土曜日の朝は早くて、6:00には家を出てスクールに出勤なのですが、金曜の夜に外せない用事が。
21:30からの予定で、錦織圭 vs ドミニク・ティエムの試合が放映される。という用事が。
室内でハードコートで錦織の方に分がある、とは思っていましたが、ティエムは地元オーストリアで晴れの第一シードで、国民の期待も背負っているし、是が非でも優勝した痛い会なんだと思います。
錦織がジャパンオープンには特別な思い入れが、と言っていたのもそうですし、自分が生まれ育った国で頑張るのは自然な事でしょう。
結果としては、夜更かしして観て良かった。早く終わりましたから、影響が少なかった。
6-3・6-1の圧勝に近いスコア。ブレイクポイントすら握られない、という内容だったら、完璧だったと表現すべきでしょうが、ピンチっぽいピンチはありました。
しかし1stセットを5-0リードまで一気にいって、そのあとワンブレイクされながらも6-3で取り切り、2ndセットも4-0リードから今度は一気に6-1でブレイクを3つ勝ち取っての堂々たる勝ちっぷり。
戦略的にも最初っからティエムのペースに付き合わないようにする、というようなプレーが随所に見られました。なにしろネットによく出て、効率よくポイントを取っていたし、長いラリーでもつねにティエムよりも速いテンポでプレッシャーをかけているように見えました。
ティエムはペースがつかめずに自分らしいショットを満足に打たせてもらえずに試合が終わっちゃったような感じでした。
錦織がすばらしい超特急ぶりを見せて、ティエムを乗せようとする観客席すら静かにさせるほど強かった。
1セット目の5-3リードの場面で、錦織のサービスゲームは0-40の大ピンチ・・・という感じでしたが、サーブをワイドに入れてスライスを打たせ、サーブ&ボレーで一発で仕留めるところから反撃し、40-40に戻して咆哮をあげます。そのままキープしてセットを奪うことに成功したのですが、動じていないというか、やることがわかっているというか、すごい綱渡り的なところもあったと思いますが、まるで自分の方がぜんぜん格上だとでも言わんばかりのラッシュでした。
2セットはティエムが連続してポイントするのすら希に感じるほど錦織が力押しをしていて効果があり、やはり1セット目の終盤のシーンがカギになった感じのゲームでした。
ティエム側といえば、最初のゲームをブレイクされてリズムに乗れなかったことが一番の理由なんじゃないかな、と思います。すぐにブレイクバックでもできれば落ち着いたのかもしれませんが、6ゲーム目を奪うまで、ラリーが出来ることを確認して自分のショットが出せるかどうか、自分で確かめながらじっくり耐えているような時間がありました。
どこかで自分らしいゲームが取れて、キープだけでもリズムに乗れるようになれば・・・という所を錦織がぜったいに渡さない、という強固な攻めで勝ち切ったという試合でした。
私としてはティエムって評価の高いいい選手だと思っているので、今回の錦織の強さは本当にビビりました。まさに天才。勝つことに対して先天的なものがあるとしか思えません。
準決勝はククシュキンとです。リターンの調子さえよければ、昨夜以上の試合も期待できますが、戦略は同じではいかないと思います。
また、たのしみですね!