月別アーカイブ: 2015年9月

フェデラーの準優勝に落胆…

US OPENが終わりました。国枝慎吾選手の連覇(優勝は5回目!)おめでとうございます。

メインドローの優勝者を「ジョコビッチは前哨戦二つ落としてますからね、ここは絶対に取りたいんじゃないですかね」って予想していたんですが、フェデラーは新しい戦略を手に入れて、テニス界をまたすこし高いレベルに引っ張り上げようとしています。

その二人が決勝に上がることを期待はしていましたが、どうなるかは予想はできていませんでした。

ベスト8・ベスト4とステージがあがるにつれて、対戦カードをみると、やっぱりトップシードのふたり(マレーと錦織はそこまでに負けていましたから)が有利なように見える。

フェデラーは決勝まで(前哨戦から)失セット0の快進撃。

準決勝のジョコビッチは、前年覇者のチリッチにテニスをさせながらゲームを許さない圧勝。全くミスのない、彼としてはほぼ完璧というか、ミスする気さえしないような盤石のコートカバリング。

ジョコビッチの準決勝をみるまでは、フェデラーがいくんじゃないか、やってくれるんじゃないか、前人未到のGS18勝か!…なんて期待していましたが、一気に不安になってきました。

気になって、朝5時に起きて待っていたのですが、雨で順延中…

出勤時間になってもまだ始まらないので、みるのは諦めました。

まあ、もう結果が出ちゃった後なのでなんとでも言えるアレかもしれませんが、ワタシ的には、「第1セットを取ったほうが勝つ」って予想でした。

フェデラー・エクスプレスは相手にどんどんプレッシャーをかけていく手法で、その代表的なプレーとして「セイバー(SABR)」を使っていましたね。

なにしろネットラッシュする。

ラフターやサンプラス以降、こんなにネットプレーを活用するトップ選手はしばらく出ませんでした。

時代は変わっていくか?というくらい、今季後半のフェデラーのプレーを象徴的なものにしていくんじゃないかと思います。

後に続く選手が出るかどうかは別の話として、今大会の決勝戦は守備的ながら攻撃に出るバランスの史上最も高いレベルにいる選手であるジョコビッチが相手です。

フェデラーがいくとしたら、第1セットを取る必要があるでしょう。さらに、第2セット序盤を勢いで押していって早めにブレイクをとっておくかなんかして精神的に追い込んでいくことができれば、18勝という偉業がみえるんじゃないか、という勝手な予想でした。

 

アルドールの3限目のお客様がきて、「ジョコビッチ優勝しちゃったね!」と。

 

「えー!」

ファーストセットはジョコビッチな感じでしたか?と聞いたら、そう、と。

やっぱり。。。

セカンドはタイブレークでフェデラーだったんだけどね、ときいて、ああ…と。

 

しかし、後から高野コーチにきいたら、自分が思っていたような展開ではなかったようでした。

 

フェデラーにはブレイクチャンスがかなりあったが、フェデラーがいかなかったり、取りきれなかったりした。ってことらしいじゃないですか。

みたら、ブレイクポイントは23回。うちブレイク成功は4回。

対してジョコビッチは16回のうち6回のブレイクに成功して勝利を勝ち取っています。

ジョコビッチから15−40を取りきれないようなゲームがけっこうあったとか。。。

 

さらにショックです。シンシナティでセイバーを見せすぎちゃったか?

USで初披露だったら、、、とか、いろいろ考えちゃいますね。

 

それよか、あのフェデラーでさえ、GS優勝のかかったゲームでは多大なプレッシャーを感じているのかな、と。

決勝戦の映像はみていないのですが、準決勝のジョコビッチは、リラックスしてプレーに全力を傾けることを楽しくやっているようにさえ見えました。

勝ちたくて仕方ない、というプレーというよりか、いまの調子のいいテニスを落とさずにやりきりたい、というプレーの仕方?

 

試合後のフェデラーのコメントが印象的でした。

「彼との試合は、するたびによりお互いのテニスを知ることになる」みたいなこと。

なんか深いですよねー。。。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 06:49 | コメントをどうぞ

ラケットコレクター

ラケットにすごく興味もあるし、古いラケットのうんちくなんかも語ることができたら、カッコいいだろうな…なんて思うこともありますが、集めるのにもお金がかかる。。。

そんで、ラケットスタジオさんにいくと、坂本師匠はウッドラケット中心らしいですが、かなりのラケットを集めてらっしゃる。

ほかにもジャズがお好きだったり、大戦中の戦闘機のプラモを全て集めて作る趣味があったり、ジャズ好きの王道でもあるオーディオへのこだわりもハンパない。

お話を伺うだけなんですが、45歳にして少年の心が躍るようなきもちで聞いちゃいます(笑)。

ウッドのラケットの時代には全くテニスに興味のない子供でしたから、全然わからないのですが、話を聞くほどに、木工ってなんでもできるんだなぁと思います。ただ、まだよくわからないほど深い世界。

