片手バックハンドを「引き手」で考える

前回のブログ記事の続きです。

写真を撮れそうな機会がちょっとなく、野球で検索して写真を拝借しました。

テニスとはスイングの型が違いますが、ボールにパワーをぶつける、という要素は共通のものがあるわけです。

form01クリックで拡大して下さい。

この画像でいう右手は押し手で、肘をたたんで腕は打点にはやく到達しても、ヘッドは遅れてパワーをため込みます。手首を支点に腕からの運動エネルギーがバットに伝わると、スイングのパワーは打点に集中させられるようになります。

野球の打ち方だと、このままボールの中心よりもやや下側にバットの芯が入ることが理想。テニスのトップスピンとは違いますし、大人の硬式野球だとバットが1kgくらいあるらしいですから、そうしないとどこかに余計な力を使ってスイングのベクトルと打球のベクトルが合わなくなる。

テニスのラケットの動きもそういうところから、テニス用の軌道を描く必要がありますが、力の伝達としては基本、そういう要素が必要になります。

さて、左手、つまり引き手の方にも注目してみましょう。このスイングでは肘が伸びきって、押し手側のコントロールに「物差し」の役割のようなことをやってアシストしています。

インパクトでは両腕を打点でのブロックのような形としてバットを後ろから支える形になります。これは止めて考える形ではなく、ヘッドの動きがトップスピードになる位置での形を再現するための形です。

その後、ヘッドが走っていきますから、フィニッシュに向けてはこんな風に。

takebat_article241これもクリックで拡大

急に右バッターになりましたが、押し手側が引き手側の上にぐるっと回ります。スイングのスタート時点で肘をたたむようにしてそのルートを通りやすくなっていますし、バットのような重たいものを両手で持てば、野球のスイングがうまくなくてもカタチ的にはこうなるでしょう。

引き手側は、手のひらを上に向けるようにして肘を返しています。これは肘がお腹に近くないと右手が離れて行ってしまうからで、現実野球のフォームの中ではスイングの終わりに押手側を離すケースもあります。

両手で持てば、引き手側はその回外(スピネーション=回外及び外旋)の動きは意識されていないと思いますが、片手でバックハンドを打つとなれば、そういう動きを促してもよい?(筋力を使って=手首を上手く使って・・・という意味ではなく)でしょう。

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手のひらが上向きで終わるような形なわけです。

スイング中にはプロネーションした腕がスピネーションを行いながら振られてくることで大きなスイング軌道を描けるようになります。

グリップをやや厚めに握れば、その動きがあっても打点付近での面維持が可能になります。

手首というか、手のひらの中に支点があって、ヘッドの動きが感じられるようなら、面の維持をしながらそれが出来る握り方を調整してみましょう。

テイクバックというか、バックスイングを大きくとってスイングエリアを広げられるようなら、スピン軌道のスイングや、フラット軌道のスイングなどを、スイングスタートの位置を変える事で変化させられるようになります。

打点でのラケットの動きが出来るのなら、そこに合わせて打点の範囲をある程度持てるようになります。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 10:44 | コメントをどうぞ

片手バックハンドはフォアハンドの理屈にあわないこともある

ラケットとボールの関係、っていう事で注目する事で、フォアハンドで出来るインパクトの理屈が、片手バックのストロークでは理屈に合わないことがある、ってことが分かりました。

いままでわかってなかったんかい、っていうツッコミ、アリですね。わかってなかった。。。

例えば、フォアハンドストロークでトップスピンを打つ場合に、手首は後屈します。それが、前から来る衝撃を受け止める形だからです。

理由というか、その他にも後屈する事でよいことがいっぱいあります。ラケットヘッドが手首のスイングよりもやや遅れてくることでヘッドのパンチ力が上がるし、斜めに打点に侵入してくることは回転がかかるっていう事にもなります。スイング中に面を維持しやすいというメリットもあります。なにしろフォアハンドストロークでトップスピンを打つには、グリップは厚いほうがよく、そのせいでできる、手首とラケットのなす角は重要な要素を握っています。

そもそも「厚い」という表現自体がそういうことをすべて示唆しているもので、打点を前にとっても面が正面向きになるくらいの手首の角度が必要になります。パワーもスピンもそれで同時に得られる。

 

それが、バックハンド(シングルハンド)ストロークに当てはめるとどうでしょうか。

手出し送球の簡単なボールを打つには、同じように出来るものなんですね。理屈にかなう部分を認めます。

だってラケットとボールの関係は、フォアハンドと同じですから。腕はラケットを後ろから支える形で、手首とラケットのなす角は打点にスイングを斜めから侵入させることになります。

打点を止まったシーンとして瞬間的にとらえられるなら、それで同じような球質のショットを望めるかと思いますが、試合とか真剣なラリーで動きの中でそれを再現し続けていくには、フォアよりもバックの方がむつかしく感じることが多いはず。

フォアハンドは両腕をひらいて、左手と右手の間という「腹の前」の空間でボールを感じることが出来ます。スイングエリアとして最も扱いやすい(作業性も視認性もよい)ところでインパクトをイメージし、実践できるわけです。

片手バックは、そのエリアの外側(いうなれば外壁)に合わせたような感覚になるはずなので、ライジングでとらえなければならない時とか、打点が高くなった時にフォアハンドだったらどうにかなるものが片手バックだとものすごくむつかしく感じます。

フォアハンドストロークで言うところの「打点でボールを押し出すように」が実感できている人が、バックハンドを片手で打つときに同じような力が入るところが見つからないことがあると思います。

ラケットの芯を食っていれば、そんなに大差ない感じになる事もありますが、感覚的にむつかしい「エリアの外側」に打点を求めている以上、フォアハンド並みの感覚になる事はないんじゃないかと思います。

 

dimitlov backこの終わり方。後ろから”押してる”んじゃないですよね

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この写真はたまたまそう見えるだけの角度かもしれませんけど、スイングには野球のバットを振るスイングの、「押し手」と「引き手」とがあるわけです。

