日別アーカイブ: 2016年11月12日

試合中のメンタルというめんどくさいもの

メンタル、ってただの負荷でしかない。

ゲーム中にはそう思う事がしばしば。正確には、試合中には思っていません。だけど、試合中には緊張したり、不安になったりする自分から逃げ出したいと思いながら、頑張って向き合っているという状況になることが多いものです。

サーブ入るかなぁ、から、リターンミスしないようにできるかなぁ、とか、ショット打ったら打ったで、「このまま返球しないでくれー」って、相手のミスか、自分のエースを願ってしまうものです。

だけど、現実、期待通りにいかないものだし、その期待って普段の自分の期待以上(実力以上)のものを期待している・・・ねらって打てるエースになるボールとか、センターオンラインのサーブとか、練習の時ですらたまたましか入らないのに、試合の時になってやっぱり「期待して」狙ったりするものです。

ワンセットに一回くらいは入っちゃったりするものだから、またやってみる価値があるなんて思っちゃいますね。

でも入らなかったら・・・って、不安な気持ちは、正直、みんなあるはずです。ちゃんと試合慣れしている人は、そこでセカンドサーブを使った戦略っていう準備がある。

一方では、そのとっときのスーパーサーブで点を取るイメージまでしか持っていなくて、弱々しい入れるだけのサーブでセカンドを打って、策もないままラッキーで点を取ったり、取られたりします。だから試合の「勝ち方」が分からない。わからないけど、勝てる人がいるから方法があるんだろうと思うから、知りたい。

身体を使って、ボールコントロールをしながらゲームを組み立てていくのに、知識があってもそこが出来なければ、教わった事を実行できないものですね。師匠を越えることのできない弟子?みたいな?

 

 

 

 

たとえば、良くあるケースなんですが、レッスンでの1ゲームマッチで、サーバーが調子よく30-0にする。

それが、30-30になると、そのゲームを落とす傾向が強くなります。

ちゃんとしたデータがあるわけじゃないですけど、印象としては7割くらい、30-0が30-30のあとは、30-40・そのままブレイクっていう簡単に終わっちゃうゲームになります。

もちろん、ワタシ自身もやらかしたことのある、非常におおいパターン。

顕著な例を挙げてみれば、まず、30-0までは、サーブの調子が良くて、ラリーがすごく短い。リターンミスとか、その次のターンで終わる。

要するに、実力はまだでない状態で、2ポイントとってしまったんですね。

そのあと、リターンが入るとか、リターンがまともな当たりになるとかで、サーバー側の3本目(リターンされたショットを返すこと)が甘くなったり、意思のない返球になったりします。

意志の無い、っていう状況がまずい。逆に、意思のあるショットっていうのは、更に攻撃的に展開したり、またはその次で相手が攻めてこないように深く打ったり、ペースを作りに行くようなことができる事です。そこをただ安全な状況・・・自分がミスをしないように下がってテンポを遅らせたり、マージンをたっぷりとってミスだけをしないように打っているようだと、次に相手が踏み込んで来て攻めてくる可能性が増えますね。

相手は最初の2本で、あなたのサーブにやられていますから、リターンに集中を上げ、サーブに対するイメージを豊かにして対応してきます。そしてすでにあなたは球筋を見せてしまっているわけですね。

そうやって弱気になりやすい状況で迎えた30-30では、一本手堅くポイントが欲しいあなた(サーブ)と、2本とってより挑戦する意欲に燃えている相手(リターン)では、心理的にチャンスを逃さずに打ってこれるのは、リターンの方になります。

 

机上の空論かもしれませんが、得てしてこういうことが、コート上で起こるわけですね。

いつも必ずそうってわけじゃないと思いますし、ワタシ自身、そのコートで感じられる緊張感とリアルに戦いますから、その時その時で考えることも作戦も変わりますが、もともと知っとかなきゃいけないメンタルの動きは、そんなに複雑じゃないです。

ただ、人間必ず強気の裏側に弱気も同居しているものだし、その不安に打ち勝つ要素を日々の練習から得ていなければなりません。

 

30-15では、一本勝っていますから、より強気で攻めていきたいものです。だって勝てそうな状況でしょ?

だけど、根拠のない攻め(ミスるかもしれないのにライン際にエースを奪いに行くような攻め)をして、30-30になった際の心理状況は、ということは、この30-15の状況でいちどシミュレーションしておきましょう。

そうすると、30-15は、どうしても40-15にしておかなきゃいけない。という事は、意図的に、絶対に落とさずにポイントを取る方法を考えなければいけないですね。ノリで、という人も性格上いるかもしれませんが、強気が功を奏するものだから否定はしませんが、30-30と40-15は全然違う状況だという事は、いちど考えておくべきです。

漠然とメンタルが、っていうことを気にしている人は、ポイントごとに、次のポイントを取ったらどうか、または、取られたらどうか、っていうその二面性に目を向けましょう。

それで、これをとったらデカい!というポイントだってことが解ったら、どうにかして相手から確実に一本取る作戦を立てましょう。

ポイントを取られてしまったり、先にリードされている状況だとしても、まだ負けたわけじゃないので、出来るところから確実に行きたいけど、相手のミスを期待するとしたら、フォアを打たせた方がいいのか、バックを狙った方がいいのか?またはそれをするのに、じぶんが無理をすることになりはしまいか?という事を短時間の内にササッと決めちゃいましょう。

 

コツがあるとしたら、迷わないこと。

 

迷うくらいなら、出来る方、成功率の高い方にパッと決めちゃって、きちっとやりきる方が結果は良くなります。もしまたポイントを取られたとしても、できる事をやっての失点なら、納得もしやすい。

迷った挙句に中途半端なプレーをして、もしポイントを失ったら、きっと後悔します。ミスしないことは、試合に勝つことではありません。ミスしないことは、相手に打たせることなんです。

ミスしないってことを出来る人は、相手の次のショットも取る自信がある、という事を指します。そうでなければ、その次か、あるいはラリーの最後は自分のミスになることが多いものです。

プレーのルーティンワークを守るとか、サーブの前にボールを何回突くとか、そういう儀式は、「身体が覚えたことをいつも通りできているぞ」という安心感のある動作になります。

ガットの目直しをする、というのは、視線を散らしてしまうのは、集中力が散漫になっている時の動きなので、そういうルーティンを入れておくことで、次のポイントをイメージするのに、きちんと集中をもたらしてくれる、視線を固定する、という事の為にあります。

そういうのは、メンタルを保つために行う技術であって、心理的に強気になるためのものではありません。

その試合に勝ちたいのであれば、きちんとコートとボール、相手と自分に向き合って、毎ポイント自分なりにファイトするイメージを持つことです。

 

 

カテゴリー: トレーニングオタク | 投稿者ナガキヤスヒロ 09:39 | コメントをどうぞ