グリップに関しては、ワタシ、今年に入って何度となく枕元に「グリップの神様」が降臨めされて、いろいろとヒントをくれる、という恵まれた?朝を迎えているんです。
実際には、神様のお姿を拝謁したことは無いんですが、日々テニスのことについて考えるあまり、打点で起こっていることをどうとらえているかをイメージしたら、グリップの感覚にそのほとんどをゆだねているということに気づいた、ということになると思います。
ただね、ほんと、そこまでいつも考えなかったわ―、っていうことにも気づくことがあって、まるで自分ではなくて、神様がそっと教えてくれたような気になったのはホントです(笑)。
そんななか、18でテニスコーチの道に入って以来、ずっとグリップサイズは2がちょうどよかった私なのですが、このところ、サイズアップしてきています。
なんどかそのことについては触れたこともあるし、もっと以前から書いている、FC2のサイトの方でやっている「身辺テニス情報(改)」というブログ(これもワタシが書いています)でも、もっと詳しくかいたことがあるかもしれません。
もともとは、レッスン数が多くなって、その日の最後が上級のレッスンだったりすると、手のひらが疲れてきて、痛くなっちゃうってことから考え始めたのがきっかけでした。
細いから、握力がいる、ということはもとから知っていた知識ですから、それまでは、「打つ瞬間もそんなに握りしめない」というスイングを覚えることで、疲労の少ないテニスをしようとしていたわけです。
細いグリップは、操作性が良く、握力が必要な感じになる
という二つの要素について知識がありました。
たとえば、野球のバットの、グリップ側を握れば、手首がくるくる回るようにバットを振り回せます。手指にゆとりがあるので、しっかり締めつけて放り投げないように持っていられますし、手首を使いやすい状態にあります。
逆側の、太い方を握れば、バットの太い部分が、手のひらの「ヒール」(小指の下側のふっくらした部分)にあたって邪魔になり、手首が使いづらくなります。
テニスラケットのグリップは、そんなに極端に変化はありませんが、手のひらの神経は鋭敏で、直径で1㎜・周囲で約3㎜変わる(それでグリップサイズが1つ変わる)ことを、しっかり認識します。
ラケットを扱いなれている人ほど、「いつもと違う」感がはっきりします。
ワタシの場合、最初は手が疲れるので、握力があまりいらなくなるだろうということと、その原因となる「手首を器用に使ってごまかすショット」を減らそうということに着目したところからグリップの太さをいじることになりました。
さいしょは、厚みのあるレザーのグリップに交換して、少しだけ太くなり、7gの差でグリップ側にバランスがすこし寄る、ということも考えてやってみました。
手のひらのくぼみになるところに、パッドをいれて、オリジナルのエルゴグリップみたいなことをしていましたが、それはもうやめました。
いまは、バランスよりも全体の重量を軽くするためにシンセティックのグリップに戻しましたが、元巻の下に厚紙と、テーピングをして少し太さが出るようにしました。
使ってみて思ったのは、手首を後屈(手の甲側に折る)ことは手のひらを開くことと通じるので太くなっても全く問題なく、掌屈(手のひら側に折る)ときにやりづらくなるってことで、それが必要になるのはサーブとスマッシュのオーバーヘッド系の時に影響します。
現実、それを知っているからなのか本当に太くなったせいなのか、サーブを思いっきり打つとオーバーが多くなりました。
ただ、バックハンド寄りに薄く握ることでサーブのスイングが正しくなり、当て方の効率も良くなったらしくボールにしっかり乗るような感じが分かるようになりました。
ワタシにはメリットの方が多く、デメリットになりやすい項目は気にしなくてもいい程度だと判断したので、今後ラケットを購入するときにはサイズを3にして買おうと思います。
個人レッスンで生徒さんを見ていると、太すぎてうまく扱えていないような人も、細すぎて扱いきれないような人も見かけます。
大概の人は、それを見つけた時にちょっとサイズの違うラケットを与えると、ショットが安定します。
太すぎる人は、ボールが当たった衝撃を手のひらで受け止めきれていないような感じで、パワーロスをします。さらに打点に合わせるのに瞬時にラケットを出すことが出来なさそうなスイングをしています。
細すぎる人は、ラケットヘッドが重たいような感じに見えて、ボールの威力をコントロールできないような感じがします。手の中でヘッドが回ってしまってラケットコントロールができないようなスイングになります。非力なジュニアや、初心者の女性などによく見かけます。
自分がへたくそなんだ・・・と悩む前に、手の感覚がボールを打つのに役立っていないとしたら、道具との相性が良くないことも疑ってみると良いでしょう。