タイミングの取り方

レッスン中だと、ちょっと言い方が乱暴かもしれないけど「タイミングは計るな」と言ってしまいます。

大概、ボール打ってる最中に「ちょっと躊躇する」ようなしぐさが見えると、そういう声をかける…かな

ちゃんと考えると、打点のタイミングを逸したらもうショットは上手くいかないので、タイミングを合わせられないと困っちゃうんですが。

私がそこでそうやって言うのは、タイミングを取るのが「打点」じゃなくて「動き」にしようとしている人に対してなのかなと思います。

「力を入れればラケットが速く動いて打点を合わせられる」みたいな感じのスイングの人か、

腕の動きがボールの動きとシンクロするようなタイミングの人…かな

バウンドって回転とかバウンドの入射角度とかによって変化しますし、それがプレーヤーの待っているタイミングと同じかどうか、というのは経験値の高さによっては曖昧なものでしかないと思います。

私の場合はスライスしか打てなかった時代にライジングでとらえるイメージが強くなりすぎちゃった感があって、たとえば試合の会場でサーフェスが合わないともう打点に合わせられない、なんていう暗黒の時代が長く続きました。

やっと、主戦場となるレッスンのコートがオムニコートという環境になって、はじめて「突っ込まないで懐を広げて待った方が」安定する、というかバウンドに対応出来る、という感じになってきたと思います。

で、それに慣れて来てからは、なるべく早く引き終わって、懐が広く空いているような状態=いつでもスイングを開始できるような状態を作るように心がけて来ていますし、同時に前に突っ込むような姿勢も注意して矯正してきました。猫背そのものはなおりませんが。

 

ネットの向こうからボールが飛んでくる、というのがまずプレッシャーになりますよね。

ボールを打ち返すなんて、自分にとっては呼吸するのも一緒…なんてプロ選手にでもなって吐いてみたいセリフかも知れませんが、何年やってもそんな風にはなりませんでした。

ミスしないように、とか、いい球をしっかり狙って、というのが動きを固くしますし、そのためにボールをよく見る。

ですが、そうすると足が止まります。

足が止まるのは、止まった方が注意深く見れるから。

で、足が動きをやめると、腕がボールに同調しようとします。もちろん、ボールが動いて(飛んで)やってくるのを、よく目で見るわけです。

でも、よく見るのは勿論いいんですが、バウンドってたいがい自分の目の前の1m~5mくらいの距離じゃないでしょうか。その後の反応で対応できる、と言っても相当動きを早くしないといけない。ようするに難しくなっちゃう、という事なんですね。

だけど経験上、バウンド前の軌道が、バウンド後のボールの動きを支配しているので、見ていれば傾向はつかめますね。だから、その時にある程度の許容範囲を持ったような形にテイクバックを終わらせておくといいわけです。

それって上腕が上がって腕を振り下ろせる状態、が最低条件だと思います。肘が体側についていると、結局軸ごと動かして不安定なスイングになりかねない。

 

 

その辺まで書いておくと、リズムをどこでとるといいのか、という矯正の事に考えが及ぶようになります。

タイミング、というか、「打球リズム」って足が担当だと思います。

試してみるとしたら、腕を大きく広げた感じがするくらいのテイクバックを、ボールを見た瞬間くらいにスパッと終えて、時間を余らせてスイングを始められるようにしてみる

それが上手く出来ないというか、よくわからなかったら、

逆に、足だけバタバタ動かしたままで、止まらないつもりでボールに合わせてスイングする。

これをやると、結局スイングする時に踏ん張りたくなって足を止めるべきタイミングがわかったりします。

腕の方は、当たったら飛んでいくであろうボールをイメージ通りにとらえる為だけに使うので、その他の体の部位(脚を動かして移動する、重心の移動をしてスイングを合わせる)が打点の位置を調整する役目をしてくれることになるので、むしろフォームは良くなるはず。

ボールをよく見て、タイミングを計って、が上手い人とそうでない人の間ですこし差があるってことなんでしょうね。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 10:48 | コメントをどうぞ

もしも私がフェデラーで

子供のような発想かも知れませんが、夕べ行われた、錦織圭vs Roger Federerの一戦をまえに、どんな戦いになるか、ワクワクしながら、そんなことを考えずにいられなくなりました。

「もしも私がフェデラーだったら、錦織圭に対してどんな戦い方をするだろうか?」

試合の予想をしながら風呂に浸かっていたわけなんですが、フェデラーの武器となる戦術と、最近の戦い方、それを錦織圭のテニスに当てはめてどう使っていくことになるか?基本となる戦略を私なりに考えたとしたら、という妄想あそびなんですが、逆に考えることもできる。

その戦略をある程度錦織側が想定していたとしたら、どんな風に受け止めて、勝てる試合に持って行くか、という事も考えられるなぁ、と思って湯船につかって目をつぶって考えていました。

 

フェデラーは、長いラリーをせずにどんどんポイントを取りたいはず。

例えばリターンや、相手のショットが予測できたときにゆとりをもって打てるシーンではズバッと一発放り込んで、体勢を崩すか、スペースを空けさえすればもうネットとっちまおう…かな、と考えました。

サーブはまず1stの確率が高くないとこちらがヤバくなるから、そこは注意深く、しかもプレッシャーをかけ続けられるように配球は散らしながら的を絞らせないように。それができればサービスゲームはキープし続けられるだろう。

錦織のセカンドサーブにはより多大なプレッシャーをかけていこう。もしミスヒットしてポイントを落とすことになっても、自分のサービスキープを続けている間は、攻める姿勢を見せつけて、錦織に「良い1stをいれなければならない」というプレッシャーを与えることと、セカンドサーブに挑戦していくうちに自分のフィーリングがつかめればそのまま攻め込んでネットに繋げよう。

ラリーはなるべく早いタイミングで錦織をワイドに走らせる。常に挑戦し続けて、たるむことのないようにしよう。

 

と考えて試合に臨む・・・かな、と思いました。

 

それに対して錦織側の考えは(・・・勝手な妄想ですよ)、フェデラーが強く遠いボールで攻めてくるだろうから、そこから強めのカウンターを合わせられないと、一気に持って行かれる。

