えー、ライブスコアでしか見れていないのですが…
錦織選手 マイアミ決勝進出おめでとうございます!!
いやー、もー、すげえ!
ライブスコアで、2セット目6−5アップのリターンゲーム。キリオスから40−Aの、最後のポイント。どんなラリーしてんのか、その前のポイントが終わってからの間の長さ。。。
ただ数字が変わるだけを期待して待っているのに、まさに「固唾を飲んで」待ち構えていました。スコアボードが7−5になるのと、「Nishikori」に✔️マークがつくのが同時で、その場でバンザイしちゃいました。なぜだかトリハダ!スコアだけなのに!
さて、そんな決勝進出記念に、ジョコビッチ攻略の作戦会議を自分の脳内で開催してみました。
もちろん、妄想なので、錦織がどのようにジョコビッチのショットが見えているのか、どのくらい打ちづらいような影響下でショットを放っているのかは考えていません。映像を見る限り、ショットそのものがすごすぎてコントロールできない、とは思っていないので。。。
攻略法その1・いつもよりちょっと下がる
ジョコビッチが苦戦した、あるいは負けた試合は、昨年から見ても数える程度。フェデラーに3度、あとはマレーとワウリンカとカルロビッチに1度ずつ。
苦戦した試合はちょっと詳しくはわからなくなっちゃいましたが、フェデラーは超速攻、カルロビッチはサーブ&ボレーですが、カウンターのうまいジョコビッチには、フェデラーといえど、その勝ち星のたびにリベンジされています。そして15年のツアーファイナルのラウンドロビンでフェデラーが勝ってから、その後3度の対戦はすべてジョコビッチが勝っています。
全豪で、シモンがジョコビッチから多くのミスをさせ、ファイナルセットまでもつれる大接戦を演じました。
それと、去年の全仏で、ワウリンカは4セットでジョコビッチから優勝を奪っています。
この二つの試合の特徴は、ジョコビッチのショットのスピードが殺されている、ということ。
どういうことかというと、例えば我々でも、試合の時にオープンスペースに放ったショットに相手が走り込んでいると、しっかり速い球を打ったはずなのに、走っている相手はぐんぐん追いついてくるのが見えて、まるで自分のショットが遅くなったような感じがすることがあります。
もちろん、実際にコートにバウンドすれば、ボールスピードは大幅に落ちます。だから、プロ同士のラリーになった時に、ショットが抜けやすい、抜けなかったとしても相手を上手く崩せたような状況でなければラリーが終わらないと思っていた方がいいでしょう。
カウンターパンチャーは、そういう状況の中、相手に強いショットを打つために踏み込ませて、つぎの体勢が整わないうちに厚く当てて返すコントロールができれば、先に打った方が不利になる、という戦法。
当然、後ろに下がれば、自分の守備範囲が広がるというリスクも追います。
シモンの試合は、ジョコビッチが打ったショットが有効な場合にはつぎのショットが取れないこともしばしばあることも承知で、時間をとることでジョコビッチのショットから受ける影響が少ないような返球姿勢がとれることで、相手が不安になるような、イヤーな「間」を稼いだように見えました。
ワウリンカは、後ろから撃つ自分のショットが強くて重いショットであることを利用して、ジョコビッチが自分から仕掛ける時に疑いを持つようにしたことと、クレーコートであることの両方からラリーが長く続くと見せかけてアングルに鋭く強いショット(これを入れるのはすごく難しい)それに加えて目の覚めるようなストレート(その深さから打ってきても取れそうな距離に見えるので、警戒が少ない)にうまく持っていくことでバックハンドからのウィナーが印象に残りました。
印象に残るポイントは、数は少ないのでただ印象に残るだけなんですが、それがきっと精神的に重たいポイントになるんじゃないかと思います。
だから、印象に残るだけでいいのなら、重くないポイントで撹乱のために使う。15−15とか、うまくいかなくてポイントを取られても挽回可能な時に使ってその次のポイントに疑いを持たせるとか。それが錦織にとってただの布石にすぎなかったとしても、後からジョコビッチにとってのプレッシャーになるかも。
