ウインブルドンの観戦はもう嬉しくって毎日見ていまして、前回書いた記事からキリオス戦とその次のグルビス戦とを経まして、
なんと錦織圭選手
Winbledon ベスト8に進出です!
いやー・・・マジですごい試合だった
キリオス戦はどういうこと?っていうくらいリターンがすごくて、1stセット6-1でそれも16分で奪取って。。。
キリオス自身が錦織の凄さをよく知っていると思いますから、それなりに戦略を立ててとくにサービスゲームのキープは絶対条件だったはず。それをろくに許さないっていう凄さ。
5セットマッチですから、そのセットがあっさりしたものであっても挽回は可能と思っても大丈夫なはず。
そういう意味ではセカンドセットの重要性がこの試合の明暗をくっきりさせたものになりました。
錦織側としては一気に2セットアップというのは勝利にぐっと近づく大きなアドバンテージになるはず。逆にキリオスの方から見れば、ここで追いついておけさえすれば、追い上げて勢いに乗ることもできるはずです。
そのセットをタイブレに持ち込みながら、きっちりとるあたり、見ているこちらとしては鳥肌が立ちました。
この試合、その前のカードがサーシャ・ズベレフ対グルビスの炎の出るようなしばき合いで、フルセットにもつれ込む壮絶な戦いでした。4セット途中からサーシャが崩れてショットは遜色なく見えるもののポイントに結びつける要素が見えなくなり、なんとファイナルは6-0でグルビス。後で聞けばサーシャは数日前に食あたりになったで体力がフルセット持たなかったとか。
その長い戦いの後でしたから、錦織対キリオスの試合も日没順延が考えられましたが、あと20分くらいで日没の時間になる前にストレートセットで錦織が勝ち抜けました。
セカンドセットが大きなヤマ場でしたが、リターンで常にプレッシャーをかけ続けたところが試合のカギを握っていたのは間違いないことでしたが、プレーヤー的にはそれだけじゃなくて自分のサービスゲームをきちっとキープできることがどうしても必要になるはずですから、サービスゲームにかかるプレッシャーは半端ないものだったに違いありません。
まして会場がウインブルドンで、相手はビッグサーバーのキリオスです。波に乗せるわけにはいかない状況でした。そこを切り抜けたことがものすごく大きかったのではないでしょうか。
続くグルビス戦は、サーブはキリオスと同等か、それ以上に取りにくい重そう且つ変化の鋭いボールが飛んできます。
錦織はよくキープを続けながらついていっていましたが、1セット目にワンブレイクを取られセットを献上し、2セット目もグルビスのあのハードヒットが驚くほどのミスの少なさで、彼のサービスゲームからはほとんど特典が出来ないような状況でした。メンタルがグラついて錦織がブレイクを許すことも、グルビスがサービスゲームの安定を糧に冒険的なリターンゲームを敢行して無理くりブレイクをもぎ取ることもあったかもしれません。
しかしこのセットはお互いにブレイクを許さず、タイブレークになってグルビスがセカンドサーブを打つ機会が増えてきたところで、錦織のリターンが冴えます。
このセットは鳥肌がたちました。
グルビスは確かに精度が落ちてき始めていましたが、それでも勢いとしてはまだ錦織は押されている感じの時間帯でした。
おそらく錦織本人だけがこの試合に勝つことだけを疑わずに真剣にすべてのポイントに取り組んでいたということなんでしょう。
それがどんな精神状態なのか、私にはまったく理解できません。
このセットのタイブレーク5-2リードとしたウイナーを放った時に、グルビスが逆を取られて足を滑らせ、膝の靭帯を傷めてしまったようでした。
不屈の精神でコートに立ち続けたグルビスでしたが、もう試合に勝つためというよりもプロとしての矜持としてだけのゲームにみえました。
それでも渾身のショットを放つのは、錦織に油断をさせない効果は十分にある態度でもあり、観客席からは万雷の拍手で退場となりました。
錦織の、試合後に話題となった「ラケット&タオルを応援してくれた子供にあげた」エピソードは、知り合いのコーチが連れて行っていた一段の子供達だったのでまたさらにびっくりしました。
さて今夜はジョコビッチです。
ジョコビッチ側が錦織の内面を見透かしているような、それで錦織が焦ってミスをさせられてしまうような試合展開が多いこのカード。
14年全米準決勝依頼の白星を飾ることが出来ますでしょうか?