そこで、工房内に飾られている、珍しいラケット(しかないんですが一部)を撮ってきました

ドイツの、キューブラーというメーカーのラケット。ここに写っているレゾナンスR50は、キューブラーが開発し、ヘッドの工場で作らせたんだそうです。

しかし、このフォルム。見たことありませんか?この形のラケットが世に出回ったのは、’88年。

そう!ウイルソンが発表した「プロファイル」の原型になっているそうです。

ヘッドに作らせて、版権を買ってもらおうとしたところが、ヘッドは作ったものの興味を示さなかった。そこでウイルソンに…っていう話らしいです。

さすが坂本師匠!当時のメーカーさんのバリバリ開発分野でやってらした時代でもあるだろうし、さらっと話に出てきます。

そのほかにも、マグレガー・バーゲリン(グリップにあるボルトを回すとテンションが変えられる)も普通に、っていうか目立たない感じに置いてある。

このラケット、「珍しいの手に入れたよ!」っていう自慢には使えますけど、ボール打つ気にはなりませんね。色々な意味で。。。

まず重たい。ガット16mくらい使ってるらしいから、それだけでも腕にくる(笑)

テンションを変えられるように、グロメットにガットを通すのではなく、フレームサイドにあるローラーにかけているので、打った衝撃でローラーの細い軸が曲がっちまわないか不安…

驚いたのは、一本に2面のストリングス面がある、「ブラックバーン」

ひとつには、けっこう振れるってこと。予想よりも軽いんです。

もう一つは、グロメットの穴が、フレームの厚みの中心付近から、外側に向かって開けられていること。ストリングス面の間を広く取っている形なんですが、フレームの面ギリギリにガットの面がある。フレームショットがない、っていう作りだそうなんですが、強度とか、張り替えの面倒さとか、いろいろ制約がありますよね。

たとえばフォアの面はグリグリスピンでテンションは高めにして、バックはスライスしか打たないから緩めにして…なんて人がいたとして、その人ネットに着いたらどうなっちゃうんだろうとか、心配です(笑)。

ウッドラケットも飾ってあるのはいっぱいあるし、スチールラケットもあります。

ダンロップのMAXシリーズの、レギュラーサイズの面の小さいやつなんて初めて見たし、ラコステのLT301なんかもあった。

工場で成型してバリもまだ取っていないカーボンのフレームもあります。。。

 

行くのが楽しいんですよね。

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 08:09 | コメントをどうぞ

ボールが浮く、についての考察

自分の打ったショットが「浮いた〜!」って、ラケットに当たった瞬間とかに分かったりしますよね。

あれってどういう事か、っていう話です。

簡単に言えば、「開いて」いるんですが、この、テニスの専門用語「開く」ってどういう事なんでしょうかね。
野球だろうがテニスだろうが、ゴルフだろうが、また武道だろうが、「開く」ってことがあると思うんです。ただし、テニスの動作にはテニスの動作の中の「開く」があるんでしょうね。

pleshurezone.png
この写真、以前にこのブログで使ったやつなんですが、この、ラケットフェースのオレンジの部分にあたる時、「浮きやすく」なります。

ここ、ラケットをきちんと握っていても、しっかり硬くできないところなんです。(それはこれを乗せた記事の中でもかいていたとおもいます)

この手つきは、スライスとかボレーとかが打てるような、薄いグリップでフォア側の面を示していますが、厚い握りでトップスピンを打っている時でも、バックハンドを打っている時でも、同じようにこの、面の中でいう「親指側」に当たるところは、ラケット面の圧力をボールに伝えづらいところなんです。

この感覚をうまく使ってボールを打つことになるので、球種の打ち分けなどに役立つ力の分布(青い部分はぐっと力が入るところなんです)は、どちらが良いところでどちらが悪いってことじゃなくて、色が付いていないところはそこにボールが当たっても面はほとんどぶれないところ。そして青い部分とオレンジの部分はラケットの中心軸からずれて「当たり損ねをした場合に影響を受けやすい場所」ってことなんです。

オレンジの部分は、ちょうど、握っている手の人差し指と親指の谷間が当たっているところに相当するので、支える力が入りづらいところなんです。

だから、ドライブ系のスイングをする時には、すこし面を伏せ気味に出すようなイメージ(実際に当たる時には垂直かそれに近くないとネットを越しません=フェデラーは平均で11°前に傾いているとか)それも、グリップ側から先行して振っていくことでボールに対してスイングが斜めに入り、回転がかかります。