全てがテニスに当てはまるわけではないですが、押し手が効率の良いスイングをしていると同時に、引き手側はヘッドを前に出す方向へ動かざるを得ません。

両手でバットを振って、押し手と引き手それぞれで片手でスイングをしてみる。

それぞれ、ヘッドスピードが最大になるポイントが違うはずです。肩幅分だけバックハンド(引き手側)が前に出る。

両手で持ってスイングするところにそのポイントを合わせて振ることも出来るはず。だって両手で持ってバランスよく振っている訳ですから。

そうすると、ちょっと無理やり感もでますが、腕を前に出さずにヘッドを前に出すような格好で、押して側のアシストをするような形でも振れることが分かります。

それが一番いいスイングじゃない。けど、面の維持にはしやすい位置でもあります。食い込まれそうな時とか、スピンの量を増やしたいときにはそこまでインパクトのエリアを作ってもよさそう。

グリップを厚く握れば、手首とラケットのなす角は確保できますから、後ろから押す形で打つ事も出来ますし、手首から先のヘッドを先行させるようなスイングをしたからこそ、上のディミトロフのようなフィニッシュにもなりそうです。

レンドルとか、サンプラスはこのスイングのフィニッシュとは違いましたよね。今の片手バックの選手はほぼみんなこういうフィニッシュ。

こんど写真撮ってもう一回説明に挑戦してみたいと思います。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:26 | コメントをどうぞ

打点についての最もシンプルな答え

研究し続けてきて、苦節20余年。。。もう30年にちかづいてます。

テニスが好きで、うまくなりたいと思っている自分自身がコーチの仕事が出来ていて、自分よりもうまい人がいるんだから、少しでもエキスを分けてもらおうと思っていたので、打ち方の研究はずうっとしていました。

打ち方って身体をひねりなさいとか腰を使えとか膝を曲げろとか、手首はどうだとか脇を空けるなとか、だって身体回さないといけないのに、回し過ぎると開いてるって言われるんですよ?そのさじ加減はどうすりゃいいの?出来る人はわかってるけど、うまくいかない人にどうやって言ってあげればいいの?っていうのがとても複雑なことに思えて、人によって変えてあげればいいや、その分自分は出来るだけどんな人にでも答えが用意できるようにしておこう、ってなってきたころが、このブログを始めたころです。(旧ブログもあるので、2007年ころ)

それで、何度か行き当たって結局はそうだよな、と思っても打ち方自体は人によってさまざま。打ち方自体が似たような癖を持っていても、プレーヤーの内部感覚は聞いてみるとやっぱり同じことはないものです。コーチとしてはそれをどうすればいいのかってことに悩んでまたむつかしい道の方へ入っていったりしていました。

でも結局、打点をしっかりしようってことですよね。振り方をちゃんとすればボールがちゃんとなる、っていう見方もありますけど、イメージしたとおりにラケットが当てられているのなら、そこそこ狙い通りのボールを打ち返せているはずなので、当て方の分かっているスイングをしている人の方が正解に近い所にいるわけです。

スイングの仕方に悩みながら当たったラケットの感触を確かめてみるのは練習法であって、実践のコートでそれをやっていたら誰と試合しているのか良く分からない状態なわけですし。

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スピンと、スライス。この二つは当て方として両方手に入れておいた方が良いでしょう。

何しろ、スイングの形そのものは同じ型から出ています。使うところが違うだけ。むつかしくはありません。

トップスピンは下から上、スライスは上から下、なんて言われていますが、この両方の写真を見れば、両方とも上からラケット出てますよね?

今日はちょっと細かい解説は省きますが、トップスピンを打つときの打点は、スイングの中で言えば、プロネーションが使えるところです。自然にヘッドが変えるはずの場所がありますね?

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振り始めの高さと振り終わりの高さを写真のように同じくらいにするには、このスイング(振り子運動)の下端でラケットヘッドは腕よりも速く動き、手首を追い越していきます。その時に腕の関節は手首がひっくり返ったような動きをするわけですが、その動きがつまり、ラケットのヘッドスピードが出る部分。

その動きが出来るときに面が向くようにするには、厚く握り替えてあげればよく、多少スナッピーな動きをしても面の向きを維持している事が出来ます。

そこだけがトップスピンのコントロールが出来る打点の位置で、それ以外はスライス面でコントロールができるエリアがあります。

手首をひねるような動きをしなければ、スイング中の面の向きは維持できるので、向きがわかるならそのままぎゅっと握ってブロックすることが出来ます。

ブロックしながら狙った高さに軌道を作るようにするスイングが出来れば、その時にはスライスになっているはずなので、これでトップスピンとスライスを両方できることになります。

 

意図的に使い分けるには、そういった(自然に)対応していたものが、事前にわかるようになるっていうことです。

このバウンドだったら、うまく手首が先に入ってスピンでしっかり打てそうだ、とか慌てて下がるよりも面を上手く入れれば軸を崩さずにスライス面で対応が利くだろうとかっていう想像がつくってこと。

経験則から得たものを自分でコントロールできるようになるってことですね。

だから、相手が打ったショットがどんなボールなのかは、すぐにわかるようにしましょう。高いのか低いのか、速いのか遅いのか、トップスピンかスライスか、浅いのか深いのか…見たらすぐに体が反応できるようにするってことが「構え」ですね。

 

見て考えてから動くと遅くなります。

みて、動いちゃってからの方が時間がありますから、その時にできそうなことが見えてくるでしょうし、そこで思いつくことは出来る確率が高いものです。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:14 | コメントをどうぞ

メンタルだけって鍛えられない

メンタルは弱くて弱くて、自分でもイヤになっちゃうくらいでした。

いまだに試合はコーチ同士をお客さんに観てもらうようなイベントでも、自分ひとりで県の大会に出るときでも緊張します。試合前はおしっこが近くなるし、手のひらは汗でべっとり。

不安になるのは、自信や期待の裏返しだと思っています。その上に立ってみないとグラグラしたままで試合内容もよく思い出せないようなゲームをしたりします。

心技体ってよく言いますが、充実している時ほどすべてが揃ったような感じがしますよね。だけど、試合を通じて最初から最後までいい時ってそうないです。

勝っていても、勝ち切ろうとするときほど失敗したくなくて、緊張する。

負けていても、次のポイントこそ取らなければと硬くなるものでした。

メンタルトレーニングとかは、もちろんやっておいた方がいいでしょう。但しそれは、そういうシチュエーションを想起しておいてのモノでないと、メンタルだけを鍛えておいて、身体が試合の現場でついてこない、なんてことも起こります。心技体のどれかが脱落している事もある、っていうか、全てがそろうってことを意図的にコントロール出来たことなんて、自分ではありません。