もしできるなら、フェデラーの速い展開の前に自分から攻めていきたい。

でもたぶん、サーブはライン際だったり、リターンも相当攻めてくるところを考えたら、カウンター狙いをする方が現実的。

そこで、ポジションを下げるべきか、それとも手が届くならテンポアップして攻めたはずのフェデラーを下がらせるつもりで前にいるべきか。

弱気策で行っても、相手は生ける伝説のあの人なので、まずそれはないな。じゃあ前で。リターンもいつもよりも前で。

 

 

かくして、試合が始まりました。

私にはもうそういうイメージで試合を見るつもりになっている(自分の妄想が現実になればいいなと思ってる)ので、そういう目で見て楽しみました。

試合は6-3・7-6(5)でフェデラーが勝ちました。

フェデラーの調子は尋常じゃないレベルで高く、自身調子も良さそうでした。

そんななか、想定通りには上手くいかなかったと思っているんじゃないかと思います。(妄想通りのテニスだとしたらですけど)

錦織は予想以上にはるかにタフで、フェデラーのメンタルを脅かすところまで来ていました。もちろん、安全な試合なんてないでしょうから、想定外って程でもないのかもしれませんが、ショットの精度も高く、自分の思い描いたテニスができている割には錦織からポイントやゲームを奪えてはいないという印象を残したのではないでしょうか。

錦織の方は、惜しかったと言わざるを得ません。

特にセカンドセット、ブレイクのチャンスがありながら、ダウンザラインに放った一球でフェデラーを出し抜くことが出来た、と思ったらジャストアウトしていた、というのが3度ほどありました。それがフェデラーのサービスゲームで、アドバンテージ錦織の場面で一本あったりしたんですが、本当に惜しかった。

あのセカンドセット、7-5で、あるいはタイブレークの末にでも錦織が取っていたとしたら、もう私が思い描いたシナリオとは全く別の試合展開を考えなければならなかったかもしれません。基本戦略はフェデラーは攻めるって言ったらネットをとるまで、錦織はもう重要なポイントで勇気をもってネットに詰める、というより早いラリーをお互いが仕掛けながら進んだかもしれません。

というよりも、見ているこちらがハラハラドキドキワクワクウズウズしながら1ポイント1ポイントを追うのが必死でした。

今年のベストバウトに入ります。ウインブルドンのナダルvsティエムも激しかったけど、それくらい凄い試合でした。

 

カテゴリー: プロ選手オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:10 | コメントをどうぞ

「打ち方」とは戦術のひとつ

テニスの技術にはボールを打つ行為に対して「打ち方」と「打ち返し方」とがあって、微妙にニュアンスがちがいます。

それと、ゲームを考えるうえで、「戦術」と「戦略」という考え方がありますが、これもわけて考えた方が良いと思います。ただし、考え方はもとになるものが一貫していないと役に立たないものですが。

で、テニスはとどのつまりゲームをすることを目的としたスポーツでして、私もそうだし皆さんもそうだと思いますが、「以下にボールをうまく打つか」という命題を抱えていると思います。

で、なぜうまく打てるようになりたいのか、と問われればやはり「そうしないとうまくゲームができないから」となると思います。ね、ここまでで一周議論が回った感じしますよね。

「打ち方」とは「自分なりの打ち方」でいいと思います。そこに多様性があってもなくても、自分の武器はそれでしかない。たとえばナダルもフェデラーもジョコビッチも、ストロークの球種は基本みんなトップスピンなんでしょうが、球質は違いますよね。それってそれぞれの「打ち方」の特徴が影響していると思います。

タイミングの速さや球速に重きを置いているようなフェデラーの打ち方もあるし、スピン量ではだれにも負けないナダルの打ち方も、いくら強く打ってもミスにならないジョコビッチの打ち方も、それぞれのテニスの仕方を象徴するようですらあります。

ちなみに「打ち返し方」は、いかに「相手のショットに合わせられるか」のほうに主題があると思います。重く跳ねるトップスピンを打ち返すときにやっておかなければならない準備と、相手がネットを取りに来たスライスに対応する打ち返し方とは、すこし形やタイミングを変えていかなければならないと思いますが、そういうことでいいと思います。

ステップのタイミングや、肩の入れ方、あるいはテイクバックの位置やめんの向きなどに対応する分の変化をまぜて、なおかつ自分なりの「打ち方」(というリズム)を崩されずに相手のコートに打ち返せれば、コントロールを失わずにラリーができようというもの。

 

その時に、自分の”武器”たる「ショット」はどう使えるか、というのが「戦術」になると思います。いつでもスピードをMAX、スピンもMAX、ライン際をギリギリ狙って会心のショットを決める!なんていう人はおそらく頭が悪いか、ネットの向こうの「相手」とは戦っていないんでしょう。

スピンを増やせばスピードは減ります。スイングのベクトルがスピードのほうに向かないからということと、体格や腕の長さ、重さも関連しますが、急にそういうサイズが上がることがない以上、力いっぱいスピンをかければスピードの成分はその分だけ失われ、スピードを求めればレベルスイングにならざるを得ず、飛距離や高さを使った攻撃はコントロールを損なわれていきます。

ちなみに「他人」にかぎっていえば、あなたよりもスピードもスピンの量もすごいレベルの球を打てる人がいる可能性は十分にあります。体格に勝らなくても技術的な面や関節の可動域や使い方などをうまくすればショットの質を上げることはある程度(期待以上の場合もある)可能だと思います。

限られたコートの広さをうまく使って相手を揺さぶったり、オープンスペースを作り出したりするのに戦い方があって、ラリーを続けながら追い込んでいく必要があります。

一本の会心のショットで1ポイントを奪ったとしても、それを続けていって1セット取れることはまずありません。相手がその戦い方に慣れて、対応するからです。だから今日、あなたのフォアハンドのクロスが絶好調だからと言ってそれだけを狙って打ったとしても必ずエースを奪って決まる、という意味ではないと思います。