さらに、このオレンジの(弱い部分)が前に出て負けづらい格好で出ていくことで、ミスショットが減らせるようになるイメージになります。

トップスピンを打つ方のほとんどは、そういうことは理解していてボールが上がり過ぎないように「下から上に」スイングをしていると思いますが、それでも相手のボールに負けるようなボールが「浮いて」しまうことがあります。

ドライブ軌道スイング

この解析写真は、ちゃんと入っている時のもの。スイングスタートから4本目の腕のあたりでインパクト(面が垂直になっていますね)。
これだと、下からバウンドの力が当たっても、スイングがボールの上側に抜けていくことになり、ボールは上に行き過ぎない格好になります。

私のイメージとしては、スイングが飛球の軌道よりも上に抜けることで、ボールを押さえ込む力がはたらく、という感じに捉えています。

上に振っているんだけど、上がり過ぎない。

それが、いっこ前のラケットでも、ラケット面は垂直に引き起こされてきています。(インパクト前ですから、ちょっと上むきに見えますし、外向きになっていますけど)

体に力が入ると、こうやってスイングがおりてきたところで脇がぐっとしまる感じがして、力が入るような感じがします。

この写真では腕を前に突き出すようにして打点を取っていますから、先に前向きにならずにスイングを体の前に作りに行っていますが、強いボールに弾かれるように浮かせてしまう時には、先に体の回転がでて、この3本目の腕の形でインパクトになるシーンがよく見られます。

この特徴は、体の回転プラス振り子がスイングですから、3本目の腕の位置だと、腕が下がっていく軌道のところなんですね。

ボールがあれば、ラケットの位置はボールに合わせて高さを変えられますが、運動連鎖は変えられません。

下からボールが上がってくる→

上からラケットが下りてくる→

脇を締めて固くするのに、肘が内側に入ってくる→

フェースのオレンジの部分に当たりやすくなる→   浮く

っていう図式です。

体の幹の部分が先に運動を始めると、右手と左手はお互いに開き合う格好になります。

それで、「開く」

結果としては、「振り遅れ」に近いような影響が出ます。その一つが「浮く」

打点の正しい感覚を身につけましょう!!

カテゴリー: 日記 | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:14 | コメントをどうぞ

錦織選手の全米1R敗退…

リアルタイムで観ていました。

1セット目から、ドキドキしていました。対戦相手のペールは、リズムにクセのあるサーブ。フォームもなで肩?なのか腕が下がったところからコースの読みづらいスイング。

序盤からドロップショット、バックハンドへ回り込んでのひっぱたきなど、曲者でした。

試合を見ていて思い起こしたのは、ナダルが去年からカモられているブラウンとの戦い。

ブラウンも、ロケットのようなリターンから、一気にネットに詰めてドロップなど、走ってリズムをつかみたいナダルを相手に、なるべくラリーをしたくないという姿勢を貫いていました。

錦織は、ペールに対してグッドリターンをお見舞いしてラリーを始めて圧倒するはずのところが、そのリターンが思うようにコートに入らない。

ゆいつ、フォアハンドのストレート系が良かったですが、感覚の違う(ボールが高めに出てアウトする)タッチにも苦しんでいたように見えたし、サーブのコースを読み切れずに後手に回り、ブレイクのチャンスを活かしきれないようなシーンがたくさんありました。

第4セットのタイブレークまで、それでも自分のキープを続け、流れを相手に渡し切らずに持ち込んで、タイブレークも3−0スタートの展開でしたが、1つのミニブレイクを自ら潰してしまい、最初のマッチポイントがそのミスだったので、悔やみきれないミスになってしまったように思えます。

 

自分の形のゲームではないにせよ、要所だけは締めて2セット、3セットをとり、そのタイブレークが最後の関所だったはずなのが、取りこぼしてしまいました。

 

 

 

個人的なイメージなんですが、ゲームでの特徴は、錦織ってフェデラーに似ていると思っています。超攻撃型のテニス。

ただ、頼る武器が違いますね。フェデラーはサーブとフォアハンド。

錦織はリターンとバックハンドがカギを握ります。

世界のトップ選手ですから、その二つずつがなければダメなのか、というわけでもなく、錦織のフォアハンドはやはり脅威でしょうし、フェデラーのバックハンドも多様性があって攻めづらいところなんだと思います。