うまくスイッチが入ったことはあるし、そういう状態の事って覚えていたりします。むしろ試合中の方が偏ったような集中の仕方をしていたような記憶があって、あとから思い起こせばそれがすべてポイントを取るための方向に向けられていたってことに気づくくらい。プレー中は必死で、自分のボールはコントロールしたいし、相手のショットは読めるか、食らいつけるかして負けたくないし勝ちたいもの。

 

 

ブログ上でもなんどか紹介したことがありますが、そういうシチュエーションにちかい状況でボールを追える練習がふたつ。

①おとこじゅく(漢塾)
これは体育会出身の先輩から教わったもので、2対1のポイント戦です。レベルによって、2はダブルスコート(ふたりで一面っていう意味)、1はシングルスコートを守るというルールだったり、双方シングルスコートを守るというやり方にすることもあります。

2人対1人で、1人のほうのプレーヤーがポイントを「10」背負ってスタートします。ポイントが取れれば数は減り、取られると増えていきます。ゼロにすれば1のプレーヤーが勝って終了。増え続けて30までいくとギブアップ。というゲーム。

1のプレーヤーを鍛えるという練習ですから、相手が二人いる状況って、どっちに打っても人がいるので自分がいい球をいいコースに打ったからといって決まることは少ないです。だけど甘い球を送ったらそこで相手に攻められちゃいますから、クオリティの高い球を狙ったコースに打ち続けられないと、先に攻め込まれて負けてしまう。かといって全力で強いボールをそうそう何本も連続でミスなく打てるってこともないですね。相手に遠い所に切り返されたり、ロブでリズムを崩され時間を作られたりしたときに、ミスをさせられることもあります。

打ち続けながらミスを回避する事と、打ってもどうせ決まらない、ってことがセットになっていますから、抜いたショットを使うときにはドロップショットとか短めのスライスとかを混ぜて相手を崩せないと、ただの甘い球になってしまいます。戦略的な意図が無い球は使えません。

さらに、ノータッチエースは2点。1のプレーヤーが取れれば一気に2ポイント減ります。しかし振り回されて取れないでいると数はどんどん倍加していきます。

調子よく相手のミスを誘ってポイントが2とか1、とかまで減ってきたときにミスを連発すれば、もう4とかになっちゃいます。見えていたゴールがすごく遠くなった気になります。実際に試合でもマッチポイントなのに取れないでジュースになると、あと一点だったのが2点連続で取れないと勝てない状況になるのと似ていますね。このポイントは是が非でもほしい!ってなった時に、どう工夫するか、相手の得意を出させずに、自分のもっているショットでいかにミスなくとり切れるかは最大の集中力を要します。

テニスは連続してポイントを取ることが出来ればつよい、というゲームの性質を持っていますから、そこを突いたとても鍛えられる練習だと思っています。

その②3点連続で取らないと終わらない

これは、シングルスとかダブルスで、実際にゲームをするように対峙します。
サーバーを決めて、3ポイント連続でとらないと交代できないようにするルールで、2ポイント取ったのにそのあと1点返されたら、サーバーのポイントはゼロにもどり、相手に1が付きます。相手はもう一点そこでとれれば、逆にリーチ。

ポイントを取れた時にはそこで点が入りますが、取られるとゼロに戻るルールは、連続でポイントを取ることで、良い集中で一点とれたとしても、もう一点を更に取るには更に高い集中が必要になるってことを思い知らされます。相手の事を思ったように出来るなんてことは神様じゃないのでそうそうできませんから、まずは自分がミスらずにやり切れる事と、隙があったら攻めることがカギになります。攻めるのは強く打つ事だけじゃないですね。走らせたり、下がらせたり、オープンスペースを作ったりすることで優位に展開する事です。

ポイントを取ったら、そのまま逃げ切る為の足場をつくるような気持ちになりますし、ポイントを取られたら、弱気になってる場合じゃなく自分を奮い立たせて挑戦者になるべきです。そのために一本目のショット(サーブとかリターン)をどうすべきか、それを次のショットにどうつなげて考えるかってことを出来ずにいると、決められるシーンだと思って思い切り打ってミスして後悔します。

空いてるところを見つけて思い切り打ってそのまま決められるんなら、誰も苦労はしません。その時にミスをしたり甘く入ったりするものなんです。あるいは打っても読まれていて逆襲されるなんてことだってある。相手だって必死なんですから、ポイントを簡単に考えていては出来ません。

双方とも、「もうポイントを落とすことは許されない」と思っているのですが、勝っている方の心理と追いかけている方の心理では違うことがわかると思います。

試合中にはそれが目まぐるしく入れ替わって心を揺さぶってきます。2-4で負けているけど、今のポイントは30-0だったら、このまま勝ち切ってキープする事を考えなければなりません。そしてその次のゲームこそブレイクを狙う為にあっさり挑戦者として一ポイント目からタフに戦う宣言を自分に言い聞かせて臨まなければなりません。

ポイントごとに次のポイントを取ったらどうか、取られたらどうか、というシミュレーションをするくらいのつもりがないと、どこでどういう集中をしたらいいのかも分からずがむしゃらなポイントをするだけになります。

自分だけがガムシャラで、相手が冷静にポイントを作ってきたら、知らないうちに連続でとられてプレッシャーを感じさせられているかもしれません。

音もなく、知らないうちにかかっているのがプレッシャーですから、毎回向き合っていけるようにしないと、自信のない人はいつまでもそのままかもしれませんね。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:46 | コメントをどうぞ

「ガスケ計画」が他人様をすくう

ここのところ続き物みたいになっていますが、グリップエンドを大きくした加工のあと、自分の握り方に変化が出て(ラケットのハンドル部分の形状変化による不可抗力)、色々と気づく事もありまして、生徒さんで気になった人に私のラケットを渡し、「これでちょっと打ってみて」と。

サーブだったり、フォアハンドストロークだったり、ボレーの人もいましたけど、私のラケットにするとヘッドの動きがよくなって、当たりが良くなります。

当たりが良ければ感覚も良くなるのでしょう。コントロールも良くなります。

さいしょは、これを持ったらそういうラケットの動きが握りの中で把握しやすくなるんじゃないかな、っていう「疑い」に近い期待で生徒さんにそのラケットを貸したんですが、狙い通りの効果があって、しかもすぐに出る。