ミスをしない程度にしっかり攻める、という「程度」とはどこを指すのか?そういう疑問が常に自分のテニスについて回ります。

こういう文章でいえることは、「できることまでしかできない」ということなんですが、それが問題なんですよね。思い切った決断をするよりも弱気な選択をしてしまうこともあるでしょうし、強気すぎてミスをしてしまうこともあったかと思います。

試合では何をやっても1ポイントずつしか動きませんから、失敗も込みで考え、このセット、あるいはこの試合を勝ち切るために必要な「使える武器」だけを集めておく、というような感じなんでしょうか。

 

 

 

そうすると、自分なりの「打ち方」がどれくらいの精度でどれほど信用があるか、ということを常に練習で計っておく必要があるかと思います。

上手でない、と思っている人は、練習する意味を「上達するため」に感じていると思いますが、十分にボールコントロールができて、自分なりのショットとは何かをイメージできる人は練習を「感覚の確認」に使っているものです。

常に使っているものなら、いつでも取り出せて整備も済んでいるような武器だと思います。常に選択しているショットなら、緊張しているときでも体が先に動くようにいつもの精度でショットを底に運んでくれますから、ラリーのペースを作るまでは相手の出方に注意しながら深く考えずに自分のショットでペースや感覚をつかんでいくべき。

相手のショットが打ち返しにくい、と思っているなら長いラリーをしても自分のペースになる前に相手にやられてしまうかもしれませんし、相手が思い切り打ってくるようでもなんとなく打ち返せる気がするときは相手のことは怖いと感じないはず。

コートの内側に踏み込んでいけるときは攻撃のチャンスになるだろうし、それを相手が打ったショットから判断できるときは、よく相手が見えています。

攻撃しなきゃ、と思って打って中に入ったらスピードのない中ロブに下がらされたりすると、そこで一気にリズムを失うこともあります。

そのショットを使うことで相手の返球リズムが生まれるわけですから、スピードがある人は速いテンポで、高いバウンドのスピンを使う人は相手がぐっと下がってペースが遅いラリーをするかもしれません。そのショットはどちらも相手が攻撃をうまくできないようにしていて、浅くでもなれば自分からコートの内側に入っていける、ということを想定したショットのはず。

打ち方をきれいにするために相手のリズムに巻き込まれる人もいれば、打ち方はバラバラに見えるような対応でも実はリズムが整っていたりすることもあります。

 

自分の放ったショットは、単に「次のショットへの布石」にすぎない場合のほうが多いかもしれません。

自分のリズムを守るために、相手のショットから見て自分のショットをどう使うか?自分なりの打ち方しか参考にならないはずだし、その次のショットへのイメージができるなら最低でも負けにくい感じになると思います。その次が攻撃を自信もってできるようなら決めて勝つこともできるんでしょう。

打ち返し方を考えるときに自分の打ち方で考えるし、打ち返した後のことは相手のイメージをしっかり持てるようにすること。

初めて会う人との試合だと、まず自分のポイントをしっかりとりながら相手に対応していく主題が決まって、それが固まってくるところで「戦略」がきまります。

カテゴリー: 打ち方オタク, 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:58 | コメントをどうぞ

錦織が強すぎて

昨日の金曜日は終日雨で自宅におりまして、そのおかげ?で楽天ジャパンオープンのテレビ観戦を最初っから最後まで。

準々決勝を4試合、こんなに一日中かぶりつきでみる事はなかったなぁ・・・WOWOWのおかげです、っていうか今年加入させてくれた奥さんには頭が上がりません(笑)。

シャポバロフの見事な逆転劇、さらにメドベージェフのゲームのうまさを堪能してこの日はデイセッションを終了し、お客さんを入れ替えてナイトセッションへ。

シャポバロフは粗かったところをラッキーもあって流れを引き寄せ、セカンドセットのタイブレークを制して勢いに乗りました。互いに集中力を切らさないグレートゲームでした。

メドベージェフが勝った試合は、ラオニッチって確かにこんな試合運び…だったような気がするけど以前に輪をかけて動きがのっそりしてます。タイミングの合うワンパンチ冴えは入ればスイッチが入って攻めに出る、というスタイルですが、メドベージェフのサーブに合わないんだかあんまり速いやつには手を出さないんだかで、互いにサービスゲームをテンポよくキープしていく形。だけどまあしっかりリターンから勝負を仕掛けていった形をずっとやり続けたメドベージェフの勝利、という感じでした。

空いた時間(デイ→ナイトの間)は錦織の2回戦、ペールとの試合を振り返り、第2セットだけ見て午後6時に。いよいよ始まります。

これを長く書いてもしょうがないんですけど、長記とかいてナガキとよむ、みたいな私の性格上、なんか書きたくなっちゃうんですよね。でも凄い試合だったから短くまとめちゃお。

錦織が終始圧倒した、そんな試合でした。最初のゲームはチチパスのサービスで始まったのですが、リターンをミスして取られたポイントはさておき、リターンの入ったポイントはいきなり全開で打っている印象でした。テンポが速く、しっかりコーナーへ追い込んでいくのは、火曜日にチチパスを生で見ていた私の想像よりもレベルが高い感じがしました。緊張もあるし、相手のショットに慣れていく、というのも最初のゲームはあるかと思いますが、錦織はサーブがそんなに早くないので、相手のリターンが良ければ先に手を出してくるのを許すようだときつくなるかな、と思っていたんです。

 

それが、最初のポイントからワイドにサービスエースで、1ポイントだけ許しましたがさくっとキープ。その辺からもう錦織劇場というか、錦織エクスプレスがスタートしていたんでしょう。

2012年だったか?錦織はまだそれほどランキングが高くなっていない時期に、10月のバーゼルの大会で準決勝に勝ち上がり、そこでジョコビッチとの初対戦に勝ちます。

「うおーう!錦織どうした!?そんなに強いの?」とフェレールを倒したりするのは見ていましたがジョコビッチに勝つとは、なんて思っていた私の衝撃は今でも忘れません。

そして決勝戦がフェデラーとの初対戦だったわけなんですが、これが圧倒されて負けるわけです。

フェデラーの展開の速さに、錦織が何かをしようとする前にディフェンスに回らされてアップアップする、そんな内容に終始した試合でした。スコアは2-6・1-6とかそんな感じだったような。

