ロンドンのツアーファイナルが、とうとう始まりましたね!
WOWWOWが見れない我が家としては、今年のNHK BS1での放送は本当にありがたいものです(笑)。
昨夜は錦織の初戦。一分の隙もない、というくらいの完璧な戦いでしたね。
錦織選手本人のコメントにも、作戦が当たった、というようなことがある通り、ワウリンカがどんなテニスをしてくるか、そのどこいらへんを突いて行くのか、という想定通りの戦略だったらしいです。
サーブ&ボレーなんかも積極的に成功させていて、精神的にもノレるところがあったし、ワウリンカ側としてはどこかで反撃の糸口を掴みたかったかもしれませんが、本人のショットもなかなか精度が上がらずに、結果として2−6・3−6と全米の準決勝でのリベンジを許してしまいましたね。
錦織ーワウリンカのH2Hは、このところ、勝ったり負けたりを交互に繰り返しているような印象を受けます。2014年の全米では錦織が勝ち、その後2015全豪ではワウリンカが、今年のオリンピック後のトロントでは錦織が、そして全米準決勝ではワウリンカ、ツアーファイナルのラウンドロビンではまた錦織が勝ちました。戦績は交互に入れ替わっており、試合の流れは、先制パンチを食らうと負け、というようなことが多いように思います。(今年の全米準決勝では、錦織は先制するも、2ndセット以降動きが重くなり、まくられてしまいましたが)
お互いにテニスを知っている中では、テニスのレベル以上に、自分がどう相手と戦うか、ということと、そのショットの出来から乗れる、というような状況的なものとがうまく噛み合った時に自分の方に流れが傾くのかな、という印象ですね。
ラオニッチ対モンフィスも面白そうだったのですが、朝早くて起きれませんでした。結果はラオニッチがサーブ力を活かして勝利したそうですが、見ていないので残念ながら内容はわかりません。。。
その前に行われていた、ジョコビッチ対ティエムは、個人的に興味深くて、この夜もすごく眠たかったのですが、見てしまいました。
ティエムは1stサービスの出来が前半ものすごく良くて、しかしショットの歯車が合わずに、なかなかブレイクポイントを得ることもできず、またジョコビッチの方も、試合前にコメントしていたような、モチベーションの高さを発揮できずに、終始イライラしていたように見えました。
最初のセットのタイブレークでリードしているときにも、ジョコビッチをイラつかせながらもティエムがリードを奪い、そこからのダブルフォルト。気合が噛み合わないようで、調子のいいショットのはずが、一転崩れの原因になったりと出入りの激しいテニスで、セットポイントは3度あったものの、結局10−12で奪われます。
そのあとのセカンドセットの入りが両者の明暗を大きく分けました。セットが切り替わってから9ゲームを、ジョコビッチが一方的に取り続けることになります。つまり第3セットの3−0まで、ティエムはゲームを奪えなくなってしまいました。
休養もして、そこからさらにパリ準々決勝で負け、自分のテニスを見つめなおしたり、生涯GS 達成の後に目標を見失ったような、という自己分析もあり、ジョコビッチはやや迷走している感があります。
この試合でも、今年の全仏までの、どうしても勝てなさそうな雰囲気や、動きのキレ、または攻め込まれた際の際どいディフェンスの精度などがイマイチ見られないような気がします。
そして、今朝行われていたマレー対チリッチ。
マレーはちょっと完璧にコートを支配しているように見えます。自分の思ったような展開でゲームができているような感じ。BIG4と言われた4人は、これで全員がランキング1位を経験したことになりますが、フェデラーを始め、1位の期間てまさに「無双」の状態になるんでしょうか。いまはもう、マレーが「旬」です。
チリッチはパリで錦織を圧倒したようなハゲ打ちができず、ラリーを先にミスで途切れさせてしまうシーンが再三し、徐々にうつむき加減の試合になりました。
ネットの向こうの相手が全開状態でいるのに、こちらがそれに応えられないようなとき、プロの選手、それもこういうトップレベルにいる人たちってどういう精神状態でコートに立っているのでしょうか。画面のチリッチは、何かブツブツつぶやいていたようにも見えますし、自分からもゲームからも逃げも諦めもしない、タフな状態を貫けるものなんでしょうか。
さあ、錦織は次は勝ったもの同士でマレーとです!
2年前にもラウンドロビンでは同組で、初戦で倒した経験もありますね。お互いに2年前とは違う強さを持ち寄っての試合になるでしょうし、マレーとしては全米でそれまでの借りを返されちゃった格好で錦織に負けているので、また気合の入り方も違うでしょう。
錦織はマレー戦ではただタフに、常に先行することを意識していくだろうし、先行を許しても歯を食いしばってついていくようなことなんでしょう。とてもレベルの拮抗した二人だと、ワタシ個人としては思っているので、ここで世界トップの座に着いたマレーを脅かす存在としてアピールしてほしいと思います。
いやあ、ワクワクする!