一人の生徒さんなんか、そのレッスンの時間中は自分のラケットに戻れなくなってしまって、私がもう一本のラケットをとりにいく、なんてこともありました。

 

うーむ。

 

小指側の握りがあまいとか、そんなに握らなくてもいいと思ったままこれまでテニスをしてきたとか、小指側がきちんと握れていないことが私の目に留まると、ワタシのラケットをつかってみて、という事になる傾向がわかってきました。

小学生のジュニアでも、305gある私のラケットで打つと調子が上がる子もいたりして、考えさせられました。

 

元の発想は、野球のバット。テニスのラケットよりもかなり重たいものです。小学生でもチームに入ってやる子は、こういう重たいバットをしっかり振っていますよね。

重たいものをしっかり振れるからこそ、握りや下半身、腰の動きなどに力を借りながらでないと出来ない事を体験しているのでしょう。その恩恵で調和のとれた動きが作られます。身体との協調した動きが一つのスイングになる。

テニスの場合はいちいち止まってしっかり腰を据えないと打てません、じゃ試合にならない事もあるので、ラケットは軽くできていますが、初心者の負荷を減らして導入が楽になる部分はわかるけど、握りが甘くなってもラケットが軽いので気づかないってことにもなりますね。

野球は空振りしても3回じゃなければ打席に残っていられるわけだし、ゴルフなんかも練習だったら空振りしてもまだそこにボールが残っているので取りに行かなくていい。

テニスは空振りがいちばん許されない状況にあるスポーツですかね。だからラケットは扱いやすい重さで面もでかい。適度な長さで、むつかしさもあるけど不可能そうなことは感じない。っていうのがテニスの道具なんでしょうか。

 

脱線しましたが、野球のバットにはグリップエンドがポコッと大きくあって、すっぽ抜けていかないようになっています。

ボールは遠くへ強く飛ばせるほうが良いので、ヘッドを走らせるのに、スイング中に握っている手の下でグリップ部分はグリンとまわる格好になります。

その、簡単にパワーを取り出すメカニズムが欲しかった。

私のスイングでも効果が出ていて、回転量が上がりました。スピードは当初落ちましたが、ラケットの感覚に慣れたら、戻せたように思います。というか、コントロールしきれないほど速い球は打ちたくもないので、そこは可不可なしってとこでしょうか。

ストロークではエンドの方からぶつけに行くようなスイングから綺麗にヘッドが回り、ボレーでは支えのしっかりしたヘッドの立った形でとれます。サーブはスイングに対して長さが抵抗になっていたものが、軽くなって楽になりました。

恩恵だらけ。戻れません。

暑くて汗をかくので、ドライグリップを一本もらい、試しています。ルキシロンの「エリートドライ」汗をかかないとウェットタイプに比べて滑る感じがしますが、たぶんこの商品丈夫で良い品ですね。持った瞬間から信頼感がある。しっかりしてるっていうか?

売れてるみたいですが、納得です。夏の間はこっちにしちゃうかも。

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 10:18 | コメントをどうぞ

ラケットが軽く感じる

前回書いたように、私のラケットはグリップエンドを大きくするようにして、「ガスケ計画」がスタートしています。

簡単なレビューみたいなものも前回の記事に書きましたが、続きというか、その後です。(同じじゃん)

自慢げに人に見せると、興味がある人も結構いるし、先にやってる人もいます。

元はといえば、私がラケットをすこし長く持つようにしてきた、という経緯があります。もともとスライスしか打たない打法でやってきた若い頃の癖で、グリップが薄い。

手のひらの「ヒール・パッド」(小指側の下の部分)がグリップエンドの方に当たってくれるおかげで、持っているだけでヘッドが立ちやすいようになる、というのが薄いグリップに期待されることです。

トップスピンを打てるように、と導入時期がけっこう長かったのは、その握りの癖で、ラケット面の角度を変えてもヘッドが立ってしまう為にスピンが思うようにかかりませんでした。回転の方向はドライブ方向でも、回転数が少ない球だったり、軌道を上げたかったのに上がらなかったりしていて、思うようには打てていませんでした。

フェデラーは握りが薄い、と聞いたのと、スピンの量はナダルの次くらいある(ホントはそのほかの選手のデータが全部あるわけではない中の情報だったんだけど)、っていう事がわかって、薄いグリップでなんでスピンが強くかかるのか?

と思って観察してみたら、ヘッドはすごくよく動いている。手首はインパクトの時に後屈して厚い形でとらえている。手首がすごく柔らかいのか?と思って改めて自分を見直すと、握り方が違う。手のひらの中にグリップエンドがすっぽり入っちゃってるんですね。要するにヒールパッドがグリップエンドに当たってヘッドが立つ、という項目の、ヒールパッドに当たらないように持つ事で薄いグリップでも手首が自由に使える(薄いグリップならではの制約がなくなる)ってことだったんです。

 

そのころから、グリップの握り方に名称を付ける事の是非を考えてしまうくらい、人によって握り方は違うものだなぁと思うようになりました。

ラケットを長く持てば、そのぶん重たく感じるもので、自分ではそんなにできないなぁ、と思いながら、ヘッドが動くように握りを変えていく事になっていきます。それが5年くらい前でしょうか。。。

で徐々に長く持つような感じになってしまっていて、今年3月に肩を痛めてサーブで腕を上げるのがしんどくなってきたっていう事でまた見直しているんです。

 

短く切ったラケットを作って、握り方を変えずに重さを感じにくいようにしようという試みは2度ほど試しましたが、いい感触にはなりませんでした。違和感とパワーが無くなった…?というかどこかへ抜けてしまっているような感じ。自分には合いませんでした。

 

それで、先週のおわりに、急に思いついたのが、グリップエンド肥大化計画、通称「ガスケ計画」でした(笑)。

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まあ、これです。

以前はエンドが太くなると小指がうまく巻けなくて、しっかり握れないだろうなと思っていたのですが、今回はそのくびれの部分に持ち方を持ってくることで短めに持てるようになるだろうと思っていたので、それまでの自分の考えを覆した形になっての実験。

野球のバットのグリップエンドが大きいのも、振ってヘッドがぐるっと出ていく感じがわかってとてもコントロールが出来そうな感じに思っていたので、それもやってみようと。

最近は握り方とスイングの方向がとても一致してきている感じがするのものですから、そういうことをやって体格が小さくてもパワーのあるショットに挑戦しようって感じなんです。