サービスゲームが安定してキープでき、セットの序盤でブレイクを得てリードすれば、精神的にも落ち着いて逃げ切りに入れる。

試合の中では、1ゲーム、調子の悪い時にはセットの中で1ゲーム、ブレイクの芽がでてピンチを迎えるゲームがある。それでもデュースにもつれながらもキープをすると、その試合は勝てる雰囲気を多く帯びてきます。

よく似ているのは、テンポの速いラリーの展開、相手にテニスをさせて迎え撃つよりも、自分の展開を先に作り、相手の動きを牛耳るような試合をします。

比較すると、ジョコビッチはそういう攻撃もできるし、相手の攻撃を許さない高い守備力を持っていて、バランス良くそれらを出し入れできる。

マレーやナダルは、相手に先に踏み込ませて、どこまででも走れる反応とダッシュで、先に攻めたかった相手の動きの逆側へカウンターを取りに行くのがうまい。

錦織とフェデラーは、ベースラインから下がらずにどんどんテンポを上げていける、というのが特徴でしょうか。相手は走っても走っても振り回されて自分の自由なショットでゲームを作れなくなります。

 

それが、今日はリターンから作れずに、ブレイクがなかなかできない後半の戦いでした。

 

いつも、勝っている時でも、こういう紙一重のところをなんとかしてきていまのランキングに入るんだろうなぁ…

今日は負けてしまって日本中が落胆したような感じですが、考えてみれば、たまたま相手に持っていかれただけで、錦織の凄さは変わりません。

 

ただ今後は、テンポを上げてネットプレーのでフィニッシュするとか、1stサーブが精度高く入って、相手がどうしてもブレイクできないような、フェデラーがもっている要素をなにか持てるようになりませんかねぇ。。。

外野だから好きな事言えるんですけど。。。

カテゴリー: プロ選手オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 15:14 | コメントをどうぞ

逆説で理想のラケットを語ると

理想のラケット、っていうタイトルで書いたのが、結構読まれているようでしたので、気を良くして?同じネタを続けてみようかなと。

それで、理想のラケットはどこかにあるのかもしれないけど、自分の中にそういう明確なイメージがあるのかというと、正直わからない。

それで、自分のスペックに見合ったラケットありきの観点からではなく、理想のラケットと呼べる一本には、いつも出会えるとしたら、それはどこのメーカーのなんてラケットなんだ、ってことを考えても見ようと思います。

ワタシの理想のラケットの、100点満点じゃなくてもいいから、いま探せる中で、どんなラケットが欲しいかと言われれば、タイプはあります。

 

これは簡単なんですね。さすがにいろいろ試してきていますから、自分の好みははっきりしています。

BOX形状のフレーム断面であること(正面からのフレーム厚は薄めが好き)

トップライトであること(張り上げ状態での静止バランスは315mm程度)

フェース面積は95〜100程度

フレームの厚みは20〜22mmまでの間

ストリングパターンはメイン16・クロスは18か19

グリップサイズは3・形状はheadのスピードタイプの方

重量は…今の所なら、300〜310g

というスペックで探せば、いままでの好みに合致します。そうすると、いろいろなメーカーさんのこのスペックかそれに近いものを探していくうちに取捨選択していける。

そうすると、いま使っているMANTIS PRO 310はやっぱり理想的なラケット。

なにがいいって、主張するような癖がまったくないこと。

そう、癖のないフレームって、探すと結構ないんです。

RA値は低めがいいです。しなるラケット。60とか?

 

 

大きく問題になるのが、スイングウェートです。

前回語ったのも、結局はそのことをどうイメージするのかってこと。

フレーム重量が軽めでも、いま使っているラケットと同じ数値が出せるのか、そしてスイングウェートの理想値を仮に305〜310として、その数値が出る、いまよりも静止重量が軽いラケットがあるのか、ということがよくわかりません。

予想としては、ある。

そうすると、ボックス形状でなくとも、ある程度大丈夫かも。

ピュアドライブみたいな、フレームが強くて高反発というか、球離れが早いタイプだと苦手です。

インスティンクトとか、スピードみたいなのは逆にオッケー。

ウイルソンだと、ブレードなんでしょうが、ブレードはちょっと飛ばない感じがありすぎ。難しく感じてしまうかもしれません。

スリクソンの2.0あたりも好きそうですが、ちょっと5.0あたりにも興味があったりして。

そういうなか、軽すぎて負けてしまうものや、振った時のスカスカ感、ボールが乗る感じの好き嫌いなどで切り捨てていけばいい。

いま、とりたてて新しいラケットが欲しいってわけではないのですが、考えてみればそんな感じで、

 

なにしろ軽くてもいまくらい信頼できる打球感のよいフレーム、探してます。

 

カテゴリー: グッズオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 06:00 | コメントをどうぞ