いま目の前で見ている錦織対チチパスも、そんな内容に見えました。チチパスが必死に食い下がろうにも追いつけない、そんなテニスでした。スコアは6-3・6-3でワンブレイク差での両セットでしたが、チチパスのサービスゲームには重厚なプレッシャーがかかっていました。

私がそのレベルに上がってきたヤングジェネレーションの選手だったとして、このブログを書いてるみたいな脳みそで試合してたとしたら、もう錦織が怖くて仕方ないんじゃないかと思います。

自分のコートがすごく広く感じるような、そして錦織選手が打ってくる球が追い付かせないぞ、っていう怒気をはらんだショットに見えるというか。。。なにしろものすごかった。

さあ、次はガスケです。ガスケは後ろに下がってプレーを創る、錦織が攻撃を無効化されるかのようなテニスをする、苦手なタイプ。しぶとく広く守りつつ、打ってくるショットが多彩で、隙を見せるとバックハンドで一閃されます。

昨今はネットにつくのに全く躊躇がないようですから、勝機は十分にあります。自分のリズムに持ち込んだ方がぐっと有利になる試合だと思いますが、常に前に踏み込んで早く攻めてくる錦織、後ろからリズムを作ってくるガスケの、どちらが相手に強いプレッシャーをかけ続けられるか、今日がすごく楽しみです。

カテゴリー: プロ選手オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:14 | コメントをどうぞ

今年もジャパンオープンを

火曜日のことですが、ことしもジャパンオープンテニスを観戦しに行くことができました。いつも招待してくださるお客さんには感謝です。ホントにたのしみで。。。

で、毎年火曜日に行くことになるのですが、今年が違ったのは、有明ではない会場でおこなわれた、ということですね。調布の飛田給駅、味の素スタジアムの隣にある、武蔵野の森スポーツプラザを会場にして、空調の利いたインドアハードコートの試合として観戦できました。

有明にはアウトコートがあって、広場でメーカーブースやキッチンカーを見て回る楽しみとともに、コートをめぐってダブルスを見たり、ランキングが高くなくてそんなに注目を浴びていない選手をオタクだから知ってるので見てみたりする楽しみがあったのですが、今年はアリーナ1と2との2面展開で、外のコートがありません。

指定の座席(4階席でした)にずっと居座っていられたのですが、これはこれ…というか、今年の火曜日のカードが?なのかわかりませんが、私にとってはたまらない好カードが見れて、やっぱり行ってよかったなぁと思っています。

到着は14時ころでしたので、ガスケの試合は見れませんでしたが、そのあとガスケはダブルスで見ることができました。今年は金髪ですよね!金髪にひげがすごく似合う。

で、到着した時のカードは、ワウリンカ対テイラー・フリッツ。ついたところでワウリンカの調子のよさが分かるような攻め方で、なにしろボールが浮かない。深いところにスパスパ入って常に優位に立てる展開でした。サーブもよければリターンもよくて、フリッツがかなりレベルの高い応酬を見せますがどうにもならん、という感じでしたね。

今日はもう木曜日なんですが、昨日そのワウリンカはシャポバロフに逆転負け。。。

それでも、ワタシ的には東京でワウリンカが勝つ試合を始めてみることができました。調子がいいときのワウリンカって、一目でわかるんだなぁっていうのがどれだけものすごいレベルなのか、生で見ることができたのは良かったです。私がみるとワウリンカって負けるんですよね。15年にジャパンオープン優勝してるんですけどね。。。(錦織がペールに負けてそのペールと決勝で当たって勝った)

 

そのあとはチリッチでした。お相手はマクラクラン勉と組んで全豪4強に入った時のペアである、ヤン=レナード・シュトルフ。

コイントスのときに、係の女性がネットのところにいて、ベンチからまずシュトルフが。

でけー。

そのあとがチリッチ。さらにでけー!198センチですからね。4階席からでもそのでかさがよくわかります。シュトルフも196くらいあるんじゃないですかね。(情報を見たら合ってました)

シュトルフは、マクラクランもそうですがダブルスでいろいろとペアを変えても強い選手、という印象ですが、今年のグランドスラムは全部に本選出場しています。予選なしだとしたら、ランキングは最低でも90台。それってかなり強いです。去年杉山が40位台行きましたけど、現在が110位台まで行ってるってことは、ある程度勝ち続けられないとキープできないわけですから。

とはいえ相手は第一シードのチリッチ。地力の差はあって当然でしょう。

ファーストセットはシュトルフが速い展開を仕掛けてプレッシャーをかけるも、ことごとく跳ね返すかそれ以上をお見舞いするチリッチが常に優位にいる状態での6-3。チリッチのレベルの高さ、それと初戦からしっかり集中して自分の流れを手放さない姿勢に感嘆の声が漏れます。

セカンドセットも最初のシュトルフのゲームをブレイクで入って、優位は揺るがないように見えました。しかし、その後もブレイクチャンスは訪れるものの、取り切れなくなっているうちに、シュトルフがリターンをミスらなくなり、タフなラリーがみられるようになってきました。シュトルフは前のセットから「無理打ち」しているようにすら見える果敢に強打するスタイルを変えず、とうとうここでチリッチにアジャストしてきた、ということなんでしょう。

5-4リードで迎えた、チリッチのサービングフォーザセットのゲームを、0-40からチリッチが落とします。流れはすでにシュトルフ。おそらく、流れの平均はゆっくりと4ゲームくらい前からシュトルフのほうに傾きかけていて、欲しかったポイントをしっかりとったとか、同時にリターンに手ごたえを感じ始めたとかで、ここで一気に変わったのでは。

セカンドセットは5-7で落とし、シュトルフのものに。

ファイナルセットも同じようにリードして迎えた5-4でキープに失敗したチリッチが、タイブレークまでいってなんと1-7で初戦敗退になりました。マッチポイントでのシュトルフのファーストが速すぎて見えないくらいだったのが、とても象徴的な逆転劇でした。

二つ前の列にいた、小さなかわいい赤ちゃんを抱っこしたご夫婦が、サインボールをゲットしていました。その後の赤ちゃんがご機嫌で、わかってんのかな。。っていう。。。

なにしろこの試合は面白かった。最初シュトルフは120%で打ってるようにすら見えて、「いつも以上」が出なければチリッチに勝てない!という態度と打球。セカンドセット以降、頻繁にではないがネットを取るとダブラーらしい鮮やかなボレーと詰め方で、ラリーを優位に展開できてきたのがうかがえました。ポイントは短いラリーになりがちでしたが、一本をしっかり打つ!という集中がものすごく高まったのが見えたのが、こちらも背中に汗をかくような思いでした。

それからその後のチチパスがやばかった!