 

短く持てば、以前に短く切ったラケットのようにパワーが無くなると思っていました。

 

だけど今回は、エンドの動きでヘッドの動きが把握できるような感じなので、短く持った時よりもフェースというかヘッドというか?打点でラケットをぶつけるようにしても大丈夫な感じになってきました。

ヘッドの動きや方向がよくわかるので、スピンの方向や量についてもコントロールが効く感じがします。いままで打てなかったヘビースピン的な感じに打てる感じもします。まあいつもではないですが。

エンド方向に重みが付いたことで、ヘッドが軽くなり、振り回しやすくなった分、そういった回転の効果などもあって、思い切ったショットが打てるようになりました。

とくにバックハンドの感触がいいですね。

期待されるのは、バックへ来る強いサーブを、ドライブかフラットの面で強めにブロックできるようになるかどうか、というところです。

まだそんなにその機会が無いのでアレなんですが、期待したい所ですね。

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:18 | コメントをどうぞ

ガスケ計画!

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R・ガスケのラケット。写真ちっさ〜

この人のグリップエンドは野球のバットのエンドみたいになってるのは有名ですね。

最初見たときは「ありえないべ…あれでどうやって握ってんだろ」って思っていました。

ホンモノの写真も拾ってきました。

RichardGasquetRacket01これは拡大できるかな

レザーが巻いてあんですけど、シワにならずにこんなにどうやって上手く巻けるんだろう。蒸気とか当ててふやかしてんのかな。

 

 

 

最近、バットを振ると体を中心に腕を振ることの説明がわかりやすくて、木のバット(子供用)とプラスチックのおもちゃのバットに布をつけて旗のようにして、抵抗のあるものに対してどこに力を入れるかわかる教材にしています。

そのご縁(?意味不明)かどうか、自分のラケットもバットのようにスルンと振れないかな…とずっと考えていました。その時からこのグリップエンドにして見たらどうだろうっていうことも考えていましたが。。。

改めてホンモノを見ると、こんなに極端でなくても良さそうですね。

 

肩を痛めてから、サーブで自分のラケットがもっと短くても良いな、と思い始めていました。長さという抵抗が、ラケット自体の自重よりも気になってきていて、振ったときにうまくヘッドが出てこないというか、肩を少し引っ張られるのが痛いし怖いので、もっとコンパクトに出てくるようにするには、軽いラケットにするよりも重たいまま短いってのもいいんじゃないかと思っていました。

 

今は使わなくなったマンティスを、実際に短く切ってみたりしたんですが、やはりパワーがぐっと落ちる。ビビって1センチくらいしか切っていないのに、なんか「こうじゃない」ていう感じがすごくするんです。

それで、エンドをでかくすれば、そのぶんだけ握りが短めの方に移るかな、っていう考えと、野球のバットみたいに、エンドがくるっと回ってくれるなら、ヘッドの動きを軽く自在に扱えるようになるかと思って、よしやってみようと早朝4時から計画していました。

 

実際には、アルドールについてから朝の時間のうちにやったのですが、まずは使い古しのオーバーグリップを半分くらいの幅に割いて(ハサミで切って)欲しい幅ぶんのクッションとして巻きつけます。

IMG_0205 IMG_0206こんな感じ。

本家ガスケ選手のようにポッコリするとフォアが打てなくなりそうだと思ったので、段差は少なくなるようにテーパーが出るように巻きました。巻きつけた厚みをみてもらえばわかりますね。

これの良いところは、お金がかかんないこと。それと、使い古しのテープなので、ある程度へたっているから、使っているうちに細くなっていく心配もさほどないです。

まだあります。気に入らなかった場合、復帰が楽勝。元グリップをいじらないでいいのは助かります。

最初は怖かったので、一本だけ。

レッスンで使ってみて、まあ打てないことはない。シビアな状況では握りなれないことからミスがいつもよりも多くて、生徒さんから「コーチ今日調子悪い?」と笑いながら心配されてました(笑)。

ひとレッスンそれで使い続けていたら、なんだか戻るのが逆に怖くなったりしたので、その日一日どうにかなりました。

次の日の朝になって、戻さないで大丈夫そうだったので、もう一本の方も同じになるように作ります。

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結構見た目ではわかりにくいかな。本家のがすごすぎんだな。

もう一本の方が、なんだか握りがしっくりきます。朝からミスはそんなにしない。

握りの形に慣れてきましたね。昨日はもっとどこを握るかによって面の向きがずれていたりしたのですが、もう一本の方では感覚と実際が似てくるようになってくれました。

それで、効果として感じたことがいくつか。

まず、私の場合に限ってのことで、って条件がつく項目ですが

グリップサイズ2のラケットに、一部プラ板を入れるなどして太めに加工してあり、なおかつオーバーグリップを2枚巻いてありました。このうちの下地に巻いていた古いオーバーグリップを一本丸々エンドに巻きつけています。(幅を細くしてエンド用に割いて使っています)

写真に2本写っているのは、汚れている方が、上巻きのテープは再利用したもの。綺麗な方は、新品を巻いています。

ガスケのほどじゃなくても段差が大きくなったので、グリップテープがエンドからボトムの方に移るときにシワになりやすくなるだろうと思っていたので、さっきまで(通常のエンドに)巻いてあったものでも巻きグセがついていて伸びているぶん扱いやすかろうと思って再利用。まあそんなに意味はなかったみたいですが。

使っているのは、ウイルソンの「プロオーバーグリップ」です。テープ自体の重さは約5g。半分近くに割いたから、軽くなってると思いますけど3gはあると思います(未計測)

エンド部分に重りをつけたようなものですから、持った感じそんなに変わらないけど、スイングバランスには影響が期待できます。

エンドの方にアクセントがついたので、相手の打球が強くても、支えがしっかりするだろうと思うぶん、グリップを2枚巻きにするのもやめにしました。内蔵されたプラ板はそのままにしていますが、気持ち細く感じます。

それが、エンドに荷重したことでヘッドが軽くなり、グリップが細くなったことで操作性が上がりました。

最初の1時間はボールのスピードが遅くなって、短く持つようになったせいかパワーが出ない感じがしましたが、ヘッドがよく動くようになりスピン量が増えた実感がありました。

