日別アーカイブ: 2016年4月7日

スイング以前の問題

スイングをどうやって、とか、ラケットをどう握って、とかに悩むひとがとても多いのですが、ほとんどのかたが「打ち方」が悪くてテニスが思ったようにできない、と感じているように思います。

できない・・・?というか、むつかしくしているのは、「打ち返し方」です。

基本的な打ち方を持っている人・・・ほとんどのプレーヤーは、自分の感覚の中で、体が覚えているような動きはすぐにほかの人の動きになったりしませんから、うまく打ったショットも、ミスをしたショットも、同じように動作しているんだと思います。

それが逆に、対応性を狭くしているのかもしれません。

ラケットはこう振るべき、という思い込みとかがあれば、高い打点や低い打点になっただけでもむつかしく感じたり、逆にチャンス!と思ったからしっかりよく見て気を付けて打ったのにミスをしたりします。

例えば、ラケットにボールが当たるときに、ヘッドの方が上にあるようなときは、ボールは上にはいかなくなります。ワタシのように背の低い人から見れば、腕と体が離れていって面を維持できなくなりそうな不安があって、どっちにスイングを持っていくと安定するのかわからなかった時期があります。

ラケット面をタテにして狙ったコースに向きを作れば、上にはいかないわけですから、ネットしないように振ればいいんだなってことがわかります。

最初から100点満点のスイングも、インパクトも不慣れなんだったら無理です。ラケット面をタテにしてヘッドを上げた形で面を作る、ということが意図的にできて、本当に上に行かないなぁってことがわかれば、アウトの方向にはいかないだろうなっていう部分の安心ができます。

ネットしちゃわないことが最初の条件で、サイドアウトもしないようなコースにしとけば、たいがい入っちゃいます。

強く打つとか、速い球に見せかけるのに、ボール軌道の高さをどうすればいいのかだけ練習すれば、狙い方は簡単になります。

低い球や、トップスピンロブみたいな、持ち上げ系のショットを簡単にするのはその逆の発想。

ヘッドを下げて入ればいいんです。

ヘッド下げたまま打点を前にとれると、ボールの下側にさわれます。スピンの形でスイングが入っているのなら、その先のスイング方向は上方向の成分だけしか残っていません。てことは、スピンがかかることと、ボールを持ち上げる感覚だけが出てくるので、ふっとばしちゃうようなら握りがよっぽど合っていない。

逆に、ボレーでは、腕を前に振っちゃうようなタイプの人が、よく当たった直後に力を抜くようにしたり、スライス成分を出そうとしてヘッドを下に回すような動きをしますが、例えばダブルスでのボレー戦のように素早い動きを必要とするときなんかには、

ヘッドが下がる=ボールが上がるの法則

に従って最初に浮かせて相手にチャンスボールを与えちゃうかもしれません。

ラケットがボールに当たった時の影響を考えると、準備を十分にするには、スイングをどうするかよりもインパクトをどうするかのイメージに沿って適切にテイクバックを終えられるかどうかが大事なことです。ゆとりをもってスイングをスタートさせられる方が安心です。

速いサーブを返すには、いつでも振り出せる形にいかに素早くできるか、が「コンパクトなテイクバック」のもう一つの言い方です。

肩と腰がさっと準備できれば、腕は後ろに引くよりもグリップを前に出して打点が取れるようにだけすれば、サーブの威力をしっかりブロックして叩き返せるような形になります。

ボールの見え方も、動きになれるほどにゆとりのあるものになっていくものですが、よい準備ができるようになるだけでも自分の成功イメージがしっかりできると思います。

ボール見た瞬間に動けるようになっているか、どの方向へも動けるように構えの形はよいか、ただ見ているだけになっていないか、できていなければいけないけど、ラリーのレベルが低いとその基礎はいい加減とか曖昧でも大丈夫になってきます。

それでショットのアベレージが上がったり、相手がすごいうまかったりすると、そこの基礎をちゃんとしていないことがすべての破たんを生みます。

いまいるレベルで満足なら、それ以上はいらないと思いますが、試合に出るような人はいつどこでそういった基礎の重要性に気づくかわかりませんね。

てことは、練習する機会が常にあるような人なら、

常に気を付けてやってできるようなことでもあると思うんです。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 08:03 | コメントをどうぞ