すごくリズミカルでカッコいい!でまた片手バックハンドっていう。。。フレンチから注目を浴びる存在になった彼ですが、クレーコーターには見えないスピーディーなテニスと、バックハンドを狙われやすいのを逆に取れるタッチの良さとインテリジェンスがありましたね。相手をすごくよく見てるというか、わかっている。

今年は高い位置から、真横から感染する座席だったんですが、真横ってすごくワタシ的には珍しくて、新鮮でした。ボールのスピードがリアルに見えて、いつも以上に興奮しながら観戦していました。

ダニエル太郎ちゃんを、応援して盛り上げよう、と思うんですが、よいポイントの後にチチパスがさらにグレートなポイントで、太郎ちゃんのミスヒットでうなだれるような感じになると、そこから会場も波に乗れない。。。応援のしづらい?空気でした。私はいつも声を出したりしちゃうほうなんですが、以前に伊藤竜馬選手がワウリンカに勝った時や、アルマグロに勝った時は、有明が一体になって竜馬の応援だったような感じがあったんですが、アレの再現がしてみたかったですね。。。

 

最後に、私の座っていた席から、となりのアリーナ2コートがちょいちょい見えるんですが、ダブルスが始まって、見たかったチョン・ヒョン(前日に敗退)が見れたり、ダブルスのスーパースター(ワタシ的ですが)・クレシを見ることができました!

いやー。。。眼福。

なんだあのバックボレー。めちゃめちゃ反応速い。しかも形が全く崩れない。メドベージェフと組んで負けてしまいましたけど、たぶんメドベージェフのせい(笑)。

シュワルツマンはこのメドベージェフに負けてしまっていたのですが、これまたダブルスで見ることができました。去年は勝った試合を見れたんですが、この日はダブルスでも負けてしまいましたね。だけどアグレッシブによく動いていい試合だった!と思った後のクレシの動きでしたから、やっぱりスペシャリストはちがう。おっかな…っていうくらいネットでのプレッシャーがつよい。

目の前では太郎ちゃんが苦戦していたんですが、となりのクレシのプレーが見えると、感動で笑っちゃう私。。。

 

今年も堪能しました!よかった!

 

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:20 | コメントをどうぞ

肩甲骨の動きが悪くなってから

もう50歳も目前の私。45歳くらいからまず老眼に気付いて、それから疲れ?の回復にすごく時間がかかるようになって、とくに朝起きて2階から下りてくる時に股関節とヒザがギシギシして手すりにつかまって下りてくる感じ(笑)。

そんな風にしているうちに、左足の付け根の裏側、ハムストリングスの上の方っていうかお尻の下っていうかのあたりが伸びなくなって、前屈する時に痛む。たぶん坐骨神経痛?とかなんでしょう。それと去年の春に肩関節の腱をやっちゃって、鍵盤損傷と診断されました。

サーブが打てなくなる、という恐怖から、なんとかしてコーチとしての役割分くらいは形を保とうとしながらサーブの研究をもう一度やったり、お医者さんに勧められたほかの腱を強くするというトレーニングもちょいちょい意識的にやるようにしていて、とりあえずはデモンストレーションとか、お客さんと一緒にゲーム形式をするときなどは依然と同じ程度のサーブが打てています。

しかし肩の痛みは少なく感じているもののやはりあって、引っかかるというか詰まるというか、腕を上げるときに少しギシっとなるんです。上がってしまえば割と大丈夫なので、腕を先にあげておくフォームにしたりして何とかしています。

今年の春になって、ちょっとトレーナーさんに上半身をみてもらった際に、「ナガキさん、肩甲骨ぜんぜん動かないですね」って言われて「ああ、そうなのか」と改めて認識しちゃいました。

もう1年経っていたんですが、なんとかしちゃってるうちになんとかなっていた部分で自分でできるケアを怠っていたのかなぁと思いました。

肩甲骨は胴体とは直接結ばれていないので、肋骨の上をすべるように動くように出来ています。だから自重をつかって出来る範囲で方の周りのアウターの筋肉をほぐしたり、可動域の邪魔にならないようにストレッチしたりしてみるんですが、改めてそっち方向に痛みが出ないように気遣っていた1年分の凝り固まったものがあると、横っ腹から腰のあたりまで伸びるような気がします。

とはいえ、自分で改めてチェックすると、そういうことをやったとしても腕を上げるときに軽い痛みがあるので、それを嫌ってやっていくうちに、腕を上げておいた形からサーブのフォームに入る方がやりやすくなってきました。

ボール投げが上手く出来ないのは、私の利き腕じゃない方(左)もかなりひどいもんなんですが、肘の位置を高くして、釣り竿のようにしなりながら投げるとそこそこスナップまで繋げて動作できるようになります。

右手のようには動かしても力が乗せられず、速く腕を振ってもボールは力なくふわっと上がってしまいます。

これって要するに、女性の方とかジュニアの小さい子がサーブを打つ時に羽子板のような打ち方になってしまうのも、私の左手の時と同じってことなのかなと。

ボール投げのような動作になれていない、というのは、動きの面に注目するとスピネーション方向への動きが十分になされない、という意味かと思います。

これって上腕部分から方までを上手くひねるような形にして前腕や手首のスナップに繋がっていくようになるものなので、肩甲骨のあたりの動きから関連しているはず。

だから、そこの部分に負荷をかけない、肘を高くキープしておいて肘から先をしならせて強さを出す(絶対的なパワーは少なくなります)と、ラケットヘッドまでの動きの伝達の仕方さえわかってしまえば鋭い当たりのサーブは打てるんじゃないのかな、と思います。

