩回りをトレーニングしていました。エナン選手はチューブで負荷を加えてフォアハンドの素振り動作をしていました。

スポーツ動作で力発揮できる使える筋肉・怪我をしにくい筋肉を手にいれるために女子レスリングの強化合宿に参加してみるのも手ではないでしょうか。

なぜなら、失礼を承知で書きますが奈良選手の球はそれほど強くなっていないと同時にオーバートレーニングの兆候がでているからです。

また、怪我防止も兼ねてつけたはずの筋肉が怪我をしやすくなるという本末転倒な結果だけは避けたいものです。

では。


カテゴリー: テニス選手, フィジカルトレーニング | 投稿者ryu 08:05 | 2件のコメント

コメント(2)

  1. 筆者さまより勉強されている方は、おそらくいないんじゃないですか!素晴らしいですね。
    勉強になります。

    ryu より: 11:00 返信
    • お世辞や冷やかしであったとしてもありがたいです。

      ryu ryu より: 08:26 返信

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