それ以降はラケットのどこの重さを感じるかがわかってきたので、スピードも戻ってきて、スピン量は増えたまま。効果があった感じになってきています。

オフセンターでインパクトした場合に面を持って行かれる感じがあって、細いグリップでは耐えきれないと感じていた部分があり、1年半くらいはグリップ3のサイズにしてそれで慣れていましたが、エンドが大きくなってヘッド部分がブレるような衝撃が来ても支えが楽になりました。

ヘッドが軽くなったのも、オフセンター時には影響(持って行かれ感)が大きく出る要素かと思っていましたが、エンドを中心に面の向きが安定するようにヘッドを持って来れば、そんなにあたり負けない。むしろいい感じになっています。

ボレーの回頭性も良くなり、ラケット面の決定が早くなり、時間にゆとりが出ました。合わせ方が楽になった。

自重は変わっていないはずですから、細くなったことは持っているときに感じることで影響は少なく、バランスが変わったことで扱いやすさが出て来ました。

短く持つようになったかというと、実はそうでもなくて、今の所やる前よりもやった後に慣れた状態としては、いろいろな改善に効果がありました。

 

飽きるかもしれないので、いつまでもやっていない可能性もありますが、今や2本ともこの加工をしちゃっているので、しばらくはお気に入りのチューニングとして続けていくと思います。

 

そういえば、鈴木貴男プロもエンドが高い選手でしたね。やり方は私のチープなやり方でなくて、ちゃんとそれ用のモノを使っていたようでした。

キモニーからグリップ加工用のこんなものが売っていました。今でもあるのかな。

kim-ac-kst318_1-e1413723519587ウレタンパッドです。硬くないのでかなり良さそう。

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 06:54 | コメントをどうぞ

イレギュラーバウンドに対応する

このテーマは深いですね。。。

イレギュラーバウンドは、たとえば砂の多いオムニコートや、フットワークによって削れたクレーコート、またクレーコートではラインに乗って滑ったりラインの角で高く跳ねあがったりします。ハードコートやカーペットコートでも、サーフェスの不陸によってはイレギュラーするポイントがあったりしますから、そんなに限定したシーンでのみってわけでもないんでしょう。

それに、テニスの頻度がそんなに多くない人にとっては、バウンドって毎回違う…って思っている人もいるんじゃないでしょうか。回転の方向や強さによってバウンドも変わりますし、自分がうまく軌道上にいるぞ、って準備したつもりでもバウンドが予測と違っててバランスを崩されちゃう、なんてことはけっこうあると思います。

これの対応への答えはですね。。。

軸足です。

アンドレ・アガシが出初めの頃、まだ長髪がなびいていたころですね。ライジングの名手として注目を浴びていました。それまでのライジンガ―といえば、コナーズ先生がその筆頭でしたが、アガシの出現によって、より攻撃的なテニスにみんなが目を見張ったモノでした。

その頃に読んだ記事の記憶ですが、そのひと時代前に若くして活躍したアーロン・クリックステインという選手がいて、10代で天才少年と騒がれたけどバーンアウトしたようなキャリアになってしまった選手と、アガシがあるコートで練習していて、そのコートがイレギュラーのひどいコートでクリックステインはちょくちょくバランスを崩された格好になっていたが、アガシのサイドはまるで普通のコートでやっているように見事にすべて打ち返していた、という逸話?があって記憶に残っているものです。

その映像を見たわけではないのですが、その記事のなかに「軸がしっかりしている為に…」そのようにできるんだと解説してあったと思います。私もたぶん10代の頃でしたから、トッププロ同士でもそんなに差があるんだ、すごいなぁ~って思いながらも想像がつきませんでした。

ほどなくヒンギスが現れて、乗馬もこなす彼女は振り回されても軸がしっかりしていてぶれないので強い、ということが解説されていました。アガシとおんなじだなぁと。

その後かなり経ってからですね。「体幹」をしっかりトレーニングした、という選手が多くなってきたのは。

さてそんな私も40を過ぎていまのアルドールおゆみ野校にお世話になるようになり、そこで初めてオムニコート(インドア)が主戦場になるわけです。インドアの砂はいつもだいたい乾いていて、フットワークによって砂が寄る場所もあればなくなる場所もあり、けっこうイレギュラーが多いものです。

ここのスクールにコーチとしてやってきて、生徒さんに試合に出ている人がけっこういる事や、中上級くらいからはラリーのレベルがなんか高いな、と当時は思っていました。トップスピンの高く跳ねるバウンドが苦手だった私にはそこも緊張する要因だったし、強烈な球を打つ生徒さんに返せないでいるシーンもかなりあったと思います。今だから言えるんですけど(笑)。

けどまあコーチとしてそれじゃあ恥ずかしいから対応の仕方と、自分のそういう場面での欠点にきちんと向き合わないと、これからここで仕事としてテニスをしていくんだから、事は急を要するわけです。

まあテニスコーチをしてるんですから、トップスピンのショットが急に滑るなんてことはないってことはわかってます。だから、いつもよりも高めで予測してバウンドをまっていよう、っていうことが出来ればいいので、あとはそれに慣れるまで下がらずに合わせられるようになるようにしていました。自分的にはむつかしい方に課題を置いて、さらにミスは絶対に許されない、という状況にしておいてラリーの相手に入るようにしたりして、訓練していました。

軸足(後ろ足)側でしっかり立つ事、前に突っ込まないようにバランスは背筋をピンとたてるようにして、バウンドが上がってくるところで姿勢を崩されないようにすること、速い球が足元を刺すようにやってくれば、どうしても頭が下がってしまうのですが、それが一番イカン!と自分に戒めをつくりながらストロークやボレーを相手にラリーしました。当時は時間の合間に空いているコートなどももっとあったので、若いコーチと打ってもらったりしながらっ感覚をつかむ練習をしていました。

そうすると、打点よりも後ろ側で行われるスイングの方に意識が行くようになりました。テイクバックが完了した位置から、フォワードスイングで打点を取りに行くところまでがいかに可変が利くか。

そこまでわかっても、バウンドが見えてからしか対応できないので、腕を内側にたたむような格好になってヘッドを上げていくような対応になっていましたから、初期の頃はトップスピンの構えからスライスやフラットの当たり損ないみたいなショットでごまかすことが多かったと思います。