動きに慣れてくればすこし動作する範囲を広げることで、要するに体がなじんでくれれば可動域も少し期待していいかな、という発展の仕方もあると思います。

トロフィーポーズで肘を90度に、というのは大事な項目なのかもしれませんが、そこまでの可動域がない場合にはそれよりも小さな角度で高めに肘を保っておくと打てるのかも。

 

先週くらいから、自分のその可動域に自信がなくなって、肘を上げたらちょっと安定するようになったので、やっぱりそうなんだろうなぁと思っています。

カテゴリー: 打ち方オタク, 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:22 | コメントをどうぞ

リターンの方が強い

一般クラスを見ているとか、ジュニアクラスの選手たちでないレベルの子たちの試合を見ていると、サービスゲームをキープするのは本当に難しいことだなぁと思います。

サービスゲームをいかにキープできるようになるか?というのはもしかしたら一般のテニスプレーヤーの大きな課題となるかもしれません。

 

一方で、リターンがそんなに得意でない、という人もけっこういます。

 

サーブを返球する時に、なにか特別なメンタルにでもなるっていう事でしょうか?

・・・なんて、まるで意味が分からない、という立場で書いているような文章ですが、リターンが不得意なのは私自身だったりしました。

私の場合、試合をして「うん、なんとかいける」って感じられる材料があればキュッと集中しやすかったりするんですが、その材料ってたぶん「サービスをちゃんと返球できること」だと思います。

まあそれはそれで置いておくことにしますが…

 

私はスクールではどちらかというと初心者のクラスよりも経験者のクラスの方が多く担当させてもらっているんですが、そうするとやっぱり最後にはゲーム形式やポイント形式で終わる事になります。

慣れれば慣れるほど、サーブを入れるのに苦労するサーバーに対して、リターンをどこにでも打っていいレシーバーの方が有利になってきます。

ダブルスで、サーブの後をステイする人だと、セカンドサーブになってリターンを強打されるともうどうしようもなくなることが多い。

 

ボールが深かったり、すごく強かったりすると、もうブロックするしかないので、相手がそのまま詰めてくるとか前衛さんが積極的にポーチに来るとかすると早速状況はヤバくなってきます。

かといって真っ向勝負のフルスイングをしてもそんなに鮮やかなカウンターが取れるってこともないんです。

 

サーバーは、シングルスでもそうなんですが、3球目のイメージをしっかり持つべきですね。相手が強めに打ってくるとか分かっているのなら対策のとりようもありそうなもんですし。突然の奇襲とかはやっぱりびっくりすると思いますけど、それって相手の方にもリスクはある。

「入れなきゃいけない」と思うボールほど、置きに行くような死んだボールになってしまうのも相手にとっては美味しいのかもしれません。そもそもリターンの強打だってけっこうリスキーな感じがすると思います。だけど「入れに来る」サーブが一番どの辺にどんなボールがわかって構えていられるショットですから、「よおし、打っちゃおう!」って気になるのもわかりますよね。

打ってくるのなら、ノーバウンドで返す、っていうのも策です。

ようするにサーブ&ボレーをしろってことなんですが、ボールが往復する時間の使い方が出来るようになってくれれば、早くて深い相手のショットが目の前でバウンドしてから返すよりも簡単に思えてくるようになるかもしれません。

これも、「3球目のイメージ」を工夫した結果、といえるかもしれません。

得意になったら常用するのもよし、相手のリズムを崩すための一手として取っておくのもよし。「苦手だからやらない」というのはすぐにばれてしまいますから、練習では普通にできるくらにしておく、っていうのも日々の練習を締めてくれる楽しいキーワードになるかもしれませんね。

リターンを自由に打たせない、ということが出来るか、リターンが何かしてきても対応できる、という所から考えないと、サービスゲームをキープする、というのはむつかしいことの一つになってくると思いますから、よく考えておきましょう!

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 16:55 | コメントをどうぞ

人によってちがう事

ボールを上手く打てるようになりたい、というのは一般テニスプレーヤーならほとんどの方がそう思うことだと思います。

ですが、県大会上位とかに入っている人たちは、おそらくボールなら普通に打てる、って感じていると思います。練習では感覚と実際のギャップを埋める事・・・イメージ通りのタッチでボールが打てれば狙った方へコントロールできる、という感覚を持っていると思います。

 

ボールが上手く打てるようになりたい、とは私自身が人一倍願っていたことでもあり、いまの研究というか、勉強のおおもとになっています。テニスコーチとしてのアイデンティティといっていい。

 

それで勉強しているうちに、ただ動作の解析が出来てそれの説明が出来ればテニスコーチが務まるのか、という所に疑問が出てきて、やっぱり知識だけがあっても使い方が分からないと役に立たないなぁとここ数年は痛感するばかり。

私がいくら勉強したことだからと言って「正しい打ち方というのは、こうです」って教え方をしても、おそらく少数の人にしか上手く伝わらない。それでその少数の人っていうのは、たぶんそれを言う前にほとんどできている人たち。

まあ実際には「正しい打ち方」なんていう一つの物は存在しないものなんですが。テニスはショットの多様性があってゲームが面白くなっていくスポーツ。トップスピンもスライスもドロップショットもフラットもあっていい。

 

だからプレーヤーによっては得意なショットや苦手なショットがあってよくて、もちろん得意を伸ばしたり、苦手を克服する喜びもあるでしょうし、活かし方で戦える部分もある。

そんな中で、何かにこだわりを持って指導法を見つけるのもコーチとしての道だったかもしれませんが、私は基礎ってなにか、を追求していくようになっていきました。

・ラケットとボールの衝突、という力学的な面

・筋肉や関節の役割や動きからみた、身体動作的な面

・個人や、レベルによってボールの見え方が違う、という時間や空間把握の面

・ラケットにボールが当たったのがわかる、という手のひらの感覚の面

大きく分けて、これら四つの分野にそれぞれの見方が出来ると、単純にラケットをどう扱ったらうまくなるのか、というだけでは生徒さんの悩みに答えたことにならないのではないか、という事に気が付きます。