あるいは、2−2か3−3という、先行されずについていけている状況で、相手のサービスの時に、1ゲームまるまる粘り強くラリーをしてプレッシャーをかける、とか。
ジョコビッチは精神的に優位に立ってラリーをしている時は、相手から攻めのショットを打たれても、有効なパスやカウンターを打てると自信を持っているので、簡単には崩れません。
ただ、最近はそういう試合をあまり見れませんが、精神的に充実しない状態で相手の方に流れが傾いたりすることがあります。セットを落とすときなどは、急にショットの読みが外れたり、余計なミスみたいなことをしてくれます。
歯車が完全に狂うのは、最近ではワウリンカ戦でしか見ないですもんね。狂った後に、ギアアップとか(シモン戦の時はファイナルセットになってやった)できないくらい、ワウリンカはやりづらい相手なんだと思います。(ワウリンカって、その唯一の存在になりかけているのに、トーナメントの序盤で負けちゃうことも多いですけどね…)
その2 先に打ってくるまで仕掛けない
これも、「守り戦法」みたいですから、逆に乗せちゃうと大変なことになるかと思いますけど。。。
例えば、錦織側から惜しかった、とか、悔しさの残るポイントを取られた後に、遮二無二ポイントを取りに行くような姿勢になるのではなくて、逆に「別に気にしてない」「今日はタフに戦う準備がある」というのを見せつけるためにやります。
例えば、錦織はいま、彼を攻略する一つの手がかりとして、セカンドサーブをひっぱたく、という戦術をとる相手が増えてきています。マレーもそうでしたし、ワウリンカやペールもそうでした。それがうまくできる選手も少ないからいまのランキングに入るんでしょうけど、ジョコビッチは確実にそれができる一人だと思います。
ひっぱたくにはコースや深さなどにある程度制約があるものだと思うので、錦織ならそのつもりでサーブを打てば、一発だけしっかり返して、その後のラリーに持ち込めるんじゃないかな?
ここで考えているのは、そのヤバイ状況のポイントは、たとえ落としても、後からやりづらさを感じてもらえるように終えられることがカギだってことです。
だから予測が外れてエースを取られたり、もう一度とどめのウィナーを叩き込まれたりしてポイントを落とすかもしれませんが、それを狙われてる、と思われるような要素を残せるのなら、やってみるポイントが数ポイントあってもいいかもしれません。
その3 正攻法で速い展開に
これが錦織の必勝パターンですから、この形で取れるポイントがある、というのが本人のメンタルには一番の安定剤になると思います。自分が崩れない、攻めていけている、と感じられる時にジョコビッチの「上から目線戦法」をその上から睨み返す…という図式になれるんじゃないでしょうか。
特に、自分のサービスゲーム、それも、ポイントリードを狙っていくような場面では積極的に行くべきですし、それを落としたら先に書いた二つの遅功戦法でタフな戦いに誘い、いくら打っても平然と返ってくるという恐怖を味わってもらう、なんていう感じ。
相手はいま、神の領域に踏み込みつつあるジョコビッチですからね、勝てるかどうかはわかりませんが、中一日あって、錦織陣営はどんなプランを立てているのでしょうか。
マイアミの、高温多湿の気候条件も試合を左右する要素になるのかと思います。準決勝のゴフィンも、かなりタフな試合を挑んでいて、ファーストセットは惜しかった。あのスマッシュね。。。ちょうどいるところに軽く入っちゃいましたからね。。。
セカンドセットには、それ以上あげるギアがなくなった感じで、ラリーはタフながら、ジョコビッチにブレイクを許してしまって後がなくなりました。
ジョコビッチはファイナルセットとかに6−0とか6−1とかの圧倒的なスコアで終えるのが去年から目立ったのですが、今年はフェデラーとの全豪決勝とかもそうですし、ラオニッチとのインディアンウェルズ決勝も、攻略したと見るやそこからはゲームをろくにとらせてくれません。
以上、勝手な妄想でしたが、できるんならみんなやっとるわい!って感じでしょうね(笑)。
14年の全米準決勝以来、連敗中の錦織は、さてどうやって試合に入ってくるのでしょうか?
楽しみです!!