日別アーカイブ: 2016年4月14日

面の開きを抑える

スイングのスタート時には、必ず面が上向きになろうとする力が加わります。

フォアハンドストロークでも、バックハンドストロークでも、ボレーのときでも、腕をしならせて振り始めることで、ラケットのパンチ力をあげる要素が出るときに、腕はひねる動きが混ざります。

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ボールを持って、上の写真の形から、下の写真の形にヒュッと動かしたら、飛びます。

上の写真は、腕の外旋、下が内旋。これに、回内が加わると、プロネーション。IMG_0642

これ、上手投げのボール投げの動作ですが、下からやっても、上からやっても、振り始めは手のひらが上向きになる形になり、投げ終わりは手のひらが下向き、あるいはもうちょっとこの写真のように回ると思います。

逆に、こういうひねる動作をしないと、砲丸投げのような形になります。腕の長さを使って投げると、砲丸が重すぎて腕がおかしくなると思うので、砲丸投げの技術の中にも回内する動きがありますが、ひねりこむパンチを打つような形になります。投げ方をそのまま、軽いボールにしても、飛距離はそんなに変わりません。トルクが大きくなって重たくても動かせますが、飛距離が出るような動きではないということ。

 

フォアハンドストロークはこれを下からやっても同じように振り始めに手のひらが上向きにはなります。

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フォアハンドのトップスピンを打つスイング軌道ですが、写っている右腕は五本(向こう側に隠れているのでラケットは6本ありますが)。

打点でラケット面を垂直にしようとしていますから、フォワードスイングでラケット面は伏せていくように振り出しますが、一番右の腕は、面が外向きになるように腕をひねって(回内して)あって、オーバースピネーションしないように用意されていますが、二つ目と三つ目の腕は手のひら側が上向きになっています。

ラケット面はグリップを厚く持つことで上向きにならないようになっています。

4本目の腕で打点の直前ですが、上腕も手のひらも前向きになってきているのは、プロネーションが始まってきている地点であることを示しています。

こういうのは自然な動きの、そうなる場所にラケット面とインパクトの形を合わせているだけで、手首を使って打て、と言っているわけではありません。

例えば、これよりも打点が後ろになっても、面を作ることはできますが、フォワードスイングが短くなることと、腕の重さの出てくるところとが合わないために大幅にパワーダウンします。手首や肘を積極的に使ってラケットの動きを速めようとする人も見かけますが、ショットの威力には繋がらないものです。

そして、後ろの方になるほどこのプロネーションが始まらないので、ボールをフカしてしまうような形にもなりかねません。

こういうのは手の感覚が一番よくわかっているものなので、上に行きそうだな、と感じて抑えてコート内に落ちるようにすることもできますが、逆に言えばほんの一瞬のことなので、打点に合ってるつもりでスイングしても、早く上体が開いて相対的に後ろっぽい打点の形になってしまう時に飛びすぎのアウトになってしまいます。

ワタシの場合は、テイクバックで一度体から腕を離して、体を回すのを抑えるように肘を体の方につけるように絞ってきて、プロネーションが始まるのを促します。

だから、体から引っ張るようなスイングではなく、ボールを後ろから支えるような形でインパクトの形を整えるイメージがあります。

左腕と右腕の肘を近づけるようにして両腕を絞るような形にして、スピネーションをすることでヘッドを遅らせながらも、先に打点に手首(腕の位置)を打点に送り込むような感じにします。

ヘッドは遅れてきて、追いつくころの形はプロネーションが始まる形になりますから、そこが一番ヘッドの動きが出るところ。

グリップと打点があっていること、そのスイングに肩の向き(開きかげん)があっていること、腕の重さをぶつけるような感じで打点に腕を入れる感覚…などがワタシにとっては良い打点の条件です。

バックハンドストロークは片手打ちですから、フォアハンドよりも振り始めのラケット面は上向きになろうとする要素が大きいです。(動きが逆方向ですから、プロネーションしてから、スピネーションに移る、という動きの順序)

これも、肩から開かないこと、そのために左腰でスイングを送ろうとしないこと、体からスイングが自然に離れていくようにスピネーションを使うこと、などが条件ですが、遠くへ深いボールを打たれて合わせるのが難しい。

そこで、最近はオープンスタンスでも片手で打てるように、体の正面近くの打点も使えるようにしてみています。

腕が体から離れていて、グリップはかなり厚く持つようにしていれば問題なしです。

片手バックハンドのワタシなりの今のコツは、打点が近すぎないように気をつけることと、手の甲側の動きを制限してヘッドの動きを把握することです。

体からみて、スピネーションに移る頃に、フォワードスイングがダウンスイング方向なために手の甲側が負けそうになるような、ラケットの重みを感じます。

そこを耐えてスイングが地面に平行から上がるところに来ると、ヘッドが自然と持ち上がるような形になり、腕がふっと軽くなります。

そこが打点の、オイシイところです。十分に肩を入れてスパッと打つと、フォアハンドよりもスピードも重さも乗ったショットになるそうです。(受けてくれる相手から言われたので)

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スライスを打つときにはこのスピネーションから面が安定する方向にスイングをれるだけで、体を開き気味にしておいた方が合わせやすくなりますが、スイング中に体を回すとそれがどの位置で面を固定することになっているのかが全くわからなくなるので、開き気味にして準備し、肩を回転させないようにしてスイングだけを打点に入れていくようなイメージになります。

スイングの幅が取れるような、ストロークでのスライスはこの写真のような感じですが、ボレーでは決めようとするときほど大振りになり、この写真でいう左から2本目の腕のように、かなり面が開いていても、この一瞬だけ開くので、振っている本人はこの開きに気付かないものです。

だから、テイクバックの時にその動きを強く制限しておかなければならないと思います。ワタシ自身は握りも強く持ち、手首を意識的に固定し、上腕が重さに負けて倒れないように意識して自分のイメージと合わない動きが勝手になされないように気をつけてインパクトまでを持つようにしています。

ボレーはそれができていれば、いかに当てるのがうまいか、という技術になるので、極力早く準備が完了するようにしています。

カテゴリー: 打ち方オタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:30 | コメントをどうぞ