一度のスイングで一度のインパクトがあり、それが打球という結果になって行くわけですから、これら4つの要素は全て同時に複合しあって絡んでいる要素なわけです。

動作の一つひとつを分けて説明してみようとトライしたこともありましたが、複雑すぎて意味がないやって気がついたり、そんなにゆっくり考えている暇はプレーヤーにはないってことにも気づいたりして勉強しても難しいものはむつかしく感じるままでした。

だけどできる人は簡単にこなすわけです。要するに一本のショットは一回スイングするだけなんですから、そうでないと難しいことは上手い人でも難しいことになってしまいますよね。

難しいんじゃなくて、慣れてしまえばいいんです。訓練して、出来る感覚がすぐに得られているのならハーフボレーでドロップショットとか、追い込まれてランニングアングルパスとかやろうと思って出来ると感じながら打つはずなんですね。それも一瞬の判断で体が反応します。

訓練する間は、ミスもたくさんすると思います。だけど感覚があるなら、やっぱりやってみる価値が上がっているわけですね。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:08 | コメントをどうぞ

ああ、フェデラー。。

今年の夏は、北半球が暑かったそうで、日本ばかりでなく世界の大陸の7割があるという北半球で異常気象的な暑さに見舞われたそうです。

私も今年の夏にはやられました。。。気温もさることながら、湿度が体にまとわりつくようで、どうにも逃げ場のない感があってきつかったです。

さて、全米オープンもそんな中で行われており、ヒートポリシーがあんなに適用されるGS大会もなかったんじゃないでしょうか。もともと全豪オープンがよく40度にもなる日があって聞くようになったヒートポリシーですが、熱中症で棄権する選手も多かったと聞きます。

4回戦ではフェデラーがミルマンに敗れる波乱があって世界中に衝撃が走ったとかっていうニュースを目にしました。

私の予想ではちょっと前に書いたかもしれませんが、今年のフェデラーは明らかに去年よりも劣る部分が目立っていて、この全米のタイトルからは遠い存在なんだろうと思っていました。

ウインブルドンのころから、その予兆?というか、明らかにロジャーらしからぬミスが目立ち、パスミスもあるし、バックハンドは浅くなるし、なによりリターンを返しあぐねているように見えたのがこれまでにないことでハラハラしながら見ていました。

準々決勝でアンダーソンにフルセットの11-13で敗れましたが、それをもってもフェデラーのゲームの進行のうまさだけが見えて、力が衰えたとしてもゲームを取る力が抜きに出ているので勝てるんだなぁと、その地力がどれだけのものか想像がつかないと思ったものです。

若いころのフェデラーはネコ科の動物のように静かに素早くしなやかで、タフなラリーを驚くべきショットで必ずものにするという印象があり、フットワークにも世界のトップとして誇るべきものがありました。

去年のフェデラーはそういった素早い身のこなし、というよりも確実に重たいボールを欲しいときに一本打てればラリーの主導権が手に入るかのようなうまさがありました。ラリーをしながらそういう一本を待つ我慢、そしてそれを打てた後の一気に畳みかける展開のうまさと速さで相手にまともなテニスをさせないうちに自分のポジションにボールを呼び寄せるように見えるプレーがおおくて、身体能力が落ちても神様のような力でゲームを支配しているかのようなプレーでした。

ウインブルドンのフェデラーには、去年と同じような魔法というかむしろ神様がそこにいるようなプレーを期待していたのですが、みるとリターンミスが増え、ネットを取る相手にバックハンドのパスミスが目立つようになっていました。キープする力がものすごく高いのでセットを取られないですが、相手を圧倒するというほどの圧力をそれほど感じなくなっているなぁと思っていました。

なんだかラケットを今年バージョンのサイドが白いプロスタッフにしてからショットのフィーリングが悪いような?ギリギリのアウトも増えてきて、それが全米に来てみれば去年までの黒いプロスタッフになっているじゃないですか。本人も異常に気付いて自力で修正できずに去年の感触に戻りたくなったのかと個人的には勘ぐってしまいました。

開幕前に若いヒッティングパートナー2人を相手にしている動画が公開されていたんですが、バックハンドの軌道が低くなってしまうためにネットミスや浅くなることが多くて、私の個人的な心配は増えるばかり。シンシナティの大会では決勝まで進んだものの、ジョコビッチのショットに反応が遅れるシーンもややあって、全米は苦しそうだなぁと思ってしまったんです。

 

 

それでも試合が始まれば余裕のある勝ち上がり。

 

4回戦でミルマンと当たると聞いても、「さすが第2シード、ドローに恵まれてる感じだなぁ」と思っていたんです。

じじつ、第1セットはミルマンを圧倒しているかのような、自在なゲームを進めてあっさり奪いました。・・・いや、見た目では、です。

そのセット、硬軟織り交ぜての多彩な攻撃、そしてネットに出てプレッシャーをかけるなどがうまくはまってミルマンがうまくプレーできていない感じ…という印象のセットではありましたが、実際には後半にはそういった多彩さにはミルマンは対応してきていて、結局はワンブレークでセットをものにした感じになりました。

2セット目になって、フェデラーはミルマンのまっすぐな重そうなサーブに対して一本置きに行くようなリターンが増え、ラリーの主導権をなかなかものにできなくなりました。

そしてあろうことか、フェデラーの最大の武器であるあの完璧にコントロールされたサービスがことごとく入らない。1stサービスがネットにばかり当たるどころか、ダブルフォルトも1ゲームの中に2度もする。そしてミルマンのリターンからストロークはさえてきて、結局ブレイクを許してしまいます。

その日底から仕事に出なきゃならなかったので映像で追うことはできませんでしたが、ほどなく結果を知ることになりました。2セット以降を全部落として4セットでフェデラーが敗退したニュースをみて、がっかりしたほうが先で驚くことはそれほどでもありませんでした。

もうダイジェストを見る気にもならず、私の中では優勝予想はナダル、ジョコビッチ、デルポトロ、チリッチあたりかなぁとなんとなくではありますが、顔が浮かんできました。

ドローはちゃんとは見ていなかったんです。

 

そしたら準々決勝に勝ち上がってきた錦織がチリッチと!