スピンを打つのにも慣れてきたのとイレギュラーへの対応の両方が上達しながらこの何年かを過ごしているのですが、軸足側にしっかり乗るだけじゃなくて、肩をしっかり入れる事と、テイクバックを終えたところでフェースを伏せ気味にする事が私のその次の答えでした。

右肩が後ろに残っている事で、バウンドが跳ね上がった時にもスピンの軌道でスイングを入れられるようになりました。
伏せ気味のフェースでは手打ちで無理やり対応する方がむつかしくなるので、自然にスイングにポイントを作って打点にすることが出来るようになります。

高く弾むボールだけじゃなく、急に低くるようなイレギュラーにも、ヘッドを下げやすいのでストライクゾーンの広いかまえ(テイクバック完了の形)が出来るようになったと思います。

スイングエリアを広くとることになったわけですね。

軸足、っていうのは後ろへターンする事も、前にスイングする為に身体を回すことも出来る足です。

打点の後ろ側、っていう事は、「まだ打っていない間」の時間ですから、そこで出来ることが打った結果に影響する事なんです。

ボールを打つために前向きに動くのが早すぎると、その時間を取らないことになりますから、イレギュラーバウンドが見えてからは対応がきつくなりますね。ボールの弾む位置につい顔が向かっていってしまうと、「突っ込む」って言われますけど、それはバウンドへの対応をかえって遅くすることになります。

軸足から踏み込み足へ行く前に肩ごと腕がスイングを始めちゃっているので、途中から修正の効きにくいスイングになってしまいますね。

私の場合は、グリップが厚くなったことも、スイング方向に対してバウンドが合わせやすくなるんだなってことに気づかせてくれたことも大きかった。

すごいスピードのボールを打たなきゃなんないってわけでもないのですから、うまく対応してミスしたりとか甘くなったりとかしなければそれでいい。

軸足側でまっすぐ立って、両腕の間のスペースがあるように感じられれば、それで結構バウンドがみえます。

間に合う感じがするってことがこちらのアドバンテージです。

カテゴリー: 打ち方オタク, 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:14 | コメントをどうぞ

打球技術のあとの悩み

ボールが打てるようになって、試合とかもできるようになって、それからの方が実は悩みって多いですよね。

たとえば何年もテニス歴がある人って、テニス歴の長さ=テニスの上手さや強さ、ではないですよね。ものすごくうまい人も当然いますけど、そうでなくて悩んでいる人もいます。

まるでその人はそこまで、って決まったような感じになるかもしれませんが、じつはそんなことは無くて、やっぱり続けているとそれなりに出来る様になったり分かるようになったりと上達します。

ちなみに、続けているのにどんどんへたくそになっていくってことはないみたいです。上達があるのみ。もう30年くらいテニスコーチやってますが、きちんと続けている人は皆さん(自分も含めて)上手になっています。

差はどうしてできるのか?についてはやっぱり身体能力もあるだろうし、感覚の良さもあるだろうし、目標にするプレーの高さもあると思います。

最初っから反応の素早い人はうまくなれば守備範囲も予測や対応も良いでしょうし、そうでない人はそこを鍛える機会がないと下地のままの能力内でテニスの世界の広さが決まるような感じかも。まあいつまでも、ってことはないでしょうね。慣れますから。レベルの高いグループに入って、最初はまるで「落ちこぼれ」みたいな存在になったとしても、もまれているうちについていけるようになってきます。

さて、それぞれのプレーヤー(経験者)が、自分なりのプレーをキープできるレベルにいるとします。
その中でもゲームをして強い人もそうでない人も出てくる。

目線を変えれば、それよりも上のレベルって必ずあると思いますから、たとえばスクールの同じレベルだったりした場合。
経験者って、自分のテニスの「型」が出来ていますから、ある日突然サーブの球速が50キロくらい早くなったりとか、打てなかったトップスピンがぐりぐり掛かるようになったりとかはしないものです。

得意なショットも苦手なショットもそれなりにあるはず。ゲーム慣れしていればいるほど、そういったものが自分で理解できているので、マレーが突然フェデラーになったようなテニスにはならないものです。

私の例でいえば、バックハンド。学生時代はフォアもそうでしたがスライスしか打てませんでした。フォアもバックも30歳になってからスピンを覚えようと一念発起して、いまはどちらのサイドもスピンを主体にテニスが出来るようになりました。ここまで17年。。。テニス歴の半分以上が掛かったわけですね。職業コーチですから、毎日ボールに触れる機会があるから出来るようになったわけですけど、ちゃんと教わる機会があって、早い段階で鍛えられていれば、10代でテニスを始めたころからスピンも使えるようになっていたのかも、といまさらながら思います。

バックハンドはスライスさえ打っていればミスはしない、っていう変な自信みたいなものがあったんですが、試合に出ると、確かに追いつけるし余計なミスはしていませんが、それを打ち込んでくる人に当たると、取り切れずに負けていました。

決定力、みたいな要素が皆無だったんですね。もっとネットに出るとかすればよかったのかもしれませんが、若かったしへたくそだったし、発想が至らなかったのでしょう。

試合する事が、テニスを楽しむ大きな要素だと思いますが、最初のうちってやっぱり「自分自身」がテニスをすることまでしか試合をしていなかった。

ネットの向こうに相手がいて、それがどんな人か、昨日の試合とは違う人なのに、自分自身がやりたいことまでしか思いつかないから、すぐ負ける。
そこに気づくのが私の場合はすごく遅かった。気づいたとしても、どうしたらいいのかを考えるほどテニスを分かっていませんでした。

サーブは入るし、フォアもバックも打てる。ボレーだって好きでした。スマッシュは苦手。そこまでわかっていて、明らかに自分よりもレベルが低いと認められるような人は先にミスをしてくれます。しかし、同じくらいかな、と思う人にも勝てませんでした。

試合中にやることといったら、サーブやリターンに集中すること、あとは一生懸命走ってボールを追うこと、良くボールを見てミスらないように打つ事まででしたね。相手のコートをどう使うとか、相手がどんなテニスをしているかとか、見なかったのか、見たけど分からなかったのか?今となっては思い出せませんが、自分にそういう印象がありません。

