毎年、秋になると有明のテニスイベントでウキウキしてきます。
東レ・楽天・全日本が約一ヶ月の間に次々とやってきます。
毎年行っているのは、楽天ジャパンオープンと全日本テニス選手権の二つ。
交通費とか、ワタシのお小遣いでは足りなくなるので、東レは見に行けないな、と最初のうちに切ってしまったら、毎年行かないイベントになっちゃいました。今年は大阪なおみの活躍なんかがあって、ああ行きゃあよかったなんて思いましたが。
楽天も行きましたが、昨日は全日本を見に行ってきました。
全日本といえば、ワタシがいつも気にして見ているのが、長尾克己選手。シングルバックハンドの熱いテニスをするナイスガイです。知り合いじゃないですけど。
今年もワタシのいく火曜日に試合が組まれていてくれて、よしっと思ったのですが、試合は第一試合。ワタシは午前中のレッスンが終わってから、11時に千葉を出るので、きっと見れない。。。
そして、今年大注目の綿貫陽介選手との対戦で、これもこの日一番くらいの注目のカード(ワタシ的にですが)だったので、見ることができなかったのは悔やまれます。
到着したら、早速スコアをチェックしましたが、ストレートで綿貫選手の勝ち。先週のワールドスーパージュニアを優勝して、動画も見ましたが、サーブとフォアハンドにすごい攻撃性が入るようになっていて、去年見たときよりもスケールの大きいテニスになっていました。
長尾選手との試合はどんなだったんだろう。ああ、見たかったな。
到着したときにやっていたのは、福田創楽選手と、仁木拓人選手との2回戦。福田選手は、去年初めて見て、近藤大生選手から勝利し(近藤選手はこのとき腰を痛めていたらしい)、その後も準々決勝まで進んだヤングガンだったのですが、今年は予選を勝ち上がっての戦い。
到着したときに、雨で屋根を閉めるための中断をしているところでした。仁木選手から3−6・6−3とセットカウント1オールからのファイナルセット1−4のデュースから再開した試合は、このデュースを取って、波に乗る仁木選手と、勝ちを意識したのか早攻めからミスを多発する福田選手で明暗が別れ、終わって見れば6−4で仁木選手の勝ち。福田選手はラケットを叩きつけてフラストレーションの溜まる試合でした。
その次に組まれていた、加藤美唯選手と、清水綾乃選手との3回戦。このラリーは見ごたえがありました。要所でしっかりポイントを取れた加藤選手の貫禄勝ち。
加藤選手のフットワークがとても光っていました。清水選手の豪快なストロークに怯まず渡り合い、要所では展開を変えるなど、あげるギアを持っていたのは加藤選手の方だったのかな、と思いました。
外のコートへ関口周一・竹内研人のダブルスを見に行こう、ってことで2番コートへ移動しました。第6シードのこのペアが押されに押され、最初のセットはコートに到着したときに0−5。ペアのショットがかみ合わず、一発のショットでポイントをしても続かないし、コンビネーションプレーが影を潜めていました。
相手は伊予銀行の選手ペア…すみません名前忘れたのキレのいいサーブや、コースを変えてくるところがうまく、ジリジリと話されます。ますますコンビネーションは悪くなり、セカンドセット1−2とブレイクされたところで降雨中断。最後の不十分な体勢で打たされたフォアハンドがアウトのコールになると、関口選手はイライラを募らせてボールを隣のコートのはるか彼方まで吹っ飛ばし、ウォーニングを取られたところで中断。残りは今日ですが、まだ挽回可能なカウントですから、今日のために調整がうまくいくかどうか。
その隣、志賀雅人選手たい守谷総一郎選手との対戦。ハードヒッターでシングルバックハンドのかっこいい守谷選手が4−3リードの展開でしたが、到着したときにデュース。4回?かもっと?デュースを繰り返して、ついに志賀選手がブレークに成功し、そこから6−4でファーストセット取るまで3ゲーム連取。
おそらくワンブレークで2−4ダウンから捲ったのでしょうか。4ゲーム連取したのかな。ペースのあるきれいな軌道のトップスピンで粘るスタイルの志賀選手でしたが、崩れないならとネットに出る守谷選手のボレーミスを誘う低いパスがすごかったです。
全く崩れない。苦しい状況でミスをすることも、クロスに振ったショットがアウトすることもありましたが、ポイントで崩れない。常に目線をコントロールして集中を切らさない姿勢に、隣のダブルスを見に行ったはずですが、こちらの方にワタシも集中して見入ってしまいました。
雨で外コートが全て引き払いになってしまったので、スタジアムに戻ると、守谷宏紀選手対竹元佑亮選手の2回戦。付け入る隙を与えず、と行った印象の横綱相撲のようなゲームでしたが、守谷選手はどこか調子悪そうでした。ボールにアジャストしていないようなミスを多発していて、こちらから見ていても「よし、決まるぞ」と思ったショットをネット中段に引っ掛けるようなミスが多かったです。
途中、パンクボールがあってポイントレットになるシーンがありましたが、これも守谷選手から「パンクしてるので」と申し出のあったところでの出来事でした。
最後に見たのは、4番コートに一旦入ったのに降雨順延となった女子ダブルス。
宮村美紀選手・波形純理選手 対 藤岡希選手・吉富愛子選手との対戦。過去に何度も名を馳せたベテランペアに、第一セットは真っ向勝負の若手ペアでした。常に先にブレイクしていけていたのですが、欲しいところで速攻を使ってポイントしてくる波形選手のポーチ、全く崩れないシングルバックハンドの宮村選手のポール回しなんかも出てきて、乗り始めたのか、ファーストセットを7−5で取ると、セカンドは6−1で乗り切りました。
若手ペアの方は、吉富選手のフォアが起点になって良いポイントが多かったので、ターニングポイントが何度かあってもおかしくない展開だっただけに残念。
左利きの藤岡選手のストローク力=視野も広く、打ち込んでいくショットも、相手の陣形からスペースの広いところへ外していくショットの選択など、レベルの高いところが見られましたが、サーブにもう少し左利きの利点が出るようなとか、吉富選手の残念なボレーミスなんかがあって、乗れさえすればいいペアだったのにな、と思いました。
最後のこのダブルスが、実はすごく内容が濃くて、見ているこちらが熱くなるいい試合でしたので、帰りが少し遅くなったりしましたけど今年も全日本は近くでみれて、またプロでもするはずの緊張や、大事だと思うあまりに固くなるシーンなんかがみれて、そういう意味でも自分たちに近い存在に見える良い大会だったと思います。
大会のシステム上いろいろなことがあると思いますが、広く見ればランキングトップの選手が出なくなりやすいとか、ドロー数の問題とか、わかりづらいところもあると思います。
ATPのポイントがつかないのは、オープン大会にして外国の選手が入りづらいようにしてるからとか、
それなら全国の県大会の優勝者に予選出場のチャンスを与えるとか(かつてそうでしたが、今はそこからさらに東日本とか西日本大会をやって、予選のワイルドカードがもらえる)、どっちつかずなような気もします。
日本人の頂点を決める大会としてプロもアマも出られるのか、プロの試合としてランキングポイントがつくのか、そこいらへんが分かれ目なのかな、と素人考えですが思います。どちらかにはっきり指針を出せれば、また違った価値が出るのではとも思いますが。。。
みていて楽しい大会でもあるし、会場中をあちこち歩いていろんなコートで観れる魅力もある大会です。