この試合は全部見ることができましたが、正直、途中眠気に勝てない時間帯もありました。。。しかし、フルセットで錦織がチリッチを破り、解説していた松岡修造さんが泣くのと同じく私も感動で涙が。。。

チリッチは去年のウインブルドンからGS決勝を二つ、経験していて調子のよさというか、自分のテニスの強さに気づいてものにしてきているという印象がありました。

くわえてハードコートでサーブ力があり、そしてリーチの広い強烈なリターンを持っています。ラリーの主導権を先に持てる武器を、彼は持っていると思うじゃないですか。

そんなイメージ映像をかき消すかのような錦織の鮮やかなゲーム。あいてのメンタルを手中に入れて戦っているかのようなポジショニングの操作、そしてダウンザラインの精度。

あらためて惚れ直しました。やっぱり錦織のテニスって魅力に満ち溢れている。

そのあとにジョコビッチにあたってストレートセットで対戦成績で14連敗となる敗戦を喫しましたが、テニスのレベルをできる限り上げてコートに立つ雄々しい姿はやっぱりカッコいい錦織でした。

ジョコビッチはもうだめですね、アレです。無敵。

ジョコビッチ的に苦手なタイプの選手っていると思うんです。いちばんはワウリンカ。やっぱり重要な大会の決勝で全部勝っているし、その前にも当たれば死闘を演じることになるタフな相手だと思っていると思います。

勝てはしませんでしたが、ミルマンの演じていた長いラリーもたぶんあまり好きじゃないでしょう。シモンを相手にミスをしまくった16年の全豪も記憶にあるので、ジョコビッチのショットにきっちりタメを作って売ってくる選手のことはちょっと苦手、というか嫌いなのでしょう。

ただ、彼らはジョコビッチの苦手なラリーまではできてもその上のギアがないためにジョコビッチが崩れてくれなければ勝ちきるまでは結構大きな壁があるように思えます。ワウリンカはそれを持っているといえると思いますが、それならガスケそうなんじゃね?と思いましたがそうでもないんですよね。

 

で、個人的には錦織にもそういう、ワウリンカみたいなテニスを?と思うこともあるんですが、自分のリズムでできないテニスほど上手くできない試合もないでしょうから、それも無理なんじゃないかと思います。

ラリーであるていど手ごたえを感じていて、打ち勝ってみたい、と思っている強い相手に、遅いリズム、弱い球、遅い球を使う、っていうのが甘い球を好き勝手打たれると思っちゃいますよね。恐ろしくてできない。

戦略的には違うかもしれませんが、ラリーのリズムってフェデラーと錦織ってハイテンポで似ているところがあると思うんですよね。

それと、油断をするとすぐに厳しいところに打ってきて攻めてくる、っていう油断のできなさ。

そういったプレッシャーを撥ね退けるテニスの仕方をジョコビッチは手に入れているんだと思います。フェデラーが神なら、ジョコビッチは悪魔に魂でも打ったのか?っていうくらいに。。。

 

ああもう1時間も書いてる。。。もう寝ます。おやすみなさい!

カテゴリー: プロ選手オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 00:44 | コメントをどうぞ

「ひねる」はけっこう使う

ラケットを引きながら、あるいは振り出しながら、という動きをしている最中って、腕を伸ばしっぱなしにすると、重たくて動作が遅くなります。

支点からの動かすものまでの距離が遠いほど、トルクが必要になって重たくなります。自転車の重たいギアでは速く走れて、軽いギアでは坂道もスイスイっていうのがそのトルクの働きの理屈です。

早い動作をする時に、関節を上手く使って素早さをものにしたり重くしてい力を上げたりする、という事があります。

テイクバックでは後ろから勢いを付けてフォワードスイングにつなげる、という事を単純に理解すると「二度引き」する方がボールとリズムが合うような気がします。

実際には期待しているようなバウンドをしない、なんてことがあるし、ボールにタイミングだけを合わせる様ではコントロールの精度がでないので、二度引きはドンピシャのタイミングになることもありますがやはり安定しないものです。

より早い段階からフォワードスイングでボールを狙い通りに捉えるための準備をし、飛球に備えて合わせられるようにしながらもスイングを完了させるようにします。

効率よくストロークの為のテイクバックをするなら、面を外向きにひねるようにしながらテイクバックすべきですが、この時にもお腹の前にスイングのエリアを作る形にするとか、同時にボールを呼び込むためのエリアとして動きとボールを合わせるリズムを作ります。

先日はシングルススティックをつかって「綱引き」のような格好であるお客様に試してもらったのですが、テイクバックをラケットヘッドを後ろの方にくるっと手首で返してしまうだけで腰のターンが出来ない感じでした。

腕もラケットも重さがあるわけですし、素早く動くには大きなパワーが引き出しやすい形である方がいろいろ融通が利くので、その「綱引き」の形になれば下半身もしっかりさせるのがイメージしやすいかと思ってそうしたわけです。

それで、重心を落として引く際に、スティックを私の方でこのくらい、という感じでひねってあげたら、そのままフォアハンドの準備に近い形になりました。

その段階でお客様の方も「あっ」と気が付いたようで、じゃあその形になってボールを打ってみましょう、といって球出しのボールを打ってもらいました。

最初のうちはパワーが予想以上に出てどこを制御するか時間が掛かりましたが、結果的には5球目くらいからはかなり当たりの良いトップスピンを打つようになりましたから、自分の準備が確実に打点を捉えられる形になったと感じたのでしょう。

えてしてサーブやボレーでもそのような要素は少なからずあって、そこの動きが自然にできる人はコーチのデモンストレーションを見ただけで真似ができ、そうでもない人ってそこんところの形になる方法を簡単に紹介してあげてから少し自由に打たせてあげる中で気づいてもらえることがあると思います。

動作の中に「ひねる」というのは意識しないでやるものでもあると思うんですが、意識しないと使わない、というようではやっぱりよくなかったりもするものなんですね。

 

再認識しました。

 

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 08:49 | コメントをどうぞ