これまで何度も試合には出ましたが、試合の入り方を気にしていて、うまくできたのかどうかはあまり評価していませんでした。
というのは、試合前というのは少なからず緊張するもので、明日の試合のイメージをどうやって持つのか考えたり、自分のプレーを妄想したり、相手がどんなテニスをするのかわからない中、高ぶる気持ちをどこへ持っていいのか、正直言って持て余すようなメンタルの持ち主でした。
千葉県選手権に少しずつ挑戦するようになってきて、40過ぎてからですが、自分がどういうプレーヤーなのか少しずつ理解できるようになってきて、やっぱり「失敗って生きるなぁ」と思うことがありました。
きっと、人によって違うことなんだと思うのですが、ワタシの場合に限って言えば、
試合には、
「ネガティブイメージで入る」
方がいいような感じなんです。
ワタシのことを知っている人はわかると思いますが、基本、ワタシは楽天家。
中学生の頃からですかね。くよくよ悩んでいても、結局自分で答えが出せないってことがわかってからというもの、別の方向から考えればそんなに悩まなくてもいいことが多いってことに気づいてからは、一番最初にネガティブな発想をしても、それを覆すような材料を探して自分のことに当てはめて考えるようになったので、深く悩む前にやってみちゃって結果を見よう、っていう派になっていったんです。
だから、親とか、奥さんなどワタシの本質を知る人は、やっぱりマジメくんでネクラくんが元なんだってことがわかるんじゃないかと思いますが。
そんなワタシですから、試合にはネガティブで入れるようにドキドキしている方がいいんだと思うようになりました。
そのネガティブって、
「相手がすごい上手い人なんじゃないだろうか」とか
「いつも打ってるコートじゃないから、バウンドに慣れてないから…」
っていうことを考えるわけなんですが、そう思って本当にそうなっちゃって悪夢のような負け試合を経験したことも、もちろんあります。
けどまあ、この年までまがりなりにも毎日ボール打っている私が、それでどうにもならないような試合するようだったらもうどうしようもない、って開き直れるようになったってのが大きいですかね。
自分の苦手なシチュエーションがどんなパターンかわかってきたので、それにも対応がある程度きくようにもなってきてます。
テニスも変わりました。昔は打てなかったトップスピンが打てるようになったおかげで、苦手を克服する方策が立つようにもなってると思います。
そういった要素を持てているというのがかなり大きいので、あとはいつも通りやるしかないじゃん、って思うのが最近の試合の前の日。
それでも、リターンが返せない、とか、速い球に反応しきれない、などの警戒をすることで、必要な緊張をしておいた方がいいと思います。
シングルスの試合で、初日を勝って、翌日の試合の相手を見ちゃったことがあったんです。
いや見ちゃったって、別に普通偵察くらいするでしょうが、そこで考えすぎると自分に余計なプレッシャーをかけることにもなります。
できそうなことを考えて妄想するだけで、緊張が過度になり、翌日にうまく実行できなかった時にイライラしたりして余計にポイントを落としたりします。
集中したい、と思っているのに自分の中にある予備知識みたいなものに邪魔されて、その時にしなきゃいけない判断ができなくなったりするんです。
次の一点を取らなきゃいけないって時に、もっと自分に今できることでどうやって生き残って勝ちを取るか、ミスらずにミスらせるまで自分にかけるブレーキを持ち続けられるか、その辺ときっちり向き合っていかなければよい試合はできません。
大体の戦略を頭に入れておいて、具体的にどうやって戦うかは現場で素早く判断できるのが理想の試合です。
そのためにできることは、自分が最低限どこまでなら確実にできるか、ということを知っておくことです。
過大評価はダメですが、過小評価するくらいで、ワタシの場合はいいんです。
まずは一本しっかりリターンしよう、ってところと、そこには弱気ではなく手応えのいいインパクトと、確実にコートを捉えるタッチさえあれば、まずは上出来、と思っていなければいけません。
相手のショットにきちんと応えていけるなら、まずはじっくり打とう。
緊張して体が動かなくなることもありますから、試合の時は何しろコートを走ろう、って言ってボール拾いもダッシュでやります。
そのうちに自然と体が動くようになってきて、そしてきちんと集中していけるなら、悪くても「いい試合」になるはずです。
不甲斐ない結果、というのは避けたいところなので、余計なことや、欲張ったようなポイントでは自分を戒めて、集中を解かないようにしようと思います。
嬉しい勝ち
を経験させてもらったからこそ、その時のことを振り返ると最初にあまり意気込みすぎて空回りしていなくてよかったと思い出します。