それが、10年くらい前に草トーに出たら、優勝できたんですが、それもシングルスの試合に出たのが12年ぶりくらいのブランク明けからいきなりです。
5年くらいコーチの仕事から離れて、縁があって復帰して、2年くらいしてからですかね。その時の試合に出た時に考えていたことは、若い頃に試合していた時に考えたていた事とは全く別のモノでした。
なぜか、その時の最初の試合の人との対戦で切り替わったんですね。その模様はこのブログのどこかだか、もう一つのブログの「身辺テニス情報(改)」のどこか?に埋もれているはずですが、、、

同じような一般プレーヤーの皆さんもいっぱいいるんじゃないかと思ってます。それで、勝てる試合までもう一歩のところまで来ている人もかなりいるんじゃないかと思っています。さらにいえば、そこのブレイクスルーを迎えるのに、何かの要素が足りなくて悩んでいるんじゃないかと。

出来ることは決まっているなら、使い方や相手の対応などをみないと。それに、欲しい武器を磨いていかないといけないですね。

練習するモチベーション、ってそういうものからあっても良いと思います。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:18 | コメントをどうぞ

「目」はそうとう重要なアイテムです。当たり前のようにボールを見て…しっかりよく見て…インパクトに向けてスイングすると思うんですが、このボールの見え方っていうのが人によって差があります。

おそらく、感じ方を説明せよと言って説明できる人も多くはないと思いますし、その差を説明し切る事はまず無理でしょう。感じ方は千差万別。その人なりに、ってことまでしか言えません。

だけど大別することは出来るような気がしています。

初心者型

・ボールを最後まで見ている
・または、最後は夢中でどこを見ていたかわからなくなっている
§それと同時に、体のどこかに力を入れてボールがあたる「一瞬」に相当する「すごい速さ」のラケットが動くようになっている➡その為にすごく「見て」いる

要するに、これって自分のフォームが無いので、うまくテニスをする人っていうイメージが頭にあって、ボールが当たる時だけ一生懸命やってるような感じなんですね。ゆっくりボールを送ってあげても、手元のボールは一瞬ですから、速い球が来てもむつかしく感じてるでしょうし、ゆっくりしたボールが来てもそんなにうまく打てない、っていうレベルの人がこんな感じかと。

初級者型
ラケットをどう扱うのかは分かってきた人。

・ボールを見ているし、自分の動作も分かってきているので、スイングのラインとボールの軌道をあわせる様に出来る。←そのためによく見る、という事を使える
・ほとんどの場合、インパクトの瞬間を撮影すると「自分が打ったらそこへ飛んでいくはず」のラインに先に目線を送っている
§多く存在するのは、インパクトの記憶が手に残っていることから、インパクトの瞬間に入れる力がコントロールの要と思っているようなパターン。スイングしていって、インパクトの瞬間(打球音がするあたり)に向かって何らかの力を入れてアクセントを付けようとしている。

手のひらの感覚が、ラケット面がどんなふうにボールに当たったか、こすった感じとか、捕まえたような感じとか、前に飛ぶような感じとかをそれぞれの感覚で理解してきているってことだと思います。それが思った通りかどうかはまた別の話かもしれませんが、自分の動作がボールに影響を及ぼす動作だってことが分かるのでコントロールしようとするってことですね。

中級者以上は、打てばコントロールできるレベル、っていう事にしておいて、そういう人との差があるのがここまでのレベルでしょう。

私のくくりでは、初級者までは、「打ち方を打っている最中に考えていないと上手くできないレベル」としている部分がありますので、スクールのクラスとは表現が違うと思います。試合に出て活躍できる人は、狙ったところに打てるとか、そういうショットを武器に勝てるようになっているはずなので、そこからが中級者。苦手があるとかはその人なりにあると思いますし、ショットが強いとか弱いとかは試合中での使い方の問題なので、レベルの差ではありません。

上級者は、ショットの使い方が一貫していて、勝つために判断して使い分けが出来る人であり、余計なミスもなくネットの向こう側にいる相手とのせめぎ合いや駆け引きがうまくできるレベル。プロ選手だとしてもそうやって試合していると思いますし、そのなかで強い選手やそうでもない選手がいるってこと。

さて、実験すると面白いことがあります。

インパクトの瞬間に目をつぶってみる

以前にもブログで書いたことがあったかもしれないですが・・・

ここでさっき「初級者」の所で書いた、インパクトの瞬間に何らかの力を入れる、っていう人が結構いる、ってことへの実験です。

よーく打点を見ることで、自分のインパクトの瞬間に入れた力が技術の高さになるようなスイングは、ドンピシャでハマれば凄いショットが飛んでいくかもしれませんが、毎回約束できるものではないかもしれません。再現性が良くない技術は、試合中の大事なシーンで自分が信じられない基になりますよね。本人は「よーく狙う」ために「よーく見る」なわけだと思いますが、ボールって動いているし、同じショットが繰り返し飛んでくるとも限らないわけですから、そのせいで動きが止まってしまうようではよくないわけです。

球出しの優しいボールが不安定になるような人は、途中までは見ていても、ラケットがボールに当たる瞬間には目をつぶってみるという打ち方で、狙いを変えずに何球か打ってみると良いです。

当たる瞬間に、頼りにしている目が使えなくなっているので、持っているラケットに頼るようになります。
手に持っているラケットに意識が行くことで、インパクトまでにラケットが(ラケット面が)狂うようなことをすると失敗する、という心理が働きます。

そう、ラケットの握り、というのは「インパクト面」のことを指しているわけですから、「正しく持っている」から「この形でインパクト」が大事なことになりますね。そうすると突然スイングスピードを上げるようなことをしないで、うまく面を維持して打点に入ることが出来る様になります。

スイングの途中まで見えているわけですから、いちばん最後はそんなに見えていなくても大丈夫なわけですね。むしろ手やラケットの感覚に期待通りのインパクトが来ることが重要ですから、手首を使ったりはあまりしなくなります。

連続で何球か打つと、球出しの優しいボールに不安定な打球になる人の荒れた部分が大人しくなるはずです。

まあ、最後まで見えていることが良いことだってわけじゃないってことですね。

動きが正しければ、見えている方が正確なことは分かっています。だけど、目の方が重要じゃないですよね。ラケットとボールの関係が良くなければよく見ている価値がない。

何をすればいいのかが分かっている人なら、そんなに間違えないってことです。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:28 | コメントをどうぞ