テニスがうまいって、結局は技術的には打点がうまいってことです。
テニスが強いってことは、うまいテニスをする人同士が相手の打点を崩し合うための戦い方を知っているのと、相手よりも自分の方がそういうことがうまくできるってこと。
…とはいえ、わかりづらいですね。
今日は上海オープンの決勝をやっていて、ジョコビッチとツォンガの対戦だったのですが、まージョコビッチが強い。磐石な戦いで、ツォンガはなんとかこじ開けたい扉が重たくてどうにもならない感じでした。
昨日、マレーとの準決勝で、マレーの2ndサービスでのPoints Wonが、第一セットでたったの9%(!)こんなの見たことありません。
今日の決勝は、トータルのスタッツが出た時に、ツォンガの同じ2ndサービスでのPoints Wonは16%でした。
ジョコビッチがどれだけリターンがよく、相手のサービスにプレッシャーをかけられているか、ってことだと思いますが、何しろこんなのは見たことがありませんでした。強すぎる。
さて、試合に強くなる前に基礎技術は欲しいわけで、試合に出て勝てる人って、自分のショットはもう狙うところが決まったら打ち方のことは気にせずに狙えるものです。
それには、ある程度の「形の約束」を持っていることと、その形でできる「飛球の感覚」を持つことで自分のショットの「再現性」に自信を持つように練習をすることです。
もちろん、ボールの位置にラケット面をしっかり合わせるボール勘もそうですし、追いついてスイングのタイミングを合わせるリズム感、回転する体の軸を作る下半身、ボールをラケットに乗せて逃さないような面の感覚…言葉を使って解説するには要素がいっぱいあって、一から全てを言葉にするのは相当不可能に近いような感じがします。
だけど、コントロールが悪いだけで、ボールが当たって飛ばせるんだとしたら、必要な要素だけをできるようにすればいいわけですから、一からすべてを理解しようとしたり、直したりする必要はないですよね。
ボールがあんまり飛ばせない人も、ラケットを振ることができているのなら、当て方と飛ばし方を覚えていくことでテニスが上手くなったと自認できるようになると思います。
一度にすべてを手に入れることはできませんが、ひとつひとつ上達の道すじを通って、自分のプレーに納得しながら上達していくわけです。
大事な要素と言えば、軸足を作ること、軸足から打点までの距離でボールを測ることができること、飛んでいくボールからフィードバックを得ながら、どっち方向へ力を入れればボールがいうことを聞いてくれるのかを感じながら反復練習をすることで、自分の感覚が出来てくると思います。
ショットがすごく強いわけでなくてもいいですし、苦手なショットや、狙うのが難しいコースがあっても構いません。試合でそこを狙う必要がどうしてもできた時に、自分の今持っている技術を元に、ヒントを得ながら練習していけば、また上達します。
すべてを手に入れることまではいかないかもしれませんが、自分のプレーに必要な武器を備えていけるようにすることもテニスの楽しみですし、手に入れた武器を試合で試してみることも本当に楽しい挑戦です。
本当の正解があるわけではないですから、自分のグリップやスタンス、体の動きをイメージして、飛んでくるショットに上手く合わせてコントロールできるのなら、今いるレベルで十分に戦えるわけですから、ゲームを楽しみながら練習をしていきましょう!